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パストリスの家に向かっての帰り道――
ラミウムを抱えたままのラディッシュとドロプウォート、そしてパストリスの四人が和気あいあい笑顔で語り合いながら、村の入り口を示す「枝を組んで作った門」をくぐり抜けると、
『お待ち下されぇ~~~! ラミウム様ぁ~勇者様ぁ~四大様ぁ~~~!』
背後から追い掛けて来たのは村長たち。
四人の前で、一斉に両手を地面に付け、
「ワシ等はぁ、ワシ等はぁこれからどうしたら良いんじゃ~」
情に訴えかける様な眼差しでラミウムを見上げたが、未だ疲労の色が濃いラミウムは、たった一言だけ、
「知ったこっちゃないねぇ」
「「「「「「「「「「ッ?!」」」」」」」」」」
酷いとでも言いたげに、おののく村長たち。
その反応に、ラミウムは苛立ちを増し、
「オマエ達が今までして来た行為の意味を、真摯に、深く、よぉ~~~く考えてみるんだねぇ!」
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
正論を以って素っ気なくあしらわれ、この世の終わりの様な顔して視線を落とす村長たちであったが、
『ただし!』
((((((((((た、ただしぃ?!))))))))))
ラミウムの一声に、一縷の望みを持って顔を上げた。
しかし、射貫く様な眼差しで見下ろすラミウムの口から出たのは、彼らにとっての「耳障りの良い甘言」ではなく、
「死んで罪から逃れようなんて考えんじゃないよォ!」
辛辣な苦言であった。
「そんな都合の良い愚行は天世が許しても、この「アタシ」が許さないからねぇ!」
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
村長たちは返す言葉も無く、ただ黙ってうな垂れより他になかった。
村人たちと別れて後――
パストリスの家を目指し、再び歩き始めていたラディッシュたち。
ラミウムを抱えたラディッシュが先頭を歩き、ドロプウォートとパストリスが続く。
自宅に向かっているのに、何故か最後尾を歩くパストリス。
何事か思いつめた表情で前を歩くドロプウォートの背中を見つめていたが、意を決し、
「あ、あのぉ、ドロプウォートさぁん」
駆け寄り、
「むっ、村の皆を救っていただき、あ、ありがとうございましたぁ!」
乗り気ではなかった彼女に感謝を伝え、頭を下げた。
しかし、声を掛けた理由はそれだけではなかった。
和気あいあいとした中にも、ドロプウォートから隔たりを感じていたパストリス。
それは彼女が妖人であり、盗賊村の一人であったからに他ならなかったが、真の和解を目指し、あからさまに拒絶されるかも知れない覚悟を以っての、小さな勇気をかき集めての、精一杯の歩み寄りであったが、ドロプウォートは振り向きもせず、
「いえ」
言葉短く返すのみで、
「…………」
「…………」
二人は微妙な緊張感を漂わせながら、無言で並び歩いた。
そんな二人を肩越しにチラリと窺い見た、絶賛ラミウムお姫様抱っこ中のラディッシュは小声で、
(ね、ねぇラミィ)
「んぁ?」
(なんでドロプさんは、あんなに機嫌が悪いの?)
「ん? あぁ~アイツは筋金入りの堅物だからねぇ~」
呆れ交じりに小さく笑い、
「国を護る四本柱の家柄の一人娘として、国の治安の不安要素を放置したのが気に入らないのさぁね」
(ふぅ~ん。家柄に「考え方」まで縛られるなんて……なんか面倒臭いねぇ)
「まぁ、もぅ一つの理由の方が、実は本命なんだろうがねぇ」
愉快そうに小さく笑うラミウムから、何かを察したラディッシュは、
「それなら僕も分かるかもぉ」
「ほほぅ?」
二人は顔を見合わせ、
「「素直じゃない!」」
密やかに笑い、
「パストリスさんを強く拒絶しちゃった手前、どうやって仲直りしたら良いのか分からなくて困ってるんだよねぇ」
キラリと光って見せるイケメンスマイルを、
(ステ振りしたアタシが言うのも何だが……)
ラミウムはぼんやり見上げ、
(……ホントに顔だけはアタシの好み、)
想いかけ、
(って、馬鹿かいアタシぁ!)
顔を真っ赤に慌てに慌て、
(こっ、こんなヘタレを相手にアタシぁ何を考えてんだぁい!)
ラディッシュの腕の中で一人勝手に狼狽していると、
「どうかしたの、ラミィ?」
好みの顔が急接近。
(ひぃうっ!)
思わず身を縮めるも逃げ場はなく、
「顔が赤いよぉ? もしかして熱ぅ???」
「好みの顔」は容赦なく更に近づき、
(近い近い近い近い近いィ!)
