「alive」

第七章【文化】

第2話【その後】

その後僕達は元いた僕の家に戻ってきた。
皆魔力を消耗し、床に座り込み、休みをとっている。

蒼馬「これで厄の核は潰した…もう何も騒動は起きないだろう」

アグナム「そうだな、それに俺らの過去の邪念も祓えたことで一石二鳥だ」

玖炉「本当に、ありがとうございました。皆がいなきゃここまで出来なかった、本当に感謝しています」

そう言い玖炉は皆の前で深々と頭を下げた。

ゼスト「気にするな、俺達は共通の目的で動いていた、それだけだ。」

シャネル「意外といいこと言うわね、貴方」

キリカ「まぁ、あいつもこれで懲りたでしょ」

そしてフェルはハーリィの元へ駆け寄る

フェル「私、お姉様のお役にたてたかな？」

ハーリィ「えぇ、ありがとうフェル」

そう言いフェルの頭を撫で下ろす。
フェルは嬉しそうに微笑んだ。

ゼスト「突然で悪いが、もう俺は下がらせてもらう、短い間だったが、協力感謝する。」

ゼストはベランダにでる窓を開き、外に出る。

玖炉「ゼスト！」

ゼスト「あぁ、安心しろ、このゲーム、【alive】の勝者はお前に譲る、元から争う気はないと言ったろう」

玖炉「そうじゃなくてさ…また今度暇なときでいいからさ、家に来てよ」

ゼストはふっと口もとを緩め、

ゼスト「あぁそうしよう、それではまた会おう、我が友、上矢玖炉」

そう言い、ベランダから飛び降り、家々の上を飛び、一瞬にして姿が見えなくなった。

アグナム「っしょと、俺らもそろそろ帰るか」

蒼馬「そうだな、戻るとしよう、おい、行くぞ」

シャネル「待ってよ人使い荒くない？」

フェル「お姉様、私もそろそろ行きますね」

疲れているシャネルを強引に立たせて、蒼馬達もフェルも玖炉の家をでる。

玖炉「蒼馬さん」

蒼馬「？」

玖炉「助けてくれた仮は、いつか必ず返します、これからも宜しくお願いします。フェルもありがとうね、アグナムさんも、シャネルも」

蒼馬「……あぁ、こちらこそ宜しく頼む」

アグナム「…ゼスト同様、俺もお前に勝ちを譲る」

シャネル「それじゃ、またね」

フェル「じゃあね！」

扉を開け、外に出ていった。
そして元の静かな空間が、戻ってきた。