博物館の鏡に触れたら

Hazuki

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家族の話

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あらためて家族の話。
父と母が二人で会社を始めて、僕が小学校に入る前くらいに発売した物が大ヒットして、今でも売れている。

10歳年の離れた弟がいる。
まだ小学一年生だけど、勉強も出来るし、スポーツも得意、格好いいんだよね、僕と違って。
毎日塾や習い事に通ってる。

僕も小学生の頃は幾つかやってたけど。
塾と空手と英会話とピアノ、うん、結構やってた、ソロバンも小学生の時通ってたな。
中学受験して、私立の大学まである中学校に合格できた。
その高校の修学旅行、今は研修旅行って言うとこもあるみたいだけど、で外国に来てこんなことになった。

最初は戸惑ったけど、半年過ごして未来のような便利さは無いけど、教科書や物語の中で見聞きした世界を実際に視れるのは、感動する。
それに、、、レイナードがいたから。
レイナードは優しくて、甘くて、いい匂いもするし、ずっと傍に、一緒に、いたいな、、、。


▶◀▷◁▶◀▷◁▶◀▷◁▶◀▷◁


私の家族は父と母のみ、兄弟姉妹はいない。
結婚する気は全く無いので、跡継ぎは、、、従兄弟に男子が四人いるから、一人養子に来てもらえばいいだろう。
学園に入る前に養子に入ってもらうには、四男だとあと五年か、この家にもなれてもらいたいから四年後で話をしてみるかな。

四年後か、、、四年後もケンタはこの家にいるだろうか、ケンタが鏡に触れる度、消えていなくなってしまう恐怖が私を襲う。
ケンタと、もし、心を通わせることが出来たら、その恐怖はもっと大きくなるのではないだろうか。

最近は弟というより、恋人を見るような眼になってはいないだろうか。
気付かれて嫌われたりしたら、私はどうなってしまうのだろう。
離れられるのか、それとも無理矢理襲ってしまうのだろうか。

もうすぐケンタが来た日になる。
ちょうど一年、ケンタは戻ってしまうかもしれない、、、。
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