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第二章_七日前
一色_2-4
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「……疲れた」
その日はスケジュールを丸一日会議で埋められていたので、全てを終えると一色は疲労困憊だった。首と肩を回しながら、特務課のオフィスへと戻ると、
「お疲れ様です」
有栖がパソコンを睨みながら、苦手な事務仕事を処理していた。
「反保は帰ったか?」
「はい、もう残業時間が制限ギリギリまで仕事してるので、強制的に定時退社です」
「そうか」
「イチさんも気をつけてくださいね。反保は放っておくと『恩返し』とか『役に立ちたい』とか言って持ち帰って仕事とかしちゃう奴なんで」
「……へぇ」
一色は有栖の言葉を聞いて感心したような表情を見せた。
「何ですか?」
「いや、有栖が先輩らしいことしてるなぁ、と思ってな」
「……当然でしょう。初めての後輩ってのもありますけど」
有栖が少し照れた反応をしたのを見て、一色はそれを嬉しく思って微笑んだ。
その日はスケジュールを丸一日会議で埋められていたので、全てを終えると一色は疲労困憊だった。首と肩を回しながら、特務課のオフィスへと戻ると、
「お疲れ様です」
有栖がパソコンを睨みながら、苦手な事務仕事を処理していた。
「反保は帰ったか?」
「はい、もう残業時間が制限ギリギリまで仕事してるので、強制的に定時退社です」
「そうか」
「イチさんも気をつけてくださいね。反保は放っておくと『恩返し』とか『役に立ちたい』とか言って持ち帰って仕事とかしちゃう奴なんで」
「……へぇ」
一色は有栖の言葉を聞いて感心したような表情を見せた。
「何ですか?」
「いや、有栖が先輩らしいことしてるなぁ、と思ってな」
「……当然でしょう。初めての後輩ってのもありますけど」
有栖が少し照れた反応をしたのを見て、一色はそれを嬉しく思って微笑んだ。
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