鼓動は心音が外に漏れ出そうなほど否応なく高鳴り、恥ずかしさは臨界を迎え、
「おっ! 降ろせぇえぇぇ! 降ろしやがれぇえぇぇっぇえぇぇっぇぇえぇ!」
再びとなる突然の大暴れ。
いきなりの駄々っ子に、ラディッシュは訳も分からず、
「おっ、落ち着いてぇラミィ! 落しちゃうってば! 落としちゃうからぁあぁぁぁ!」
必死に抱えていると、後に続く女子二人が呆れたジト目で「そんな二人」を見つめ、
「大事の直後に「何をイチャついている」のですわ……」
「まったくでぇす……」
期せずして意見の一致をみる、ドロプウォートとパストリスであった。
ラミウムを抱えたままのラディッシュとドロプウォート、そしてパストリスの四人が和気あいあい笑顔で語り合いながら、村の入り口を示す「枝を組んで作った門」をくぐり抜けると、
『お待ち下されぇ~~~! ラミウム様ぁ~勇者様ぁ~四大様ぁ~~~!』
背後から追い掛けて来たのは村長たち。
四人の前で、一斉に両手を地面に付け、
「ワシ等はぁ、ワシ等はぁこれからどうしたら良いんじゃ~」
情に訴えかける様な眼差しでラミウムを見上げたが、未だ疲労の色が濃いラミウムは、たった一言だけ、
「知ったこっちゃないねぇ」
「「「「「「「「「「ッ?!」」」」」」」」」」
酷いとでも言いたげに、おののく村長たち。
その反応に、ラミウムは苛立ちを増し、
「オマエ達が今までして来た行為の意味を、真摯に、深く、よぉ~~~く考えてみるんだねぇ!」
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
正論を以って素っ気なくあしらわれ、この世の終わりの様な顔して視線を落とす村長たちであったが、
『ただし!』
((((((((((た、ただしぃ?!))))))))))
ラミウムの一声に、一縷の望みを持って顔を上げた。
しかし、射貫く様な眼差しで見下ろすラミウムの口から出たのは、彼らにとっての「耳障りの良い甘言」ではなく、
「死んで罪から逃れようなんて考えんじゃないよォ!」
辛辣な苦言であった。
「そんな都合の良い愚行は天世が許しても、この「アタシ」が許さないからねぇ!」
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
村長たちは返す言葉も無く、ただ黙ってうな垂れより他になかった。
村人たちと別れて後――
パストリスの家を目指し、再び歩き始めていたラディッシュたち。
ラミウムを抱えたラディッシュが先頭を歩き、ドロプウォートとパストリスが続く。
自宅に向かっているのに、何故か最後尾を歩くパストリス。
何事か思いつめた表情で前を歩くドロプウォートの背中を見つめていたが、意を決し、
「あ、あのぉ、ドロプウォートさぁん」
駆け寄り、
「むっ、村の皆を救っていただき、あ、ありがとうございましたぁ!」
乗り気ではなかった彼女に感謝を伝え、頭を下げた。
しかし、声を掛けた理由はそれだけではなかった。
和気あいあいとした中にも、ドロプウォートから隔たりを感じていたパストリス。
それは彼女が妖人であり、盗賊村の一人であったからに他ならなかったが、真の和解を目指し、あからさまに拒絶されるかも知れない覚悟を以っての、小さな勇気をかき集めての、精一杯の歩み寄りであったが、ドロプウォートは振り向きもせず、
「いえ」
言葉短く返すのみで、
「…………」
「…………」
二人は微妙な緊張感を漂わせながら、無言で並び歩いた。
そんな二人を肩越しにチラリと窺い見た、絶賛ラミウムお姫様抱っこ中のラディッシュは小声で、
(ね、ねぇラミィ)
「んぁ?」
(なんでドロプさんは、あんなに機嫌が悪いの?)
「ん? あぁ~アイツは筋金入りの堅物だからねぇ~」
呆れ交じりに小さく笑い、
「国を護る四本柱の家柄の一人娘として、国の治安の不安要素を放置したのが気に入らないのさぁね」
(ふぅ~ん。家柄に「考え方」まで縛られるなんて……なんか面倒臭いねぇ)
「まぁ、もぅ一つの理由の方が、実は本命なんだろうがねぇ」
愉快そうに小さく笑うラミウムから、何かを察したラディッシュは、
「それなら僕も分かるかもぉ」
「ほほぅ?」
二人は顔を見合わせ、
「「素直じゃない!」」
密やかに笑い、
「パストリスさんを強く拒絶しちゃった手前、どうやって仲直りしたら良いのか分からなくて困ってるんだよねぇ」
キラリと光って見せるイケメンスマイルを、
(ステ振りしたアタシが言うのも何だが……)
ラミウムはぼんやり見上げ、
(……ホントに顔だけはアタシの好み、)
想いかけ、
(って、馬鹿かいアタシぁ!)
顔を真っ赤に慌てに慌て、
(こっ、こんなヘタレを相手にアタシぁ何を考えてんだぁい!)
ラディッシュの腕の中で一人勝手に狼狽していると、
「どうかしたの、ラミィ?」
好みの顔が急接近。
(ひぃうっ!)
思わず身を縮めるも逃げ場はなく、
「顔が赤いよぉ? もしかして熱ぅ???」
「好みの顔」は容赦なく更に近づき、
(近い近い近い近い近いィ!)
鼓動は心音が外に漏れ出そうなほど否応なく高鳴り、恥ずかしさは臨界を迎え、
「おっ! 降ろせぇえぇぇ! 降ろしやがれぇえぇぇっぇえぇぇっぇぇえぇ!」
再びとなる突然の大暴れ。
いきなりの駄々っ子に、ラディッシュは訳も分からず、
「おっ、落ち着いてぇラミィ! 落しちゃうってば! 落としちゃうからぁあぁぁぁ!」
必死に抱えていると、後に続く女子二人が呆れたジト目で「そんな二人」を見つめ、
「大事の直後に「何をイチャついている」のですわ……」
「まったくでぇす……」
期せずして意見の一致をみる、ドロプウォートとパストリスであった。
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