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国内無双編
しゃきっとしろよ。お前らは円の中の人間なのだから
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「ざっきー!」
よしよ。相変わらず陽キャだな。
ここ一応他クラスなんだが。
「どうした?」
「俺のところのさぁ!」
変な脱力をした歩き方でヘナヘナしながら俺の机に倒れ込む。
「なんだ、変な出し物をするって聞いたが?」
「そうなんだよ!俺も焼きそばやりたかったァァァァ!!」
そう言うと、聞いてた周りの連中がクスクス笑っている。
「渡瀬、ウチのところ手伝う?」
「いやまじでやりてぇよ!
でも、頭が痛くなってきた⋯⋯なんだよあれ、高校2年向けじゃねぇよ!」
「確か⋯⋯日本経済の成長がどれだけ世界と比べてどうのっていう?」
「そうなんだよー!ていうか木下!
てめぇ俺とそこ入れ替えろ!
俺だって焼きそば作りてぇよー!」
「ハッハハハハハ」
笑い伝播していき、よしは恥ずかしそうに体育座りで丸まってしまった。
「お、そうだ!」
「今度はどうした?」
「そう言えばいつ衣装買いにいくんだ?」
「衣装?そんなのあるのか?」
「いやいや!
まぁあの伊崎だしなぁ。
まぁ要は、文化祭の最後⋯⋯そこで踊るんだよ」
へぇ。そんなのあるのか。
「その為の衣装」
「なるほどな」
「なに他人事みてぇに。
全員参加だぞ?」
おい、地獄じゃねぇか。
「まじかよ」
「マジだ。そんで、皆が買う衣装の店があるんだけど、実物を見にみんな行くんだよ」
「あぁーだから」
「あぁ。いつ行くんだ?って話だ」
「今日行くか?」
「そんな当日に?」
その時、教室の扉が勢い良く開く。
「おぉっ、なんだよ」
ビクッと体がピクつく。
「おい!渡瀬見つけた!!」
般若顔の奴らを見て何かを察した。
あぁー。
「ざ、ざっきー⋯⋯」
処刑前の絶望したようなよしの顔。
ガシッと両肩を掴まれている。
仕方ない。
「お、俺達──友達⋯⋯だよな?」
笑顔で見送ってやるのも──友として大事な事だ。
「よし、行ってらっしゃい」
「ぎゃぁぁぁアアア!!!!」
「てめぇ逃げてんじゃねぇぞ!
俺らとやることはいっぱいあるんだからなぁ!」
あー引き摺られてる。
「うるせぇ!俺は焼きそばを作るんだ!」
「黙ってろ!」
「いてぇ!」
「俺らだってやりたくねぇんだ!」
「じゃあ何で賛成なんてしたんだよ!」
「成瀬が⋯⋯賛成してたからさ⋯⋯」
「てめぇ好きな女子にのほほんとしてるんじゃねぇぞ!このやろう!!」
⋯⋯賑やかそうだな。
声は吸い込まれたように消え、教室は一瞬で静かに。
「渡瀬も色々あったろうにまぁ元気そうで良かったよ」
「まぁな。両親の事はなんとも言えない」
「その噂で持ちきりだぜ?
あの四人も、呪われてるな」
「そうなのか?」
深刻そうに小声で木下が耳打ちしてくる。
「あぁ。実は若者たちが最近流行ってる動画サイトで俺達は心霊現象を見たんだ!ってずっと豪語してるんだと」
「木下は見たのか?」
「あぁ。どうやら顔をスコップでほじくり回されたり、変な針がめんたまの中にぶっ刺されてたり、臓器が露出した状態で腸みたいなんで結んであったり、カセットテープで断末魔とニュースが聞こえるようにしてたりとか、猟奇殺人に決まってる!って」
⋯⋯⋯⋯誰か見つけたようだな。
「へぇ。木下は信じるのか?」
「信じるわけ無いだろ?
だって死体は綺麗に整えられてあって、毒殺の線も無くなってるわけだし、渡瀬の両親も別のところで自殺の現場まで見つかってるんだぜ?
