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旅の始まり、旅の終わり
第165話
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なぜか少し緊張して自分の家の玄関の扉を開く。自分の家の匂い。帰ってきた感がすごかった。
「たーだいまー」
ほんの少し大きく、でも呟くように言う。靴を脱ぎながらイヤホンを取る。
スマホのホームボタンを押し、ホーム画面で今再生されている音楽を止める。
「あ、お兄ちゃん帰ってきた」
妹の声がする。リビングを見ると奥のソファーから妹がひょこっと顔を出していた。
「おかえりー」
と妹が僕に手を振る。僕も振り返す。
「あ、おかえりー!」
廊下からリビングへ入るドアの枠の右側からひょこっと顔を覗かせる母。
「ただいまぁ~」
今一度言ってから洗面所へ行く。
リュックのファスナーを開け、中からTシャツやら下着のパンツを洗濯籠に放り込む。
水着の入ったビニール袋はお風呂に投げた。
手を洗い、うがいをしてリュックを持ってリビングへ行く。
「お兄ちゃん焼けた?」
「あ、ほんとだ。ちょっと赤いわよ」
「あぁ、2日目に海行ったから」
「日焼け止め塗らなかったの?」
「塗っ…てないね」
「シミできるよ~」
「ねぇ~」
ダイニングテーブルのイスにリュックを置き、中からお土産を出す。いろいろ買った。
フクネ饅頭や、フクロウと猫のキーホルダー。ラスクなんかも買っていた。
「キーホルダーほしい人ー」
「はいはい!可愛い!それ!」
「珍しいわね。フクロウ。ホテルフクネ」
「そうそう。フクロウと猫がコンセプト…ってわけじゃないけど
フクロウと猫が重要なあれだったんだって」
「可愛いー。スクバにつけよ」
「お饅頭いただきまーす」
「どぞー」
リュックを持って自分の部屋に帰る。ベッドに寝転がる。
「はぁ~…」
息を吐きながらおひさしぶりの自分のベッドに体を預ける。
ホテルの良いベッドも良かったが自分のベッドは特別な気がする。
…
「…ちゃん!起きろ!おい!お兄ちゃぁ~ん!」
妹の声で目を覚ます。いつの間にか寝ていたらしい。
「ん…。朝?」
「よーる。夜ご飯です。てか着替えてないんかい」
そう言われ、ボーっとした視界と思考で自分の格好を見る。そして思い出す。
旅行から帰ってきて、で、そのままだ、と。眠い目を擦りながらTシャツを脱ぐ。
「おい!妹がいるんだよ!脱ぐなよ!」
「上くらい別にいいだろ。下行くついでに洗濯出しといて」
妹に脱いだTシャツを首からかける。
「うえっ」
「うえっとか言うな」
妹が汚いものを摘むように人差し指と親指でなるべく触らないように持ちながら
部屋を出ていった。その後パンツを脱ぎ、部屋着に着替えて部屋を出る。
リビングへ行くともう父も帰宅しており
「あ、おかえり。お饅頭いただいたよ」
と言ってくれた。
「ただいま。そしておかえり」
と返した。そしてひさしぶりの家で家族全員での夜ご飯。
親友たちとの高級バイキングももちろん良かったが家族全員でのご飯はまた特別だ。
夜ご飯の後はひさしぶりの家族団欒。母や妹から「旅行どうだった?」と聞かれ
妃馬さんに告白したこと、付き合うことになったこと以外を話した。
お風呂ができた合図がして、妹がソファーを跨いでお風呂場へ飛んでいく。
その後に母が入り父。最後にお風呂に入り、水着を洗おうとしたらもう干されていた。
きっと母がやってくれたのだろう。感謝しお風呂に入る。もちろん家の浴槽は1人分。
温泉ほどの広さもないし、見上げても天井があるので露天風呂のように満点の星空も見えない。
でもなぜかそれもいい。家のお風呂は家のお風呂で好きだ。
替えの下着のパンツを履き、部屋着を着てリビングへ行く。
お土産で買ってきたお饅頭を家族で食べながらテレビを見たり、話をしたりした。
各々のタイミングで部屋に戻った。部屋に戻り、電気をつけ、テレビをつけてベッドに座る。
