異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ

文字の大きさ
3 / 262
クーン・カウペル

第3話 現実は厳しいぜ!

しおりを挟む
 「いいかお前等よく聞け!俺は道案内であって護衛じゃねえ。自分の身は自分で守れ。それに万が一誰かの行方が分からなくなっても誰も探すな。探しに行けばそいつも魔物の餌食になる。」
 王都へ向け出発した20人と道案内の大人1名。
 分かっちゃいるけど10歳で死にたくねえな。


 ぶっちゃけ辺境のド田舎の農民集団だ。
 乗合馬車に乗る金などある訳もなく、ひたすら徒歩だ。体力だけはあるからな。
 そして夜になると当然ながら野宿。

 翌日になると隣の領地、リーバクーヨ男爵領とギーコア男爵領からも王都へ向かう連中が合流し、総勢50名程、大人も各領地から1名ずついるので3名で行動を共にする事になった。
 毎年こうしているらしい。

「いいかお前等、道中飯や水の確保、寝床の確保等々やる事は沢山ある。だが万が一出発時刻になって戻らねえ奴がいてもそのまま出発する。絶対探すな。探しに行けばそいつも死ぬ。いくら友達だからと言って探しに行けばそいつも置いていく。」

 厳しい世の中だ。大人は口酸っぱく誰かが消えても探すなと言う。

 まあそうは言っても道沿いを歩くので、迷う事はない。
 更にこういった道沿いには、野宿ができる場所がある程度の間隔であったりする。

 それと重要な事だが、食料は現地調達が基本だ。
 道沿いには村や町がいくつかあるが、そもそも他人に食料を分けられるほどの余分がある訳もなく、金があっても手に入らない。
 流石に水は近くの川等で確保をする。

 で、俺達は今何をしているかというと、

「ボアがそっちに行ったぞ!」

「脚を狙え!」

「よし今だ!目を潰せ!」

 10人がかりで2メートルはあろうかというボアを追い詰め仕留めていく。
 まあ、ボアは単純だから俺達を見つけると、すぐに突進してくるから動きがわかりやすいんだよな。

 お、流石は大人だ。早速仕留めたボアの血抜きをしている。
 ボアは重すぎて持ち上げるのが困難。なので地面に深い穴を掘り、そこに血を溜める。

 ホーンラビット一角兎等の小さな魔獣なら木や道具を使い吊るすんだが、ボアのような大型になるとこうして穴を掘る。
 この方が早いし楽だからだ。

 今回の大人の中には土魔法を使える人がいるからサクッと穴を掘っている。

 そしてあっという間に窯を作り、この間に薪を集めた面々が窯に薪をくべ、ボアを焼いていく。

 そして遅れる事暫し、別の面々が草や果物を手にして戻って来た。

 俺達は農民だ。この地域に生えている雑草や野草はどれが食べる事ができるのか、また薬効があるのはどれなのか等、こうした判断は見ただけで簡単にできる。勿論食べられない草もわかる。
 木に生っている実もこの地域周辺であれば概ねわかる。

 因みに俺は魔獣を仕留める係だ。
 眼を射止めたのは俺だ弓矢を用いた。

 矢は折れない限り何度も使用するからきっちり回収してある。
 特に矢じりは大事だ。
 あれはそう簡単には手に入らないからな。
 俺は開拓時には自前で用意した弓矢や木の棒で魔物を仕留めたり、仕留めた魔物を運ぶ台車を自作したりした。
 何だか分からんが俺は手先が器用なようだ。
 本来なら道具作成や細工スキル持ちの奴等が作るんだが、俺の暮らしていた村では誰もそんなスキルを持っていなかったからな。まあ村で使用しているそう言った道具を見て、見よう見まねで作ったんだが。ぶっちゃけスキル無しでもそれなりの物が出来ると気が付いた。どうして誰もしないんだ?と思う事もあるが結局自分で作った方が早いので黙って作る。
 もしかして俺はそう言ったスキルを持っているのかもしれないがな。

 そして持ってきた布で簡易テントを作り、寝る。
 そして朝になれば昨晩の残り物で食事をし、また歩く。

 こうして1週間程すると、いつの間にか一人欠け、二人欠けと言った風に徐々に人数が少なくなる。

 2週間もすれば50人いた同年代が30人程になってしまう。

 道中魔物に殺されるか、水や食料を確保しに向かう道中で足を滑らせ真っ逆さまに・・・・

 こうした事故は珍しくないらしく、王都へ誰も辿り着く事ができなかった年もあるらしい。

 厳しい現実だ。
 それに出発する時に戻らない奴がいても、助けに行く事はしない。
 何故かと言えば、助けに行けばさらに被害が増える可能性があるからだ。
 これは出発時、そして3つの領地から王都へと向かうメンバーが合流した時に、大人に口酸っぱく言われた事だ。

 この後誰も欠ける事なく4週が過ぎ、ついに王都に到着した。

 俺は王都へ着いた時、その城壁のでかさに驚いた。
 何だよあの高さ!あれじゃあ【5階建て】の高さは優にあるぞ・・・・って【5階建て】ってなんだ?

 最近よくわからないが、変な記憶?知識が突然思いつくというか思い出すのかこの場合は、そんな事がたまにある。年に数回程。
 まあいいや。
 しかしクツーゴ領は超ド田舎だな。
 村の囲いなんて3メートルほどしかないからな。
 せいぜいボアの突進を受け止めるぐらいの強度しかないだろう。

しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる

静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】 【複数サイトでランキング入り】 追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語 主人公フライ。 仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。 フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。 外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。 しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。 そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。 「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」 最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。 仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。 そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。 そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。 一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。 イラスト 卯月凪沙様より

転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~

アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!

ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!? 夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。 しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。 うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。 次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。 そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。 遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。 別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。 Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって! すごいよね。 ――――――――― 以前公開していた小説のセルフリメイクです。 アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。 基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。 1話2000~3000文字で毎日更新してます。

最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域
ファンタジー
12歳の誕生日 冒険者になる事が憧れのケインは、教会にて スキル適性値とオリジナルスキルが告げられる 強いスキルを望むケインであったが、 スキル適性値はG オリジナルスキルも『スキル重複』というよくわからない物 友人からも家族からも馬鹿にされ、 尚最強の冒険者になる事をあきらめないケイン そんなある日、 『スキル重複』の本来の効果を知る事となる。 その効果とは、 同じスキルを2つ以上持つ事ができ、 同系統の効果のスキルは効果が重複するという 恐ろしい物であった。 このスキルをもって、ケインの下剋上は今始まる。      HOTランキング 1位!(2023年2月21日) ファンタジー24hポイントランキング 3位!(2023年2月21日)

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~

うみ
ファンタジー
 恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。  いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。  モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。  そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。  モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。  その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。  稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。 『箱を開けるモ』 「餌は待てと言ってるだろうに」  とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

処理中です...