他殺なんてあるわけないだろ?」
「そっか」
「なんだよ、じゃあ伊崎は信じてるのか?」
後ろで聞いてた森下が突っ伏してスマホをいじりながら聞いてくる。
「信じるも何も、ただの言伝だしな。今の所」
「そりゃそうか。
俺も親がいきなり自殺したって聞いたら、どんな心境なんだろうなー。
てか、それで言うと渡瀬の両親って結構な問題があったって話も出てたよな?」
「あー、まぁね。
本当アイツよくやってるよ」
「元気なヤツで周りも助かってるだろ。
こんな時期に」
意外としっかり見てくれているやつはいるもんだな。
「二人は衣装見に行ったのか?」
「ん?行ったよ」
「俺もとっくに」
「俺だけかよ」
「そりゃ伊崎⋯⋯どう見ても⋯⋯なぁ?」
森下が木下にアイコンタクトを送っている。
「なんだよ」
「コレと行くのかな?ってよ」
指を見せてくる。
溜息が止まらん。
「別に誰とも付き合ってねぇんだから別に一人だろ」
「遊び人め。
くそ、なんで俺達には声掛けねぇんだよ女子共め」
「資格の一つでもとりゃあ良いじゃねぇの」
「うわ、伊崎が暴言吐いてきたよぉ!
キノエモン、助けてぇ!」
「そんな時はこれ⋯⋯テッテケテーテテー秘密道具、"ドンマイ"!」
「「タッハハハハハ!」」
まぁ17歳って、こんなもんか。
ちょっと面白かったな。
*
「あれ?伊崎さん?」
「今日はここに行くぞ」
二人と車に乗り込み、書類を見せる。
「衣装ですか。
またこれは伊崎さんが似合わなそうな物ばかりですね」
コイツ、シンプルに真顔で暴言吐くんだよな。
気づいてないのか?
「大将はジャージにサンダルでそこら辺のチンピラぶっ飛ばしてるのを見るのが一番楽しいがな」
あー、少し前に車の待ち時間で暇だったから散策してたら絡まれた時のやつな。
「サンダル食わせてましたよね?」
「おい!サンダルは食料だぞぉ!
ほらほら!ってやってたな。
俺達がいなかったらと思うと、ゾッとする」
ちゃんと欠片は食わせたさ。
「しかもそいつの女、シンプルに伊崎さんに電話番号渡してたの笑いましたよね?」
「あぁ。大将はよく分からないモテを見せてくるからたまになんでモテるんだろう?って思う事があるな」
「そりゃ⋯⋯大人の魅力がたっぷり詰まってからじゃね?」
静まる社内。
決めポーズの俺はしゅんとする。
「いやいや!いつもの伊崎さん見てそう思う人間のほうが少ないでしょ!」
「はぁ。
俺の魅力を理解できる人間が少ないってのも、考えものだ」
そうこうしていると車は、その目的地に到着。
「おぉ、結構な車が並んでいるな」
どれも高級車。
しかも、SPの数が尋常じゃない。
「監視されているようで嫌だな。
さっさと終わらせて帰るとしよう」
さっさと衣装屋に入る。
「学生証の提示をお願いします」
「ん」
「確認いたしましたこちらからお入りください」
結構広いのか?わざわざ入る⋯⋯
「「おぉ」」
入ると二人が思わずその光景に吐息を漏らしている。
まぁそれもそうだろう。
ショッピングモールの1階がまるごと衣装コーナーのようなものだからだ。
「おい、これ放課後に来るものじゃなさそうだぞ?」
「いやー金持ちってスケールがちげぇっていうか、何というか」
「この一着でどれくらいするんだ?」
銀がドレスを見ながらブツブツ言ってる。
「タグなんてないぞ?」
「「え」」
「そんくらいの資産があるからこの学校にいるんだからな。
金ないやつはむしろいらん!って言われるのが関の山だろう?」
「資本主義死ね!」
「子供たちにもっと⋯⋯」
「んな綺麗事なんて言うなよ。
お前らだって立派なこっちサイドの人間だろ?」
正論という名の最強の鉾のせいで俯いてしまった。
