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第5話
しおりを挟む「はわぁ~…テストが近づいてきたぞぉ~…」
と机に溶けるように伏せる休恵(やすめ)。
「いつだっけ?」
「5月終わりの頃」
「近っ」
「てかそんな入学して1ヶ月2ヶ月そこらのテストって意味あるん?」
「たしかに」
なんて女子陣が愚痴をこぼすお昼。5月初め。
高校生活にも慣れてきて、仲良いメンバーも固定され始めた。
女子陣は優穏(ゆお)、英得甘(えとあ)、休恵。男子陣は守、丞、天幸(あこ)。そして執事組は
「なんで今日もまた百噛(ももがみ)さんとお昼食べないといけないんですか」
「と言いつつも来てくれるんだよね」
本心(ほし)とレオン。2人も週に2回か3回ほど一緒にお昼を食べるのが
恒例となりつつあった。
「奢ってくれるので」
「ダメだよぉ~?奢ってくれるからってホイホイ着いていっちゃ」
「子どもじゃないんですよ」
「じゃあ人は選んでると」
と微笑むレオン。
「くそっ、調子狂うわぁ~…」
と苦虫を噛み潰したような顔をする本心。
「でオレは選ばれたと」
「うるさいですよ…このイケメンが…」
「ほっ、褒めてる表情では…ないね?」
憎しみを向ける表情だった本心。
「なんかイケメンに恨みでもあるの?」
「自分がイケメンなの認めてるのもどうかと思いますけど」
「え。嘘。オレイケメンじゃない?」
とスマホの暗い画面で自分確認するレオン。
「ヤバいなこの人」
「どう見てもイケメンだったわ」
と笑うレオン。
「どんだけ自分に自信あるんすか」
「え、だって高校のときもオレよりイケメンいなかったし
女子にもイケメンイケメンって言われてたし。
小さい頃から「so sweet sweet Leon(レオンちゃんは本当に可愛いんだから)」
「What a handsome guy Leon is(なんてイケメンなのかしら)」って言われて
育ってきたらからなぁ~」
「後半英語でなに言ってるかわかんなかったですけど、なんとなくわかりましたわ。
どんな環境で育ってきたんですか」
「ま、母がアメリカ人だから、めっちゃ可愛がられて育ったんよ」
「そうか。レオンさんハーフでしたもんね」
「おっと、お忘れでしたか」
「いや、なんかそのやかましいまでの性格のほうが際立って」
「針鼠さんはチクッっと刺すよね?ハリネズミなだけに」
と笑うレオン。
「百噛さんは全然喰らってないですよね」
「まあねぇ~。事実だし?」
「やかましいのも認めるんだ」
「やっぱ日本人とはかけ離れてると思うよ?顔面のクオリティーもテンションも」
「うわぁ~。羨ましいくらいですわその自信」
「そお?針鼠さんも充分可愛いよ?」
と微笑みながらサラリと言うレオン。
「…まったく…これだからイケメンは…」
「ありがとう」
「褒めてないですけどね」
「褒めてるでしょー」
「皮肉です」
「Hiniku??What is that??(ヒニク?わからないなぁ~)」
「急に外国人やめてください」
「優穏お嬢様と一緒にいるときも毒吐いてんの?」
「まあ…。基本変わってないと思います」
「ビックリするでしょ?優穏お嬢様おっとり系だし」
「おっとりしすぎてるのでビックリしませんよ」
「なるほどぉ~?」
と話していたら注文していた料理が届いて料理を食べ進めた。
「優穏のお昼ご飯って誰が作ってんの?」
とお昼ご飯を食べながら英得甘(えとあ)が優穏に聞く。
「これはうちの料理人さんですね」
「家(うち)に料理人いるんだ?桁違いのお金持ちだな」
「旅館とかと関係あるー?」
休恵が聞く。
「はい。うちの旅館で出そうかっていう試作のお料理を私のお弁当にも入れてるらしいです」
「なるほど。じゃあこれが神付亀旅館のどこかに出る可能性があるってことか」
英得甘が優穏のお弁当を覗き込みながら言う。休恵も覗く。
「食べます?」
と優穏が言うと
「いいの?」
「いいのぉ~?」
とハモって英得甘と休恵が言う。
「はい!ぜひ」
「お言葉に甘えて」
「甘言(あまごと)を越えてー」
「何語だよ」
とツッコミつつも食べてみる英得甘と休恵。
「ん。おいし」
「美味しいぃ~」
「美味しいですよね」
「神付亀旅館って懐石料理?」
「ご予約時に懐石料理がいいか、ビュッフェがいいかをお聞きして
お好きな方をお選びいただけます」
と言う優穏。
「おぉ、なんか電話で質問してるみたいだわ」
と優穏の受け答えに思わずそう言う英得甘。
「私はビュッフェのほうが好きだなぁ~」
と言う休恵。
「私もだわ」
と同意する英得甘。
「実は私もなんです」
と笑いながら言う優穏。
「あ、そうなんだ?お嬢様は懐石料理とかコース食べてるイメージだったわ」
