「alive」

第二章【出会い】

第3話【恩返し】

その後色々と捜索してみた結果、蒼馬の財布はどこにもなかった。

ハーリィ「玖炉、ありませんね」

玖炉「そうだねぇ…神隠しにでもあったかな」

蒼馬「おーい！」

奥から蒼馬が駆け足で近づいてくる。

蒼馬「見つかったぜ！ほら！」

片手に黒い財布を手にして安心したかのように笑う。

玖炉「よかったですね、これでやっとひと安心です」

蒼馬「いや、本当に探してくれてありがとうよ、礼はいつか返すぜ」

玖炉「いやいや、僕達見つけてないしいいですよそんな」

蒼馬「まぁ、必ず返」

「はっはぁ～雑魚そうなマスターお二人様発見～」

入り口から大人が4人押し寄せてきた。
顔、態度からして間違いなく敵対心がある。
瞬間、ハーリィは腕輪に戻った。

玖炉『ハーリィ、どうしよう』

ハーリィ『……』

「餓鬼ども、持ってる金を全部俺達に渡してやれば、逃がしてやってもいいんだぜ？」

「渡さねぇと、」

大人4人がユニットを出現させた。
そして4体とも武器を構え、攻撃体制をとっている。

「こいつで勝負になるが、いいか？」

ハーリィ『私がやりま』

蒼馬「俺の出番か」

蒼馬が玖炉の目の前に立ちはだかる。

玖炉「蒼馬さん！ここは僕が」

蒼馬「なぁに見てろって、いけるか？アグナム」

玖炉&ハーリィ『ーーーー！！！』

玖炉とハーリィは気づく、そしてこの前パソコンで調べてあがった5人の名前を思い出す。

蒼馬「よし、いくぜ、こい！！アグナム！！」

アグナム「てめぇら……死にたくなきゃ帰れ、それが唯一の助けだ」

ハーリィ『あれは……！！』

「あぁ！？やっちまえお前ら！！」

蒼馬「いくぞアグナム」

アグナム「あぁ」

蒼馬の右手に赤い紋章が輝き、光輝く。

玖炉『なんだ…あれ』

アグナムの斧から尋常じゃないくらいの炎が吹き出す、

アグナム「炎斬」

軽く振るうとアグナムの目の前にいた4体のユニットに炎の斬撃が命中する。ユニットは一瞬にして砕け散る。

「ひ、ひぃぃぃごめんなさぁぁいぃ！！！」

アグナム「はっ、紅蓮のアグナムってのは俺のことよ」