座った時間がないほどに一瞬で寝転がる。テレビのリモコンでザッピングする。
ニュースニュースニュース。バラエティーがやっていた。そのチャンネルのままにする。
女性タレントたちが自分たちでランキングを決め
世間の声とズレがあるか、という企画だった。思わずニャンスタグラムを開く。
スクロールしていくと案の定の投稿が目に入った。森本さんの投稿。
その番組自体は好きなようだが
名指しはしていないものの、出ている女性タレントを酷評する投稿だった。
しかしただの誹謗中傷ではなく、的を射ているところがあるらしく
「いいね」の数がすごく多くついていた。
僕も写真を2回連続でタップする。するとハートが色付く。
その投稿を見てから番組を見るとなんとなく僕も鼻につくようになってしまった。
…
いつの間にか眠ってしまっていたようで朝妹に起こされる。
徐々に日焼けの後遺症が出てくる。ヒリヒリして薄皮が剥け始める。
顔を洗い歯を磨いてリビングに行き、家族で朝ご飯を食べているとそのことを母に言われた。
朝ご飯を食べ終わると母がクリームを持ってきてくれた。それを借りて腕、首、顔に塗る。
女性ものだからなのか香りがキツい。父は相変わらず会社のようで朝家族でお見送りをする。
まだ眠かったので部屋に戻って眠ることにした。
あっという間に眠りについて、昼母に起こされる。
妹はどうやら部活の練習に向かったらしい。夏休みギリギリまであるなんて驚きだ。
母とお昼ご飯を食べていると
「あ、そうだ。来月の土日月とおじいちゃんおばあちゃんとこ行くから、予定空けといてね」
と言われた。
「来月の土日月って何日?」
「入ってすぐ。1、2、3かな?たしか」
「ほぉ~。どっち?」
「どっちって?」
「いや、母さんか父さんか」
「あぁ、どっちも行くよ」
「どっちも?」
「どっちも」
「どっちもって、てか月曜って夢香学校始まってんじゃないの?」
「うん。休んでもらう」
「あぁ~ね」
そんな会話をしたりテレビを見たりしてお昼ご飯を食べ終えた。
母がお皿を洗う音を聞きながらテレビ前のソファーに座りテレビを見る。スマホを取り出す。
昨日買ったスマホカバーに包まれて少し手に慣れない。でもなんとなくそれも良かった。
「たーだいまー」
ほんの少し大きく、でも呟くように言う。靴を脱ぎながらイヤホンを取る。
スマホのホームボタンを押し、ホーム画面で今再生されている音楽を止める。
「あ、お兄ちゃん帰ってきた」
妹の声がする。リビングを見ると奥のソファーから妹がひょこっと顔を出していた。
「おかえりー」
と妹が僕に手を振る。僕も振り返す。
「あ、おかえりー!」
廊下からリビングへ入るドアの枠の右側からひょこっと顔を覗かせる母。
「ただいまぁ~」
今一度言ってから洗面所へ行く。
リュックのファスナーを開け、中からTシャツやら下着のパンツを洗濯籠に放り込む。
水着の入ったビニール袋はお風呂に投げた。
手を洗い、うがいをしてリュックを持ってリビングへ行く。
「お兄ちゃん焼けた?」
「あ、ほんとだ。ちょっと赤いわよ」
「あぁ、2日目に海行ったから」
「日焼け止め塗らなかったの?」
「塗っ…てないね」
「シミできるよ~」
「ねぇ~」
ダイニングテーブルのイスにリュックを置き、中からお土産を出す。いろいろ買った。
フクネ饅頭や、フクロウと猫のキーホルダー。ラスクなんかも買っていた。
「キーホルダーほしい人ー」
「はいはい!可愛い!それ!」
「珍しいわね。フクロウ。ホテルフクネ」
「そうそう。フクロウと猫がコンセプト…ってわけじゃないけど
フクロウと猫が重要なあれだったんだって」
「可愛いー。スクバにつけよ」
「お饅頭いただきまーす」
「どぞー」
リュックを持って自分の部屋に帰る。ベッドに寝転がる。
「はぁ~…」
息を吐きながらおひさしぶりの自分のベッドに体を預ける。
ホテルの良いベッドも良かったが自分のベッドは特別な気がする。
…
「…ちゃん!起きろ!おい!お兄ちゃぁ~ん!」
妹の声で目を覚ます。いつの間にか寝ていたらしい。
「ん…。朝?」
