「alive」

第六章【真実】

第1話【風】

ディアス「ほらほらー逃げないでよー」

ディアスはフェルに向かって拳を振り下ろす。その威力は大木が割り箸のように容易く折れるほどの威力だ。

フェル「シェナリート風の刃！！」

だがディアスの動きは単調で鈍い。
フェルの風の刃がディアスを切り刻み、血がながれる。

ディアス「あぁ…痛いなぁ…」

蒼馬「リーネス・クライシス呪氷！！」

ディアスの足が氷により固まる。
そして身動きが取れなくなったところを。

フェル「フレイブリーフィア暴風！！！」

フェルの掌からディアスに向かって暴風が吹き荒れる。
それはディアスを固定している氷こど吹き飛ばした。
そしてそのまま塔の壁に突っ込み、ぶつかった衝撃で砕かれる。

蒼馬「よし、大分いいダメージじゃないか？」

フェル「気を抜かないで、まだこのくらいじゃ生きてるよ」

ディアス「そーのとーおり」

砕かれた壁の岩の中から、血だらけの状態で起き上がり、何事もなかったかようにこちらに歩いてくる。

ディアス「全然痛くないけど、こんなもの？」

フェル「言ってくれるわねバーサーカー」

蒼馬「効いてない訳じゃないはずだ、このまま推しきれる」










ガゼル「お前のその確率が…本当にあっているのか、確かめてみようじゃねぇか…」

ガゼルは地を蹴り、ゼストの目の前まで移動すると、腰にかけてある剣を抜き、そのまま横に斬りかかる。

ゼスト『当たる確率1.3%』

ゼストは軽く身を後ろに曲げ、紙一重でわざとかわした。

ガゼル「ほぅ。俺の一太刀を避けるとはやるじゃねぇか」

ゼスト「やりはしない。ただ実力の差があるだけだ。」

ガゼル「……っ…お前は好きになれねぇな……！！」

そのまま斬り込み、斬撃をゼストに浴びせるが、かすりもしない。

ゼスト「どうした、ぶれてるぞ」

ガゼル「なめんな…よっ！！」

ガゼルが動こうとした瞬間、ゼストはガゼルの懐に入り、溝に掌底を打ち込む。

ガゼル「…がっ……てめぇ……」

溝を押さえながら一歩、二歩と後ろに下がっていく。

ゼスト「今、合計60回ほど隙ができていたのだが、その中でも与えられるダメージがこの一撃が一番多かったから打ち込ませてもらった」