有栖と奉日本『ミライになれなかったあの夜に』

ぴえ

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過去との対話_有栖_2

有栖_2-1

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「中学の部活は――柔道部に入ったんだっけ」

 そうそう。中学生の部活は一年生は強制的に、何処かに入部する必要があった。だから、帰宅部ってのは、何らかの都合で辞めた人だけ。

 ……うん、まぁ、『私』も結局は帰宅部になるんだけどね。

 柔道部への入部は、空手もやっていたこともあり格闘技への興味がまだ残っていたこと。そして、学校生活の一環で格闘技を学べるなんて一石二鳥――そんなことを思ったから。
 両親は最初は悩んだみたいだったけど、男女別れている部活ならいいか、という結論で入部の許可を貰えた。

 一年生の頃は基礎練。そして、時々、組手があったけど『私』の空手経験はここで活きた。いや、活かし方が解った、というのが正しいのかもしれない。
 釣り手の取り合いは拳を直線的に放つ正拳突きのスピードが活きたし、足払いは下段回し蹴りを活かした。あとは関節技とかは初めて学ぶのが楽しくて、積極的に話を聞き、練習に取り組んだ。
 自主練も欠かさなかった。空手も活きると解ったから、両方とも自身でメニューを組んで練習していたっけ。

 一年生の時から格闘技経験を活かしていた為、まずは一年生の中では一番強くなった。先輩達との組手でも対等に渡り合うことができたから、有望株の一年生として認められた。
 先輩達とかから妬まれるかな、と思ったけど幸いなことにそれは無かった。『私』が通っていた中学校の柔道部はそこそこ強く、県内でも有名だった。強ければ認められる実力主義の体制を続けてきたので、先輩達も下からの突き上げ、追い越しは割とよくあることのように慣れているようだった。
 そういった意味では、すごく居心地が良かった――二年生になるまでは。
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