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旅立ち――――15歳になったので出発する

第20話 何かが近づいてくる

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「今すぐ出発する!」

 隊長さんが素早く言って、皆が従います。

 うん、誰も聞かなかったけれど、多分さっき流れてきた人って・・・・僕達と別れてしまったうちの1人だよね。
 何故河で死んだのか分からないけれど。
 逃げ切ったけれど河で力尽きたのかな?それとも河まで魔物が追いかけてきて河で殺されたのかな。

 もし河まで魔物が追いかけてきていたとすれば、この場に留まるのは危険。
 きっとそう言う事なんだろうな・・・・

 この後夕方になるまで少しの休憩をはさんで移動。
 河のすぐ近くには道があったので・・・・この道は主要な道で、帝都まで行く道みたいで、このままいけば町に行けるらしいんだけど・・・・

 このまま行くと町まで辿り着く頃には夜になっている、と言われ皆疲れで打ちひしがれている頃、遠くから何かの音が聞こえてきました。

 段々近付いてくるけれど、音は進行方向・・・・つまり向かってる方からする訳で、皆が警戒していると音の正体がわかりました。
 馬の蹄から発する音でした。

 そして僕達に気が付いたのか、こちらに向かってきます。

 よく見ると隊長さんと同じような格好をしていますね。
 どうやら迎えが来たみたい。

 僕達は何とか生き残ったようです。

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 どうも話を聞くと、姫さま達はこの道を通って帝都へ向かう予定だったみたいで、だけど予定の時間になっても現れず不審に思った騎士の人達がこうやって様子を見に来てくれたようです。

 暫く待っていると、少し小さめの馬車がやってきて、僕達を乗せてくれてました。
 そして近くの町まで連れていってくれました。

 そうそう、この後沢山の兵隊さん達が、僕達の話を聞いて魔物の討伐へ向かってくれたようで、どうやら魔物を追い払ったみたい。

 それと、僕達と別れてしまった人達のうち、何人かは生き残っていたようで、この人達も保護してくれたそうです。
 でも残念ながら僕達の仲間は残っていなくって。

 結局孤児院から来た6人は、3人になっちゃった。

 この後僕達は結局姫さまと同じ宿で泊まる事になってしまいました。
 勿論部屋は違うけれど。

 それでも、宿代と食事代は帝国で負担してくれるようで、正直ありがたかったんです。

 あんまり色々な事が起こったので、部屋に到着し・・・・なんとこの宿にはお風呂があって、僕達も使わせてもらったんだけど、汚れを落とし着替えも・・・・着替えも用意してくれました。

 部屋へ戻るとヴェニアミン共々倒れるように寝てしまっていました。

 そして気が付いたら姫さまのメイドさんに揺り起こされ、

「お疲れでしょうがお食事です。」
 あれ?ご飯を食べる間もなく寝ちゃっていたんだ。

 そして食べた食事は、今まで食べた事もないようなおいしい食事。
 お肉もたっぷりだし。

 こんな贅沢いいのでしょうか・・・・
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