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続章_65
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頭から黒いレインコートをすっぽり被り、性別すら分からないその者の手には、稲光に青白い光を返す刃先から真っ赤な血を滴らせるナイフが握られていた。
「と、通り魔だぁあぁぁっぁあぁぁ!」
誰かが悲鳴を皮切りに、
「キャーーーーーーーー!ッ!」
「女の子が刺されたぞォーーーーーーーーーッ!」
「逃げろォーーーーーーーーーッ!」
家路を急ぐ人々で溢れ返っていた駅前は、傘を投げ捨て逃げ惑う人々で大混乱となった。
「つッ、ツバサァーーーーーー!」
濁流となった人混みを、鬼の形相で掻き分け突き進むハヤテ。
「邪魔だァ! どけぇ! どきやがれぇーーーーーーッ!」
雨が打ち付ける地面に横たえ、身動き一つしないツバサを見下ろす何者か。
「テメェーーーーーーッ!」
憤怒の表情したハヤテが徐々に迫ると、
何者かは、まるでハヤテに自身の姿を印象付け終わったかの様に、突如人込みの中に紛れ逃げ去った。
「待ちやがれぇーーー!」
追おうとするハヤテ。
しかし今は犯人を追い掛けている場合ではない。
ツバサは背中から刺されたらしく、血の池はツバサを中心に徐々に広がって行った。
上着を脱ぎ、出血していると思われる部位を押さえるハヤテ。
「ツバサ! しっかりしろ! ツバサァーーー!」
降りしきる雨の中、半狂乱で周囲を見回し、
「誰でも良い! 早く救急車を呼んでくれぇーーー!」
しかしパニック状態の人々は、ただただ怯えた視線を送り合うだけ。
「クソがァ!」
片手でスマホを操作し、
「友達が刺されたんだぁ! 急いで来てくれぇ!」
『場所はどこですか?』
「駅前だ!」
『駅前のどの辺りですか?』
「ウダウダ細かく話してるヒマねぇ! くりゃ分かるから、とっとと来いやぁ!」
事務処理口調の対応に怒りを露わ、スマホの通話を切ると、両手で傷口のあると思われる部位を押さえ、
「頑張れツバサァ! もう少しだ! もう少ししたら救急車が来る! 頑張れぇ!」
程なく救急車が到着し、ツバサは駅から歩いて五分とかからない病院へ運び込まれた。
「と、通り魔だぁあぁぁっぁあぁぁ!」
誰かが悲鳴を皮切りに、
「キャーーーーーーーー!ッ!」
「女の子が刺されたぞォーーーーーーーーーッ!」
「逃げろォーーーーーーーーーッ!」
家路を急ぐ人々で溢れ返っていた駅前は、傘を投げ捨て逃げ惑う人々で大混乱となった。
「つッ、ツバサァーーーーーー!」
濁流となった人混みを、鬼の形相で掻き分け突き進むハヤテ。
「邪魔だァ! どけぇ! どきやがれぇーーーーーーッ!」
雨が打ち付ける地面に横たえ、身動き一つしないツバサを見下ろす何者か。
「テメェーーーーーーッ!」
憤怒の表情したハヤテが徐々に迫ると、
何者かは、まるでハヤテに自身の姿を印象付け終わったかの様に、突如人込みの中に紛れ逃げ去った。
「待ちやがれぇーーー!」
追おうとするハヤテ。
しかし今は犯人を追い掛けている場合ではない。
ツバサは背中から刺されたらしく、血の池はツバサを中心に徐々に広がって行った。
上着を脱ぎ、出血していると思われる部位を押さえるハヤテ。
「ツバサ! しっかりしろ! ツバサァーーー!」
降りしきる雨の中、半狂乱で周囲を見回し、
「誰でも良い! 早く救急車を呼んでくれぇーーー!」
しかしパニック状態の人々は、ただただ怯えた視線を送り合うだけ。
「クソがァ!」
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「友達が刺されたんだぁ! 急いで来てくれぇ!」
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「ウダウダ細かく話してるヒマねぇ! くりゃ分かるから、とっとと来いやぁ!」
事務処理口調の対応に怒りを露わ、スマホの通話を切ると、両手で傷口のあると思われる部位を押さえ、
「頑張れツバサァ! もう少しだ! もう少ししたら救急車が来る! 頑張れぇ!」
程なく救急車が到着し、ツバサは駅から歩いて五分とかからない病院へ運び込まれた。
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