「よーる。夜ご飯です。てか着替えてないんかい」
そう言われ、ボーっとした視界と思考で自分の格好を見る。そして思い出す。
旅行から帰ってきて、で、そのままだ、と。眠い目を擦りながらTシャツを脱ぐ。
「おい!妹がいるんだよ!脱ぐなよ!」
「上くらい別にいいだろ。下行くついでに洗濯出しといて」
妹に脱いだTシャツを首からかける。
「うえっ」
「うえっとか言うな」
妹が汚いものを摘むように人差し指と親指でなるべく触らないように持ちながら
部屋を出ていった。その後パンツを脱ぎ、部屋着に着替えて部屋を出る。
リビングへ行くともう父も帰宅しており
「あ、おかえり。お饅頭いただいたよ」
と言ってくれた。
「ただいま。そしておかえり」
と返した。そしてひさしぶりの家で家族全員での夜ご飯。
親友たちとの高級バイキングももちろん良かったが家族全員でのご飯はまた特別だ。
夜ご飯の後はひさしぶりの家族団欒。母や妹から「旅行どうだった?」と聞かれ
妃馬さんに告白したこと、付き合うことになったこと以外を話した。
お風呂ができた合図がして、妹がソファーを跨いでお風呂場へ飛んでいく。
その後に母が入り父。最後にお風呂に入り、水着を洗おうとしたらもう干されていた。
きっと母がやってくれたのだろう。感謝しお風呂に入る。もちろん家の浴槽は1人分。
温泉ほどの広さもないし、見上げても天井があるので露天風呂のように満点の星空も見えない。
でもなぜかそれもいい。家のお風呂は家のお風呂で好きだ。
替えの下着のパンツを履き、部屋着を着てリビングへ行く。
お土産で買ってきたお饅頭を家族で食べながらテレビを見たり、話をしたりした。
各々のタイミングで部屋に戻った。部屋に戻り、電気をつけ、テレビをつけてベッドに座る。
座った時間がないほどに一瞬で寝転がる。テレビのリモコンでザッピングする。
ニュースニュースニュース。バラエティーがやっていた。そのチャンネルのままにする。
女性タレントたちが自分たちでランキングを決め
世間の声とズレがあるか、という企画だった。思わずニャンスタグラムを開く。
スクロールしていくと案の定の投稿が目に入った。森本さんの投稿。
その番組自体は好きなようだが
名指しはしていないものの、出ている女性タレントを酷評する投稿だった。
しかしただの誹謗中傷ではなく、的を射ているところがあるらしく
「いいね」の数がすごく多くついていた。
僕も写真を2回連続でタップする。するとハートが色付く。
その投稿を見てから番組を見るとなんとなく僕も鼻につくようになってしまった。
…
いつの間にか眠ってしまっていたようで朝妹に起こされる。
徐々に日焼けの後遺症が出てくる。ヒリヒリして薄皮が剥け始める。
顔を洗い歯を磨いてリビングに行き、家族で朝ご飯を食べているとそのことを母に言われた。
朝ご飯を食べ終わると母がクリームを持ってきてくれた。それを借りて腕、首、顔に塗る。
女性ものだからなのか香りがキツい。父は相変わらず会社のようで朝家族でお見送りをする。
まだ眠かったので部屋に戻って眠ることにした。
あっという間に眠りについて、昼母に起こされる。
妹はどうやら部活の練習に向かったらしい。夏休みギリギリまであるなんて驚きだ。
母とお昼ご飯を食べていると
「あ、そうだ。来月の土日月とおじいちゃんおばあちゃんとこ行くから、予定空けといてね」
と言われた。
「来月の土日月って何日?」
「入ってすぐ。1、2、3かな?たしか」
「ほぉ~。どっち?」
「どっちって?」
「いや、母さんか父さんか」
「あぁ、どっちも行くよ」
「どっちも?」
「どっちも」
「どっちもって、てか月曜って夢香学校始まってんじゃないの?」
「うん。休んでもらう」
「あぁ~ね」
そんな会話をしたりテレビを見たりしてお昼ご飯を食べ終えた。
母がお皿を洗う音を聞きながらテレビ前のソファーに座りテレビを見る。スマホを取り出す。
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