社長令息拾いました。

hushigi

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 目を開けると、見慣れぬ白い天井が視界に飛び込んでくる。僕はこ

のアパートに引っ越してきて早くも一週間がたったというのにまだ慣

れない。でも、少し狭いが日当たりもよく周りに自然が多いこの部屋

を僕はなかなか気に入っている。

 布団から起き上がり時計を見るとちょうど7時をまわったところの

ようだ。窓へと視線を移すと外は明るくまさにすがすがしい朝とゆう

感じがする。そんなことを考えながらゆっくりと布団から起き上が

り、顔を洗うため洗面所へと向かう。

 顔を軽く洗い鏡を覗くとなんとも地味な自分の顔がうつる。身長は

164cmと男にしては低く、前髪は切るのが面倒臭くて放置してい

たらいつの間にか顔の半分が隠れるほどになっていた。体系もガリガ

リ。一時期筋肉をつけようと筋トレもしていたが、何も効果がなかっ

たため諦めた。

 僕の両親は僕が12歳の時事故で亡くなってしまったので18歳に

なるまでは父さんの兄である隆二さんにお世話になっていたが、隆二

さんも2年前に病気にかかり動けなくなってしまっていた。僕は何度

も医者にかかるように言っていたのだが、どうやら隆二さんは過去に

何かを起こしていたらしく病院に行くのはまずいらしい。

 隆二さんに自分がヤクザだとゆうのを打ち明けられたのは1年前

で、僕の双子の兄と2歳下の弟の3人のうち1人を次期組長を任せた

いと言うのだ。弟の桜は年的に無理だし、僕は18歳になったら家を

出たかったため組長の座は兄の裕利に譲った。

 その後家を出て今の部屋に引っ越して来たとゆうわけだ。高校の時

からバイトしていたバイト先は引っ越すのと同時に辞めて、引っ越し

先のここで新しく仕事を始めることにした。幸いなことにバイトして

貯めてきたお金がだいぶあったため、次の仕事を見つけるまでの間は

大丈夫そうだ。

「早く次の仕事探さなきゃなぁ…」

 勿論仕事のことも気になるが、兄のことも気になる。兄は昔からい

い加減な所があり喧嘩っ早い。僕もそのせいで何度泣かされたこと

か…。でもまずは自分のことからだな!家の様子はもう少し落ち着い

てから確かめにいくことにしよう。

 
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