「そちらの役員報酬月々どんどん上がって5億だねぇ?銀譲さん?」
「うっ⋯⋯」
「石田くんは代表を務めてもいるからもっと貰ってるねぇ?」
「い、いや⋯⋯」
「年じゃねぇんだぞ?月だからなぁ?」
チンピラの如く下から見上げ、笑いながらそっぽを向く二人の鳩尾にバチコンと一発。
「「うっ」」
「立派なこっちサイドの人間たちよ。
一着3000万くらいでビビってんじゃねーぞって。
月に5億も10億も貰えるやつが、そんな金でビビらねぇだろって」
「「すいません」」
ったく。俺の円の中の奴がこんな金額でビビられたら困るっつーの。
そのまま俺は男の衣装コーナーへと向かう。
「これは?」
「似合わん」
「駄目です」
くそ。顔を変えられたら反応も変わるんだろうが。
元の顔はなんつーか、なんかパッとしねぇわな。
「これは?」
「何かが違います」
「うん。俺もそう思う」
誰か、どうにかしろよ。
「とりあえず一通り見て歩くか」
三人でとりあえず、見回り。
「お、誰かいるっぽいぞ」
遠くの影が鮮明に見えた時、俺は溜息をついた。
「おい、ちょっと隠れるぞ」
棚に三人で隠れ、面白そうなので盗聴盗聴。
「「え?」」
しかしアイツ、何処行っても何か言われてんな。
「ねぇアンタ、伊崎様になんてこと言ってんのよ!」
「そうよ! こんな豚が⋯⋯伊崎様が好きになると本気で思ってるの!?」
「ご、ごめんなさい」
「ふざけないでよね!
伊崎様からしたら、私達ですら点数高くないのに、アンタなんか行ったらもっと変になるじゃない!」
「ご、ごめん」
「みんな口では言わないけど、特別な家柄だからって調子に乗ってるんでしょ?
こんな焼け爛れた髪も、体型も、努力してないんじゃない?」
はぁ。女同士の悪口は、あまり聞くものではないな。
よしよ。相変わらず陽キャだな。
ここ一応他クラスなんだが。
「どうした?」
「俺のところのさぁ!」
変な脱力をした歩き方でヘナヘナしながら俺の机に倒れ込む。
「なんだ、変な出し物をするって聞いたが?」
「そうなんだよ!俺も焼きそばやりたかったァァァァ!!」
そう言うと、聞いてた周りの連中がクスクス笑っている。
「渡瀬、ウチのところ手伝う?」
「いやまじでやりてぇよ!
でも、頭が痛くなってきた⋯⋯なんだよあれ、高校2年向けじゃねぇよ!」
「確か⋯⋯日本経済の成長がどれだけ世界と比べてどうのっていう?」
「そうなんだよー!ていうか木下!
てめぇ俺とそこ入れ替えろ!
俺だって焼きそば作りてぇよー!」
「ハッハハハハハ」
笑い伝播していき、よしは恥ずかしそうに体育座りで丸まってしまった。
「お、そうだ!」
「今度はどうした?」
「そう言えばいつ衣装買いにいくんだ?」
「衣装?そんなのあるのか?」
「いやいや!
まぁあの伊崎だしなぁ。
まぁ要は、文化祭の最後⋯⋯そこで踊るんだよ」
へぇ。そんなのあるのか。
「その為の衣装」
「なるほどな」
「なに他人事みてぇに。
全員参加だぞ?」
おい、地獄じゃねぇか。
「まじかよ」
「マジだ。そんで、皆が買う衣装の店があるんだけど、実物を見にみんな行くんだよ」
「あぁーだから」
「あぁ。いつ行くんだ?って話だ」
「今日行くか?」
「そんな当日に?」
その時、教室の扉が勢い良く開く。
「おぉっ、なんだよ」
ビクッと体がピクつく。
「おい!渡瀬見つけた!!」
般若顔の奴らを見て何かを察した。
あぁー。
「ざ、ざっきー⋯⋯」
処刑前の絶望したようなよしの顔。
ガシッと両肩を掴まれている。
仕方ない。
「お、俺達──友達⋯⋯だよな?」
笑顔で見送ってやるのも──友として大事な事だ。
「よし、行ってらっしゃい」
「ぎゃぁぁぁアアア!!!!」
「てめぇ逃げてんじゃねぇぞ!
