「alive」

第二章【出会い】

第13話【急降下】

玖炉「……っ見えた」

ハーリィに抱えられ移動中の玖炉、その目線の先には煙があがっていた。その発生源は玖炉の通っている学校だった。

ハーリィ「……殺意」

玖炉「え？」

ハーリィ「強い殺意を感じます…それもかなり強い」

玖炉「……」

ハーリィ目はいつになく真剣だった。

玖炉「あ、真っ直ぐ行くと校門の反対側にでちゃうよ」

ハーリィ「なるほど、では」

ハーリィは地を蹴り空高く飛んだ。いや、ただのジャンプなのだがこんなに高く飛べるものか

玖炉「ハーリィこんな力あったの？」

ハーリィ「補正されてるだけです」







ゲイル「くっ…さすがバーサーカー…だな」

翔大「ゲイル！命令だ！戻れ！！」

ゲイルの右腕は折れ、立っているのがやっとの状態だった。

「ころ、す、」

他のユニットは全員倒され、グラウンドに立っているのはもう翔大とゲイルだけだった。

翔大「おい！バーサーカー！もう抵抗はしない、だから攻撃を止めろ！おとなしく捕まってやる！」

「はは、は、いい、だ、ろう、だ、が」

バーサーカーはゲイルに向かって手に持っている鉄の棒を振り上げる。

「こい、つ、は、ころ、す」

ゲイル「……時間稼ぎとしては…役に立ったか…？」







玖炉とハーリィは空から学校を一望できるほどの距離まできた。

玖炉「……！あれは翔大！とゲイルさん？だっけ、危ない！ハーリィ、僕を投げて！！」

ハーリィ「投げる？玖炉をですか？」

玖炉「そう！」

ハーリィ「…嫌です、玖炉を投げるなんてそんな…それにこの高さ、無事ではすみませんよ？」

玖炉「大丈夫ハーリィ、僕を信じて！」

ハーリィ「………………わかりました」







翔大「やめろ、やめろーーー！！！」

「し、ね」

ゲイル「ふっ……」

「ぉぉぉ……ぉ…ぉぉぉお……おお！！！！」

翔大「……？誰の声だ？」

その者はゲイルに鉄の棒を降り下ろそうとしているバーサーカーの真上に落下して

玖炉「ぉぉぉおお！！！ハリベル爆破！！！！」

バーサーカーの頭に手を起き、ハリベル爆破を発動、名前の通り、能力は爆破だ。
バーサーカーは頭から地面にめり込み、玖炉は爆破の衝撃で落下の威力を殺して、地に立った。

玖炉「ごめん、何があったのかわからないけど、遅れた！」

翔大「……おっせぇぞ玖炉！！！！」

ゲイル「きたか…」

学校内でそれを見ていた大貴と絢も

大貴「やっとだぜ！ほら！きたろ？玖炉ならやってくれるぜ！」

絢「玖炉のユニットってそんなに強いの？」

大貴「あぁ！……多分な！」

そして玖炉の隣にハーリィが降り立つ。

ハーリィ「玖炉、ご無事ですか？」

玖炉「大丈夫、投げてくれてありがとうね」

ハーリィ「もう二度としませんよ」