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第六章
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宮廷料理人にまで上り詰めた男を、いったい何がそこまでの守銭奴に変えたのか、ある意味での興味は尽きなかったが、
「無駄に消費した分の食材とかを調達しないとねぇ~」
苦笑を交えたラディッシュのボヤキに、仲間たちも「苦笑の同意」の頷きを返すと、
『ちょっと待ちな!』
立ちはだかったのは、先に登場した「ちんぴらモブ」の一団とは一線を画す、悪漢、毒婦など、多様なゴロツキ集団で、多少面倒臭そうな存在感。
しかし自分たちが立ちはだかった相手が「勇者一行であると知らぬ」は同様なようで、頭目と思しき男が御決まりセリフで、
「大人しくオレ等に捕まりなぁ!」
すると手下どもも、これまた御決まりの如く「へっへっへっ」と、せせら笑いを一斉に始め、
((((((何処にでも居るなぁ……))))))
ラディッシュ達が辟易する中、
『特にソコの女ぁ!』
頭目は誰かを指差し、
((((((オンナ?))))))
示す先を追ったラディッシュ達は、
(((((((!?)))))))
驚いた。
彼が差していたのはイリスであり、
『テメェ、今度こそを逃がさねぇ!』
苛立ちを伴った彼の物言いは、彼女が「追われる身」なのが真実であったのを雄弁に物語ったから。
(本当に追われてたんだ……)
ラディッシュ達は疑いを持った事に後悔を覚えつつ、同時に、大切な仲間の一人を「付け狙っている事実」に怒りも覚え、
『『『『『『『…………』』』』』』』
勇者組は無言のうち臨戦態勢、暴発寸前の怒りを懸命に抑えるが如く静かに武器に手を掛けた。
その姿に、
『ほぅ? 坊ちゃん嬢ちゃん集団が、いっちょ前にオレ等とヤロゥってのかぁ?!』
頭目たちは嘲笑を以て迎え撃つ気概を見せ、事態は一触即発。
しかし、
『ちょっと待つさねぇ、ラディ!』
制止の声を上げたのは、意外にもイリス。
「奴等を攻撃するのは待って欲しいさねぇ!」
「「「「「「「?!」」」」」」」
開戦を留まらせ、ラディッシュ達が驚く中、ゴロツキの頭目はニヤリと笑い、
「分かってんじゃねぇかぁ~何たってぇオレ達はぁ、」
余裕を見せつけ「何かしらの講釈」をたれようとした次の瞬間、イリスが後ろ手に隠し持っていた何かを一団に目掛けて素早く投げ付け、
パァーーーン!
それは甲高い破裂音をさせて炸裂。
途端に中から、灰色の煙が猛烈な勢いで拡散、
『みんなぁ逃げるさねぇ!!!』
イリスが先陣切って逃げ出し、前のめりに「戦う気概」を見せていたラディッシュ達は気持ちの梯子を急に外されつんのめり、
「えっ?! ちょ、イリィぃいぃ!!!?」
慌てて彼女の後を追う中、ゴロツキ集団は煙の中で鼻と口を手で塞いで慌てふためいていたが、頭目はハッとした気付きを見せ、
『騙されるぁ! 前と同じ「単なる目くらまし」だぁああ!』
覆う手を外して叫び、
「「「「「「「「!」」」」」」」」
気付かされた手下たちも「騙された怒り」を以て後を追おうと、大きく息を吸い込んだ次の瞬間、眼と鼻と喉に激しい痛みが。
「「「「「「「「「ウォホォ! ゴホォ! ゲェホォ! ヴェェホッ!」」」」」」」」」
一斉に涙を垂れ流しながら激しく咳き込み、
『あんの女ぁ! 今度は煙に香辛料か何かぁ混ぜやがったぁウホォ! ゴホォ!』
追跡どころの騒ぎではなくなった。
その間にラディッシュ達は預けていた荷馬車に飛び乗り、猛スピードで村から脱出。
荷台を上下左右に激しく揺らしながら。
仲間たちは振り落とされないよう必死に何かに掴まり、安全走行とは言い難い速さで走る車内で、
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
誰も、何も言わない。
激しい揺れで話す余裕が無いのも当然ながら、
≪何故イリスが追われているのか?≫
真っ先に訊きたかったから。
しかし彼女が追われていた事実を「偽り」と決めつけ、疑っていた後ろ暗さも手伝い、
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
モヤモヤとした思いを乗せたまま、馬車は森の中を疾走した。
「無駄に消費した分の食材とかを調達しないとねぇ~」
苦笑を交えたラディッシュのボヤキに、仲間たちも「苦笑の同意」の頷きを返すと、
『ちょっと待ちな!』
立ちはだかったのは、先に登場した「ちんぴらモブ」の一団とは一線を画す、悪漢、毒婦など、多様なゴロツキ集団で、多少面倒臭そうな存在感。
しかし自分たちが立ちはだかった相手が「勇者一行であると知らぬ」は同様なようで、頭目と思しき男が御決まりセリフで、
「大人しくオレ等に捕まりなぁ!」
すると手下どもも、これまた御決まりの如く「へっへっへっ」と、せせら笑いを一斉に始め、
((((((何処にでも居るなぁ……))))))
ラディッシュ達が辟易する中、
『特にソコの女ぁ!』
頭目は誰かを指差し、
((((((オンナ?))))))
