「alive」

第六章【真実】

第4話【護衛】

フェルの頭からは血が流れ、意識が翻弄している。

ディアス「あれ？もうダウンー？」

フェル「はな……せ…」

剣を残りの力で振ろうとするも、軽く止められ、腹に思いきり拳を殴り付ける。

フェル「っは…！！」

あまりの激痛に腹を抱える。

ディアス「死ぬ？死ぬ？死ぬ？」

フェル「……ふざ……け……」

もはや手足を動かす力も残されていないフェル。

蒼馬「待て！！」

そこに追いかけてきた蒼馬が駆けつける。

ディアス「なんだーい？君は人間、雑魚だから後で始末するよ」

蒼馬「お前の相手は、別にいる！！」

ディアス「だーかーら、君の相手をするのは後だって」

蒼馬「上を見ろっつってんだ馬鹿野郎！！！！」

「うぉぉぉぉぉぁぁああ！！！！」

真上から流星の如く炎が落ちてくる。

ディアス「なんだ…あれは……」

そしてそれはディアスの元へ落下してくる。
間近まで接近してきたと思えば、ディアスの腕が切断され、その手に掴んでいたフェルがいなかった。

「大丈夫ですか、妹様」

フェル「……ァグ…ナム…おじさん…」

赤い髪に燃えるような炎のオーラを放つ大剣を持った男。

アグナム「すぐに片付けます、お休みになっていてください…………蒼馬、妹様を頼む」

蒼馬「あぁ、奴はヘラクレスの遺伝子を受け継いだのなんだので、心臓を12回潰さなきゃ死なないそうだ。」

アグナム「ほぉ……おもしろい奴だ、それに簡単だな……12回殺すだけで死ぬなんてよ……」

ディアスは既に切り落とされた腕を再生させていた。

ディアス「簡単？やってみてよ」