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追憶_1

一色_十五歳_3

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 けど、キラキラと輝いてると思っていた未来は、俺の目を眩ませてたんかもしれん。
 だから、気づかなかったんやろね。

 俺の将来とかそんなこと考えることもなく、
 自身の私利私欲の為に、
 罪悪なんて感じることもなく、
 他人の未来を奪う人間がいること。

 そして、知らんかったんよね。

 足掻いても、足掻いても、自分の望むような未来にはたどり着けない――そんな『闇』に知らず知らずに落ちてしまうことがあるなんて。
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