有栖と奉日本『ミライになれなかったあの夜に』

ぴえ

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過去との対話_有栖_2

有栖_2-2

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 一年生の冬に開催された新人戦、という大会で『私』は好成績を収めた。
 県大会で優勝。全国大会でベスト8。しかも、全国大会で負けた相手は優勝しており、その相手との試合で『私』は僅差の判定負けだった。

「組み合わせが違えばもっと上位だったよ」
「実質準優勝だったって」

 先輩や同学年の人達からそう励まされたのは嬉しかったし、『私』も次の大会ではもっと上位を目指そう、と思った。

 この結果により、『私』は有望株から将来のオリンピック選手候補にまで格上げされた。まぁ、期待値が上がったのはそれほどプレッシャーにはならなかったかな。『私』自身ももっと強くなって、将来は柔道で世界に――なんて考えていた、と思う。

 前しか見てなかった。それはもう呆れるほどに。
 だから、柔道部の退部者が少し多いことにも気づかなかった。いや、気づいていたけど練習が厳しいからだ、と納得していた。退部者の中に実力のある先輩達がいたことに疑問を抱かずに。

 そうして『私』は二年生に進級した。
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