博物館の鏡に触れたら

Hazuki

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一年後のあの日

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僕はレイナードと鏡の前に立っていた。

そっと鏡に手を伸ばす、、、。

触れる寸前、レイナードが僕の手を掴んだ。

「すまない、、、このままケンタが消えてしまったらと思い、つい手が出てしまった」
「僕も、同じようなこと思ってました、このままレイナードと会えなくなったら、って」

レイナードが僕を抱きしめてくれる。
「ケンタ、私の隣にいてくれないか?」
「僕、父や母、弟よりもレイナードと一緒にいたいって思ってる、でも僕でいいの?もっと相応しい人がいるんじゃ、、、」
「ケンタ以外、私の隣にいて欲しいと思う人はいないよ」

いつの間にかお屋敷で働いてる人たちが集まっていて拍手してくれた。
なんか、嬉しいのと、恥ずかしいのとごちゃ混ぜな気分。
でもとても幸せだった。

夕食の後、お風呂でアミーさんにピカピカに磨かれ、なぜかちょっぴりセクシーな寝間着を着せられた。
まだ肌寒いのでガウンを羽織り、レイナードの寝室へ押し込められた。

「レイナード」
「ケンタ、どうした?」
「アミーさんに磨かれて、連れてこられました」
僕はガウンを脱いだ。
レイナードが僕を見て動きが止まる。
「僕はレイナードが好き」
「私もケンタが好きだ、愛している」
「ぼ、僕の中をレイナードでいっぱいにしてくれる?」
「ケンタ、そんなことを言っては、、、」
「僕は決めたんだ、レイナードと生きていくって、だから僕を抱いてよ、心も身体もレイナードのものにしてよ、愛してる」
「くっ、、、やめてって言っても止めてやれないぞ」
「はい、よろしくお願いします」
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