「たしかにぃ~。あと懐石料理って聞くと
なぜか海鮮とか貝料理をイメージしちゃうよねぇ~」
といつも通り不思議な発言をした休恵だったが
「わかるわ」
いつもならツッコむ英得甘も、休恵の不思議な発言に共感していた。
「私専属の執事もビュッフェのほうが好きで。というか懐石料理とかコース料理が苦手で」
「あぁ。チラッっと見たことあるわ。あの綺麗な人でしょ?」
「ですです」
「私も見たことあるー。青い感じの人でしょぉ~?」
「青い感じの人?」
「そうですそうです!」
「なんか共感してるわ」
さすがに今回のは共感できなかった英得甘。
「偏食で。本人は偏食だとは思ってないんですけど」
「っくしょん」
くしゃみをする本心。
「Bless you」
と言うレオン。
「ブレス ユー?」
「…あぁ、そっか、言わないんですよね!高校のときにも友達に言われました」
「はあ」
「誰か噂してるんですかね」
「私の噂を?」
「可愛いよなぁ~あの人ぉ~とか」
「芸能人じゃないからなぁ~」
「可愛いのは認めるんだ」
と笑うレオン。
「いや、認める認めない以前の問題なんでスルーしてました」
「あぁ、可愛いのは大前提だと」
「なんで今の話の流れでそっち行くんすか。アホですか?普通逆でしょ」
「え、そうなんですか?」
「たぶん人生で一度も自分のことを綺麗とか可愛いなんて思ったことないですよ。
…一度もないは言いすぎかな。くっそ血迷ったとき思ったことはあったかも…」
「なんでそんな自信ないんですか?」
「逆に聞きますけど、なんで自信あると思ったんすか?」
「え。そりゃ可愛いからでしょ」
とサラッっと「なに言ってんすか?」的な顔で言うレオン。
不覚にもドキッっとしてしまう本心。
ドキッ。じゃねぇよMy heart。正気なんか?あのWord
「なんかラップみたいになった」
思わず呟く本心。
「針鼠さんはもっと自信持ってもいいんじゃないっすか?可愛いし」
「可愛い可愛いうるせぇですよ。どうせ誰にでも言ってんでしょーが」
「ん?まあぁ~…基本的には可愛いとは言ってるけどー」
「言ってんのかい」
ここは「いや?本当に思ったときしか言わないけど?」とかいう展開じゃないわけ?
と思った瞬間に
いやいや、なにを期待してんだ私は
と即座に否定する。
「「お綺麗ですね」「可愛いですね」とか言えば、大抵の女性は嬉しいだろうし
その後会話するときも相手の印象がプラスからスタートするんで
会話しやすいってメリットありますけどー。
でも大抵はその場限りっていうか、取り繕って、上辺の関係で終わるんで
針鼠さんみたいに仲良くなった上でのオレの「可愛い」はガチの「可愛い」っすよ」
と笑顔で言うレオン。
「くっ…」
「くっ?」
「臭ぇ…」
と鼻をつまむ本心。
「え!?臭い!?まあたしかに外国の方のCologne(コロン)ってキツいのが多いですけど
オレは日本のperfume(パフューム)つけてるから臭くはない…と、思うけど」
「いや、セリフが臭い」
「あぁ、そっちね?え。臭かったっすか?」
ま、嬉しかった…けど…
と思う本心。
「てかコロンとパフュームってなんすか?」
「え?あぁ、Cologneはー男性用、Perfumeは女性用みたいな感じですかね?」
「へぇ~」
なんて話していた。
「んなぁ~!終わったでぇ~!」
と伸びをする天幸。
「お疲れ」
と天幸に言う守。
「おぉ!急に現れんなやっ!」
と大袈裟に驚く天幸。
「急に現れてないよ!やめてよ影薄いキャラ」
「キャラゆーてもなー。ほんまに自分影薄いで」
グサッっと天幸の言葉が心に刺さる守。
「なぁ?丞もそう思うやろ?」
とそり返りながら丞に話を振る天幸。
「ん?さあ。影薄いのもスポーツにおいては強みだけどな」
「そらスポーツの話やろ。
スポーツもしてへん日常生活において影薄いってのは割と致命的やで?」
「致命的?」
守が聞く。
「せや。考えてみ?たとえばうち(家守神学院)が火事になりました」
~
「みんな!いる!?」
担任の先生が生徒の数を数える。
校内放送で火事が起きたこと、そしてこれは訓練ではなく本当であることが伝わり
生徒はもちろん、先生たちも冷静になろうとしているが
こんなことは自分が生きている間に起こると思ってもみなかったので
パニックになりかけていた。
なので数を数えているときも、数字を声には出してはいるが頭には入っておらず
「はい!全員いるね?じゃ、いい?まだ火の手はここまで来てはいないけど
足元に充分注意して私の後について来てね?いい?」
と言って教室から避難を始める。
守はトイレにてワイヤレスイヤホンでゲーム実況動画を見ながら用を足していた。
「マジかぁ~…。いや、今の目逸らすなってほうが無理じゃない?
