10 / 13
第10話 リンクコーデ
しおりを挟む
動物園をたっぷり楽しんだ俺たちは、行きがけに見かけたショップを何軒か回ることにした。
目ざとい羽依は、どうやらお目当ての店をしっかりチェックしていたらしい。
「蒼真、リンクコーデしよっか」
「なにそれ? ペアルック?」
羽依はくすっと笑って「似たようなものだよ~」と手を引っ張っていく。
何やらお揃いのテーマでカップルを演出する服らしい。羽依は色々しってるんだなあ。さすがは都会の子。同じ柄のTシャツとかは恥ずかしいけど、そのぐらいなら敷居も低そうだ。
初夏まで着られそうな薄地のジャケットを羽依が選ぶ。俺なら絶対選ばないミントグリーンの色だけど、それが着てみると今の格好にとてもマッチしているように見える。これはもう羽依に任せとくのが正解っぽい。
羽依があれこれテキパキと選んでくれて、お値段も意外と安くてホッとした。
羽依も自分の服をいくつか試着してみる。正直どれも似合いすぎて決めかねる。
「これどうかな? シースルーだよ~。ちょっとエッチじゃない?」
首だけ出してシースルーの服を見せようとする羽依。さっき持って行ったスケスケのブラウスだよね!? 腕を出して見せつける。――透け感が半端ない。
「いやいや、それはちょっとやばいって!」
その後に試着室のカーテンをガバッと開ける!
「……中、着てるじゃないか……」
「当たり前だよ~! そのまま着たら露出狂だよ~! 」
けらけらと羽依が笑ってる。
「帰ったら裸の上から着ようか?」
なんて挑発的な発言をする羽依。やれるもんならやってみろ~! とも思うが、本当にやりそうなのが怖いので言わないでおこう。
やってることがバカップル状態だ。店員さんもくすくすと笑ってて、ちょっと恥ずかしかった。
結局、羽依はシースルーのブラウスとミントグリーンの薄地のカーディガンを購入した。
「次のデートで着ていこうね~!」
「あ、うん!」
次のデートと言われて、少し戸惑ってしまったけど、羽依はまた俺とデートしたいのかな? だとしたらメッチャ嬉しい!
帰りの電車も羽依は終始はしゃぎっぱなしだった。
いつも明るく朗らかな彼女だったが、ここまでテンション高くはなかったと思う。学校とはまた違った羽依の一面が知れて、なんだかとても嬉しい。
うちの近所の駅に到着したのは夕暮れ時、帰りにスーパーへ寄ることに。
「晩ごはん、なにか食べたいものある?」
俺がそう聞くと、羽依は「なんでもいいよ~」と返してきた。わりと困る返事だ。俺のセンスが問われる。
疲れた体には、やはり肉かな。昨日は豚肉のカレーだったけど、そこはお互い高校生。肉は正義! お肉が二日続いても問題ないね。
鶏肉、小松菜、豆腐に油揚げにヨーグルトを買っておく。羽依は何か必要なものあるかな?
「他になにか必要なものある?」
「ん~歯ブラシとか置いておいても良い?」
歯ブラシが2本置いてあるシチュエーションって何か同棲ぽくない? ドキドキしてしまうけど、断る理由もない。
「じゃあ買っていこう。また必要なものあったら買いに来よう」
スーパーを出た頃には、空は群青色に染まり始めていた。
街灯がぽつりぽつりと灯りはじめて、人気のない道を歩くと、少し心細く感じる。
俺が手を差し伸べると、羽依は自然な感じに手を繋いだ。一人で歩けば距離を感じる道のりだが、今日の出来事を話してるうちに、すぐ家に着いた。
「ただいま~」
俺が言うと羽依も「ただいまー」と続いてくる。なんかくすぐったいな。
「早速、晩御飯の支度始めるね……。ってどうしたの?」
羽依が俺のそばによってきて、俺の背中にぴたっとくっついてくる。今日一日歩いたからか、少し汗っぽい甘酸っぱい香りに、頭がクラクラする。抱きしめたい衝動が抑えきれない。
「蒼真は優しいよね。今日はありがとう。無理させちゃったかなって。こうして一緒に遊ぶとすごく楽しくて。テンション高すぎて変じゃなかったかな」
「羽依の新しい面が見れたのは楽しかったよ。クラスで一緒に話してるときよりも楽しそうに見えたからさ、そう言ってくれると嬉しいよ」
俺は我慢しきれず振り返り、羽依を抱きしめた。体から伝わる感触に、鼓動が高鳴る。羽依も俺の背中に手を回してきた。
少し長めの包容のあと、羽依は俺の首筋あたりでスンスンしている。
「――蒼真の匂いってさ、前から思ってたけど、なんかエッチだよね」
顔を赤らめてそんなこと言ってくる羽依。なに匂いがエッチって!?