俺らとやることはいっぱいあるんだからなぁ!」
あー引き摺られてる。
「うるせぇ!俺は焼きそばを作るんだ!」
「黙ってろ!」
「いてぇ!」
「俺らだってやりたくねぇんだ!」
「じゃあ何で賛成なんてしたんだよ!」
「成瀬が⋯⋯賛成してたからさ⋯⋯」
「てめぇ好きな女子にのほほんとしてるんじゃねぇぞ!このやろう!!」
⋯⋯賑やかそうだな。
声は吸い込まれたように消え、教室は一瞬で静かに。
「渡瀬も色々あったろうにまぁ元気そうで良かったよ」
「まぁな。両親の事はなんとも言えない」
「その噂で持ちきりだぜ?
あの四人も、呪われてるな」
「そうなのか?」
深刻そうに小声で木下が耳打ちしてくる。
「あぁ。実は若者たちが最近流行ってる動画サイトで俺達は心霊現象を見たんだ!ってずっと豪語してるんだと」
「木下は見たのか?」
「あぁ。どうやら顔をスコップでほじくり回されたり、変な針がめんたまの中にぶっ刺されてたり、臓器が露出した状態で腸みたいなんで結んであったり、カセットテープで断末魔とニュースが聞こえるようにしてたりとか、猟奇殺人に決まってる!って」
⋯⋯⋯⋯誰か見つけたようだな。
「へぇ。木下は信じるのか?」
「信じるわけ無いだろ?
だって死体は綺麗に整えられてあって、毒殺の線も無くなってるわけだし、渡瀬の両親も別のところで自殺の現場まで見つかってるんだぜ?
他殺なんてあるわけないだろ?」
「そっか」
「なんだよ、じゃあ伊崎は信じてるのか?」
後ろで聞いてた森下が突っ伏してスマホをいじりながら聞いてくる。
「信じるも何も、ただの言伝だしな。今の所」
「そりゃそうか。
俺も親がいきなり自殺したって聞いたら、どんな心境なんだろうなー。
てか、それで言うと渡瀬の両親って結構な問題があったって話も出てたよな?」
「あー、まぁね。
本当アイツよくやってるよ」
「元気なヤツで周りも助かってるだろ。
こんな時期に」
意外としっかり見てくれているやつはいるもんだな。
「二人は衣装見に行ったのか?」
「ん?行ったよ」
「俺もとっくに」
「俺だけかよ」
「そりゃ伊崎⋯⋯どう見ても⋯⋯なぁ?」
森下が木下にアイコンタクトを送っている。
「なんだよ」
「コレと行くのかな?ってよ」
指を見せてくる。
溜息が止まらん。
「別に誰とも付き合ってねぇんだから別に一人だろ」
「遊び人め。
くそ、なんで俺達には声掛けねぇんだよ女子共め」
「資格の一つでもとりゃあ良いじゃねぇの」
「うわ、伊崎が暴言吐いてきたよぉ!
キノエモン、助けてぇ!」
「そんな時はこれ⋯⋯テッテケテーテテー秘密道具、"ドンマイ"!」
「「タッハハハハハ!」」
まぁ17歳って、こんなもんか。
ちょっと面白かったな。
*
「あれ?伊崎さん?」
「今日はここに行くぞ」
二人と車に乗り込み、書類を見せる。
「衣装ですか。
またこれは伊崎さんが似合わなそうな物ばかりですね」
コイツ、シンプルに真顔で暴言吐くんだよな。
気づいてないのか?
「大将はジャージにサンダルでそこら辺のチンピラぶっ飛ばしてるのを見るのが一番楽しいがな」
あー、少し前に車の待ち時間で暇だったから散策してたら絡まれた時のやつな。
「サンダル食わせてましたよね?」
「おい!サンダルは食料だぞぉ!