え!どう思います?視聴者の皆様!」
クスッっと笑う守。守がハマっているゲーム実況者のうちの1人「派手髪ひょっとこの翔大」が
スマホの中から視聴者に問いかける。
と言ってもバーチャルのアバターが動いているわけでも、本人が映っているわけでもない。
ただ声だけ。しかし聞きやすく、親しみやすい話し方と心地いい声で人気を博している。
いいんだよなぁ~。レオンくんみたいに派手だから勝手に親しみを感じてるからかな
と思いながら見る。守はゲーム好きで、自分でプレイするのはもちろん
ゲーム実況を見るのも好きなのだ。そして世の中のゲームの中には
自分でプレイするよりも人のプレイを見るほうがおもしろいという
ゲーム実況向きのゲームというものが存在する。
それが今見ているゲーム「Focus 1 point(フォーカス ワン ポイント)」というゲーム。
1点だけを見つめるだけのゲームなのだが、様々な邪魔が入り
なかなか1点だけを見つめるだけができないゲームなのだ。これは自分でプレイしても楽しいが
ゲーム実況者がわーやー言いながらプレイするのを見る方がおもしろいゲーム。
それを見ていた。そのせいで避難を促す校内放送も
廊下での騒がしい声も聞こえていなかった。
~
「そのせいで守は…」
チーンというように合掌する天幸。
「想像内で勝手に殺さないで?」
「ま、冗談はさておきやな」
「冗談だったのか」
と呟く丞。
「割とほんまに影薄いとヤバいで?」
「でもそれはどうしようもないし…」
「髪染めるとかどない?青とかにしよや」
「うち(家守神学院)は派手髪禁止だよ」
と言う丞。
「そうかぁ~…。ま、校則無視してやったんで!的なノリで染めたればええんちゃう?」
「いや、退学になってこの学校から存在が消えるから。影薄いとかのレベルじゃなくなるから」
「おぉ~。おもろいこと言うやん自分」
「やるぅ~」みたいな顔をする天幸。
「ええやん。ツッコミキャラ。いや、影薄いのにツッコミキャラかぁ~…。
急にツッコまれたら心臓止まってまうで」
「あぁ、角から急に人来たみたいな感じね」
丞が呟く。
「それやな。静かにドン(ツッコミ)は心臓にもドンやで」
「そんな任侠マンガのタイトルみたいに」
「おぉ~。ええやんええやん。影薄ツッコミキャラ。史上初ちゃう?」
「なんの史上初なのさ」
と話していると担任の先生が来て帰りのホームルームが始まり
それが終わると生徒たちはそれぞれ部活に行ったり帰ったりし出した。
学校前にはお迎えの車などがついており、その中にはレオンと本心もいた。
「お。チャイム」
レオンが言う。
「ほんとだ。もうそろ出て来るかな」
「懐かしいなぁ~チャイム」
「エモいわ」
「針鼠さんはどこ校だったの?」
「亀(亀池学園の略称)です。知ってます?」
「あぁ~亀池ね?知ってる知ってる」
「百噛さんはどこなんですか?というかそもそも高校生のとき日本にいたんですか?」
「日本だよー。オレは猫(猫井戸高校の略称)出身」
「あ、猫なんですね」
「そうそう」
「猫って割と校則厳しくなかったでしたっけ?」
「ん?まあぁ~。厳しくはなかったよ?割と一般的な感じ」
「あ、そうなんですか?なんか厳しいイメージだったけど」
「亀池が緩すぎたせいじゃん?」
「あぁそれはあるかもですね」
なんて話していると昇降口から優穏、休恵、英得甘が出てくるのがわかった。
「あ、お嬢様来た」
「ほんとだ」
と言って優穏に向かって大きく手を振るレオン。
「お。誰かが手ぇ振ってる」
と言う英得甘。優穏はレオンだと認識してペコリと頭を下げる。
レオンは馴れ馴れしい態度に本心に手を叩き落とされていた。
「あ、優穏の知り合い?」
「はい。黒白家(にしきけ)さんの執事の方です」
「おぉ~。へぇ~。派手だな」
