「alive」

レム

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第五章【旋律】

第11話【開幕】

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3日目の朝。
何事もなくその日は訪れた。
いつも通りの朝。
だが1つ違ったことは

ゼスト「おはよう、と言えばいいのか?」

玖炉「違う。お邪魔します、ね」

いつの間にか僕の家に訪れ、起きたとき目の前にいた。

キリカ「ゼスト、貴方の力…まだ知らないけれど、期待していいのよね?」

ゼストは片手を上げ、

ゼスト「俺の求めた確率によれば、期待してもらっていい。」

玖炉「そういえばゼストって系統は?」 

ハーリィならランサー、キリカならアーチャーだが。

ゼスト「俺は……どの系統でもない、それだけ言っておこう」

ゼストは自分達とは協力関係であり、情報を気軽に渡していいものじゃない、と判断されたのか。

玖炉「…そういえばハーリィは?」

キリカ「まだ見てないわね」

玖炉「……まさか」

ハーリィがいる寝室へと走る。
そして恐る恐る扉を開けると

玖炉「ハーリィ?」

ハーリィ「むにゃ……zzz」

この決戦である日に……

キリカ「相当リラックスしてるわねぇ」

キリカがハーリィに近づき

キリカ「起きなさい、じゃないとマスター奪うわよ?」

小声で玖炉に聞こえないように囁くと
突然ハーリィが動きだし、キリカの首もとにハーリィの槍が添えられた。

ハーリィ「キリカ…それは断じて許しません……」

キリカ「冗談よ、もうすぐ全員集まるはずだから」

ハーリィ「はい、少し起きるのが遅れました」

そう言いベッドから立ち上がる。
それと同時にチャイムが鳴らされた。

玖炉「お、来たかな」

玄関のドアを開ける

蒼馬「いよいよだな、玖炉」

シャネル「ふふ、少し楽しみね」

フェル「おはよ!」

玖炉「おはよう、あれ、アグナムさんは?」

蒼馬「あいつは少し用事があるとかなんとかで、後で合流するってよ」

玖炉「用事?」

蒼馬「あぁ、用件は言わずに言ってしまってな、そういえばこの白髪の子はなんだ」

玖炉「あぁ、フェルですよ、ハーリィの妹です」

フェル「です」

ハーリィ「フェル、あなたも参加するの?」

フェルの元に近づき、しゃがみこむ。

フェル「はい!もうお姉様に守られてるだけじゃ嫌なんです」

ハーリィ「……そう、なら無理だけはしないでね」

そう言いフェルの頭を撫でる。
やはり姉妹なんだなと見ていて思った。

ゼスト「ではこれでとりあえず全員ということでいいのか?」

玖炉「うん、そうだね」

ゼスト「では、アイオーンのいるアジトへ向かおうか」

「その必要はないですよ?」

「ーーー!!!」

聞き覚えのある声、そして僕達の回りの空間が歪む。
そして真っ暗な空間のなかで一人の男が立っていた。

ハーリィ「アイオーン!!」

アイオーン「君達と再び会う時を楽しみにしていました……おや、赤い髪の男がいませんが……まぁいいでしょう」

玖炉「アイオーン、君には絶対に…負けない!!」

アイオーン「威勢がいいのだけは誉めます、だがそれでは無駄ですよ?今回は私の造る固有結界の中で、戦闘といきましょうか。」

辺りの暗闇が段々と晴れていく。
そして風景は一変する。



アイオーン「私はあの搭の最上階にて待っています、それでは後程、くれぐれも私の部下に負けないようにお願いしますね」

言葉を残し、アイオーンは消えていった。

玖炉「行こう、アイオーンのいる搭へ」
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