神眼のシンボロジア【Symbol Logia】

カマゾーマ

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故郷と森の冒険

森の主

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天斗と陽が田舎町を抜け出してから、早くも数日が過ぎていた。道中は初めてのことばかりで、星空の下で野宿をする新鮮さも、陽の用意した簡素な食事も、天斗にとっては全てが冒険の一部だった。しかし、現実はそう甘くない。

森の入り口に足を踏み入れた瞬間、二人はその厳しさを知ることになる。鬱蒼とした木々が太陽の光を遮り、地面は湿気を含んだ苔で滑りやすい。視界も悪く、風の音に混じって小動物の気配が時折聞こえてくる。

「天斗、何で俺までこんなところにいるんだよ……」
陽は不満げにぼやきながら足元の枝を払いのける。
「お前が来てくれたおかげで安心だろ?ほら、もっと楽しめよ!」
天斗は軽い調子で答えるが、陽の顔は険しい。

「言っとくけど、この森を抜けるのは簡単じゃないぞ。この辺りには“森の主”って呼ばれる危険な獣がいるって噂だ」
「森の主?……その牙、ちょっと格好良さそうだな。倒してやるか!」
「はあ……お前、本気で言ってんのか?」
陽は呆れながらも、天斗がどんなことでも本気で突っ走る性格だと知っているため、深くは止めなかった。

ー サバイバルの始まり ー

森の中では、まともな食糧や水を手に入れるのも一苦労だった。しかし、ここで二人の神眼が活躍する。

天斗は「転」の目の力を使い、地面に紋章を刻み込むと、そこに罠を設置した。
「よし、これで獣が通れば転んでくれるだろう。陽、お前はどうする?」
陽はしぶしぶ「逆」の目を発動し、周囲の重力を反転させた。水面に隠れていた魚が次々と浮き上がり、宙を舞う。
「どうだ。これくらいでいいか?」
「おお!やるじゃん!でも、そんなに不機嫌そうな顔すんなよ」
「お前の無茶について行くのが疲れるだけだ」

陽の反重力の力で捕まえた魚を調理しながら、二人は森での生活に少しずつ慣れていく。転の目で罠を仕掛け、逆の目で食料を確保する。そんな日々が続く中で、ふと天斗が立ち止まった。

「なあ、陽……なんか気配を感じないか?」

ー 森の主との遭遇 ー

木々の間から現れたのは、巨大な獣だった。体毛はごわごわしており、目は赤く光っている。牙は鋭く、全身から威圧感を放つその姿――間違いなく「森の主」だ。

「おいおい、本当に出てきちゃったよ……」
陽は一歩後ずさりしながら天斗を睨む。
「なあ、ここで逃げたら冒険じゃないだろ?」
「ふざけるな!こいつ倒せるのかよ!」

だが、天斗はすでに目を輝かせていた。転の力を発動し、足元に紋章を描き込む。森の主がその罠に足を踏み入れると、巨大な体がバランスを崩して転倒した。
「よし、今だ!陽、手を貸せ!」

陽も仕方なく反重力の力を使い、森の主の巨体を浮かせる。その隙に天斗は転の紋章をさらに仕掛け、森の主を動けない状態に追い込んだ。しかし、それでもビクともしない山の主。
「こいつどうしたらいいんだよ!」
「しらねえよ!どうにかできるんじゃねえのかよ!」
陽は天斗を責める。すると森の主は体制を取り戻しこちらに向かってきた。

「くっ来るなぁ!」
天斗は足元に落ちている石や枝を回転させながら投げた。そのうちの1つが主の目に入り主は雄叫びをあげまた体制を崩す。
「それだ!」

陽は何か名案を思いついたように言う。
「石を超高速回転させて急所に当てるんだ!時間は俺か稼ぐ!」
天斗は悔しいながらも指示に従い、できるだけ鋭い小石を選び距離を取った。
「集中だ!」
天斗は全神経をそれに込めて準備をする。

陽が大きな岩や倒木で時間を稼いでいる間に小石はドリルをも凌ぐ回転速度になっていた。天斗はそれを惜しみなく発射する。
「いけ!ウィンドキャノン!!!」
発射された小石は森の主のこめかみを貫いた。

ー 勝利と新たな実感 ー

数分間にわたる死闘の末、二人はついに山の主を仕留めた。天斗はその牙を手に取り、陽に向かって笑う。
「俺たち、こんなことができるんだな……!」
「……正直、こんな戦いになるとは思わなかったよ」
陽は疲れた顔で座り込むが、その瞳にはどこか達成感が宿っている。

二人は森の主の牙や皮を持ち帰り、休息の準備を始めた。陽は牙を見つめながら言う。
「これ、使えそうだな。明日には何か作れるかもしれない」
「よし、じゃあ次の冒険に備えて頼むぜ!」

ー 森に潜む影 ー

その夜、天斗と陽は星空の下で休んでいた。しかし、二人が眠りにつこうとしたその時、森の奥から微かな気配を感じた。人のような影が木々の間を横切る。

「おい、今の……」
「気のせいだろ。もう寝ようぜ」
陽はごまかすように言ったが、天斗の胸には小さな不安と好奇心が渦巻いていた。

二人の冒険はまだ始まったばかり。この先に何が待ち受けているのか、二人はまだ知らない――。
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