「隣にいるのが優穏の執事さんだねぇ~」
「あ、ほんとだ」
と言いながら近づく。
「優穏お嬢様お疲れ様です」
なぜか本心より先に頭を下げるレオン。
なんであんたが先に言うんだよ
と思いつつも
「お嬢様お疲れ様です」
と頭を下げる本心。
「ありがとうございます。こちら私と仲良くしてくれているお2人」
「あ、古賀野(こがの)英得甘(えとあ)です。あの、父と祖父が映画監督をしておr」
英得甘が言い切る前に
「あぁ!!「大好きで大嫌いな炬燵のみかん」の!!」
とレオンが言う。
「あぁ、はい。それの監督です」
「あれは父が号泣したって言ってました!!」
「あ、ありがとうございます」
「ぜひお祖父様にファンだとお伝えください」
「あ、はい」
「で」
「あぁ~。私はぁ~福和呑(ふくわど)休恵(やすめ)ですぅー。
実家は和服店を経営してます。よろしくお願いしますー」
「お2人ともとてもPrettyですね」
と笑顔で言うレオン。無言でレオンの尻を蹴る本心。
「随分とチャラい執事さんだ」
英得甘が言う。
「アメリカの方ですかぁ~?」
休恵がレオンに聞く。
「ハーフです。母がアメリカ人で父が日本人です」
「おぉ~。じゃあ英語ペラペラ?」
「 I don't know some words, but it's the same Japanese that Japanese people use,right?
(ま、基本は喋れますね。日本人の日本語と同じ感覚ですね)」
「おぉ。なに言ってるかわかんないけどすごい」
休恵がゆっくりペチペチ手を叩く。
「ほんとだ。本場の英語っぽい。知らんけど」
「なんかうちの執事がすいません」
と守が言うと
「うわっ!ビックリしたぁ!」
と驚く英得甘。休恵は優穏に向かって倒れる。優穏が休恵を受け止める。
「休恵!?」
「驚いて心臓が止まった」
「え、オレってそんな影薄いかな」
「薄いゆーとるがな」
天幸が守の肩に手を置く。
「おぉ!坊ちゃん!お疲れ様です!」
「おぉ、この人が守の執事さんか」
「すげぇ執事っぽくないな」
「守坊ちゃんのご学友のお2人ですね。守坊ちゃんの執事をさせていただいております
百噛レオンと申します。以後お見知りおきをお願い致します」
と急にかしこまったレオン。
「おぉ、急に執事っぽい」
丞が呟く。
「ほんまや。オレは我司昇(わしの)天幸(あこ)いいます。よろしゅーお願いしますー」
と敬礼をする天幸。
「自分は矢野越(やのこし)丞(すすむ)です。よろしくお願いします」
と軽く頭を下げる丞。
「我司昇様に矢野越様。よろしくお願い致します。坊ちゃんと仲良くしてあげてください。
よろしくお願いします」
と頭を下げるレオン。
「もちろんですー、な?」
と守の肩に腕を回す天幸。
「う、うん」
「さっ!坊っちゃーん、帰りましょー」
とスポーツカーの屋根をトントンとするレオン。
「おぉ!カッケェ!」
天幸がスポーツカーに近づく。
「これレオンさんの車っすか!?」
「そうなんです」
「カッコいいぃ~」
「でしょー。乗る?」
「ええんですか!?ええの!?守!!」
キラキラした眼で守を見る天幸。
「あ、うん。いいよ全然。うち(黒白家家)の車じゃないし」
「っしゃー!」
「ではでは」
レオンが助手席のドアを開ける。
「おぉ!左ハンドルや!!」
「アメ車なんでね」
と助手席に乗り込む天幸。
「じゃ、ちょっとそこら辺回って来ます」
「ほな!いってきます!」
と走り去っていった。
「…。なんか守の執事さんっていうより」
「我司昇(わしの)さんの執事っぽい」
「なんかキャラ的にも近いしねぇ~」
なんていう放課後を過ごした。
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