示す先を追ったラディッシュ達は、
(((((((!?)))))))
驚いた。
彼が差していたのはイリスであり、
『テメェ、今度こそを逃がさねぇ!』
苛立ちを伴った彼の物言いは、彼女が「追われる身」なのが真実であったのを雄弁に物語ったから。
(本当に追われてたんだ……)
ラディッシュ達は疑いを持った事に後悔を覚えつつ、同時に、大切な仲間の一人を「付け狙っている事実」に怒りも覚え、
『『『『『『『…………』』』』』』』
勇者組は無言のうち臨戦態勢、暴発寸前の怒りを懸命に抑えるが如く静かに武器に手を掛けた。
その姿に、
『ほぅ? 坊ちゃん嬢ちゃん集団が、いっちょ前にオレ等とヤロゥってのかぁ?!』
頭目たちは嘲笑を以て迎え撃つ気概を見せ、事態は一触即発。
しかし、
『ちょっと待つさねぇ、ラディ!』
制止の声を上げたのは、意外にもイリス。
「奴等を攻撃するのは待って欲しいさねぇ!」
「「「「「「「?!」」」」」」」
開戦を留まらせ、ラディッシュ達が驚く中、ゴロツキの頭目はニヤリと笑い、
「分かってんじゃねぇかぁ~何たってぇオレ達はぁ、」
余裕を見せつけ「何かしらの講釈」をたれようとした次の瞬間、イリスが後ろ手に隠し持っていた何かを一団に目掛けて素早く投げ付け、
パァーーーン!
それは甲高い破裂音をさせて炸裂。
途端に中から、灰色の煙が猛烈な勢いで拡散、
『みんなぁ逃げるさねぇ!!!』
イリスが先陣切って逃げ出し、前のめりに「戦う気概」を見せていたラディッシュ達は気持ちの梯子を急に外されつんのめり、
「えっ?! ちょ、イリィぃいぃ!!!?」
慌てて彼女の後を追う中、ゴロツキ集団は煙の中で鼻と口を手で塞いで慌てふためいていたが、頭目はハッとした気付きを見せ、
『騙されるぁ! 前と同じ「単なる目くらまし」だぁああ!』
覆う手を外して叫び、
「「「「「「「「!」」」」」」」」
気付かされた手下たちも「騙された怒り」を以て後を追おうと、大きく息を吸い込んだ次の瞬間、眼と鼻と喉に激しい痛みが。
「「「「「「「「「ウォホォ! ゴホォ! ゲェホォ! ヴェェホッ!」」」」」」」」」
一斉に涙を垂れ流しながら激しく咳き込み、
『あんの女ぁ! 今度は煙に香辛料か何かぁ混ぜやがったぁウホォ! ゴホォ!』
追跡どころの騒ぎではなくなった。
その間にラディッシュ達は預けていた荷馬車に飛び乗り、猛スピードで村から脱出。
荷台を上下左右に激しく揺らしながら。
仲間たちは振り落とされないよう必死に何かに掴まり、安全走行とは言い難い速さで走る車内で、
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
誰も、何も言わない。
激しい揺れで話す余裕が無いのも当然ながら、
≪何故イリスが追われているのか?≫
真っ先に訊きたかったから。
しかし彼女が追われていた事実を「偽り」と決めつけ、疑っていた後ろ暗さも手伝い、
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
モヤモヤとした思いを乗せたまま、馬車は森の中を疾走した。
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