「alive」

第七章【文化】

第1話【平和】

シャネル「……ふぅ、終わったのね」

キリカ「お疲れ、貴方よくやったわよ」

上空で飛翔していたシャネルが舞い降りてきた。

シャネル「いや、それほどでもないわよ？」

アグナム「さぁ、こいつどうするよ」

倒れているアイオーンに指を指す。

玖炉「このままにしておこう」

蒼馬「玖炉、本気で言ってるのか？また騒ぎを起こされたら…」

玖炉「この人は…いまの世界を解っていない、きっと、それだけなんです。それにもう…ハーリィとの戦闘で気づいたんじゃないでしょうか？」

蒼馬「……」

玖炉「最後の一撃、アイオーンの持つ目なら結果は見えていた、それなのに挑んだということは…」

ハーリィ「彼は…アイオーンは…私に当てるつもりなどなかったんだと思います…」

元のハーリィの姿に戻り、玖炉の肩に寄りかかりながらも、そう告げる。

ハーリィ「あの剣には殺意が全くなかった…ただの手合わせでした…」

アグナム「ったく…わかった、殺さずにしておこう」

キリカ「それよりこいつの固有結界から出ない？気分が悪いんだけど」

ゼスト「確かに、そろそろ脱出するとしよう」

ゼストが何もない空間に拳で1突きすると、そこの空間にヒビが入り、外へと続く空間と繋がった。

フェル「え、どうやったの今」

ゼスト「空間と空間の間に衝撃を与えただけだ。さぁ出ようか、この狭間は長くは持たない。」

そう言いゼストは外に出る。
続いてアグナム、蒼馬と続く。

玖炉「…………」

玖炉は倒れているアイオーンに眼を向ける。

ハーリィ「大丈夫です、再び暴れようと、必ず止めますから……っ！」

ハーリィはかなりの疲労を抱えている、先ほど受け取った魔力も底をつきそうだ。

玖炉「無理しないで、立っているのもやっとなんだし」

ハーリィ「はい…」

玖炉『また…会えたなら…その時は敵じゃなく、同じ人間として語り合おう…』

そしてアイオーンの固有結界を後にした。