ほらほら!ってやってたな。
俺達がいなかったらと思うと、ゾッとする」
ちゃんと欠片は食わせたさ。
「しかもそいつの女、シンプルに伊崎さんに電話番号渡してたの笑いましたよね?」
「あぁ。大将はよく分からないモテを見せてくるからたまになんでモテるんだろう?って思う事があるな」
「そりゃ⋯⋯大人の魅力がたっぷり詰まってからじゃね?」
静まる社内。
決めポーズの俺はしゅんとする。
「いやいや!いつもの伊崎さん見てそう思う人間のほうが少ないでしょ!」
「はぁ。
俺の魅力を理解できる人間が少ないってのも、考えものだ」
そうこうしていると車は、その目的地に到着。
「おぉ、結構な車が並んでいるな」
どれも高級車。
しかも、SPの数が尋常じゃない。
「監視されているようで嫌だな。
さっさと終わらせて帰るとしよう」
さっさと衣装屋に入る。
「学生証の提示をお願いします」
「ん」
「確認いたしましたこちらからお入りください」
結構広いのか?わざわざ入る⋯⋯
「「おぉ」」
入ると二人が思わずその光景に吐息を漏らしている。
まぁそれもそうだろう。
ショッピングモールの1階がまるごと衣装コーナーのようなものだからだ。
「おい、これ放課後に来るものじゃなさそうだぞ?」
「いやー金持ちってスケールがちげぇっていうか、何というか」
「この一着でどれくらいするんだ?」
銀がドレスを見ながらブツブツ言ってる。
「タグなんてないぞ?」
「「え」」
「そんくらいの資産があるからこの学校にいるんだからな。
金ないやつはむしろいらん!って言われるのが関の山だろう?」
「資本主義死ね!」
「子供たちにもっと⋯⋯」
「んな綺麗事なんて言うなよ。
お前らだって立派なこっちサイドの人間だろ?」
正論という名の最強の鉾のせいで俯いてしまった。
「そちらの役員報酬月々どんどん上がって5億だねぇ?銀譲さん?」
「うっ⋯⋯」
「石田くんは代表を務めてもいるからもっと貰ってるねぇ?」
「い、いや⋯⋯」
「年じゃねぇんだぞ?月だからなぁ?」
チンピラの如く下から見上げ、笑いながらそっぽを向く二人の鳩尾にバチコンと一発。
「「うっ」」
「立派なこっちサイドの人間たちよ。
一着3000万くらいでビビってんじゃねーぞって。
月に5億も10億も貰えるやつが、そんな金でビビらねぇだろって」
「「すいません」」
ったく。俺の円の中の奴がこんな金額でビビられたら困るっつーの。
そのまま俺は男の衣装コーナーへと向かう。
「これは?」
「似合わん」
「駄目です」
くそ。顔を変えられたら反応も変わるんだろうが。
元の顔はなんつーか、なんかパッとしねぇわな。
「これは?」
「何かが違います」
「うん。俺もそう思う」
誰か、どうにかしろよ。
「とりあえず一通り見て歩くか」
三人でとりあえず、見回り。
「お、誰かいるっぽいぞ」
遠くの影が鮮明に見えた時、俺は溜息をついた。
「おい、ちょっと隠れるぞ」
棚に三人で隠れ、面白そうなので盗聴盗聴。
「「え?」」
しかしアイツ、何処行っても何か言われてんな。
「ねぇアンタ、伊崎様になんてこと言ってんのよ!」
「そうよ! こんな豚が⋯⋯伊崎様が好きになると本気で思ってるの!?」
「ご、ごめんなさい」
「ふざけないでよね!
伊崎様からしたら、私達ですら点数高くないのに、アンタなんか行ったらもっと変になるじゃない!」
「ご、ごめん」
「みんな口では言わないけど、特別な家柄だからって調子に乗ってるんでしょ?
こんな焼け爛れた髪も、体型も、努力してないんじゃない?」
はぁ。女同士の悪口は、あまり聞くものではないな。
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