「え?俺、そんなに臭う? じゃあ、先に風呂はいるね!」
臭いとか思われるのは、現代っ子の俺には精神ダメージでかすぎる。
「だめ! その、あれ、先にごはん! おなかすいたー!」
ああ、腹ぺこさんをなんとかするのが先か……まあ、嫌じゃないんなら仕方ないか……。
「すぐお風呂入るのなんて、もったいない……」
何やら羽依がぶつぶつと小さい声でつぶやいている。まあ聞かなかったことにしよう……。
目ざとい羽依は、どうやらお目当ての店をしっかりチェックしていたらしい。
「蒼真、リンクコーデしよっか」
「なにそれ? ペアルック?」
羽依はくすっと笑って「似たようなものだよ~」と手を引っ張っていく。
何やらお揃いのテーマでカップルを演出する服らしい。羽依は色々しってるんだなあ。さすがは都会の子。同じ柄のTシャツとかは恥ずかしいけど、そのぐらいなら敷居も低そうだ。
初夏まで着られそうな薄地のジャケットを羽依が選ぶ。俺なら絶対選ばないミントグリーンの色だけど、それが着てみると今の格好にとてもマッチしているように見える。これはもう羽依に任せとくのが正解っぽい。
羽依があれこれテキパキと選んでくれて、お値段も意外と安くてホッとした。
羽依も自分の服をいくつか試着してみる。正直どれも似合いすぎて決めかねる。
「これどうかな? シースルーだよ~。ちょっとエッチじゃない?」
首だけ出してシースルーの服を見せようとする羽依。さっき持って行ったスケスケのブラウスだよね!? 腕を出して見せつける。――透け感が半端ない。
「いやいや、それはちょっとやばいって!」
その後に試着室のカーテンをガバッと開ける!
「……中、着てるじゃないか……」
「当たり前だよ~! そのまま着たら露出狂だよ~! 」
けらけらと羽依が笑ってる。
「帰ったら裸の上から着ようか?」
なんて挑発的な発言をする羽依。やれるもんならやってみろ~! とも思うが、本当にやりそうなのが怖いので言わないでおこう。
やってることがバカップル状態だ。店員さんもくすくすと笑ってて、ちょっと恥ずかしかった。
結局、羽依はシースルーのブラウスとミントグリーンの薄地のカーディガンを購入した。
「次のデートで着ていこうね~!」
「あ、うん!」
次のデートと言われて、少し戸惑ってしまったけど、羽依はまた俺とデートしたいのかな? だとしたらメッチャ嬉しい!
帰りの電車も羽依は終始はしゃぎっぱなしだった。
いつも明るく朗らかな彼女だったが、ここまでテンション高くはなかったと思う。学校とはまた違った羽依の一面が知れて、なんだかとても嬉しい。
うちの近所の駅に到着したのは夕暮れ時、帰りにスーパーへ寄ることに。
「晩ごはん、なにか食べたいものある?」
俺がそう聞くと、羽依は「なんでもいいよ~」と返してきた。わりと困る返事だ。俺のセンスが問われる。
疲れた体には、やはり肉かな。昨日は豚肉のカレーだったけど、そこはお互い高校生。肉は正義! お肉が二日続いても問題ないね。
鶏肉、小松菜、豆腐に油揚げにヨーグルトを買っておく。羽依は何か必要なものあるかな?
「他になにか必要なものある?」
「ん~歯ブラシとか置いておいても良い?」
歯ブラシが2本置いてあるシチュエーションって何か同棲ぽくない? ドキドキしてしまうけど、断る理由もない。
「じゃあ買っていこう。また必要なものあったら買いに来よう」
スーパーを出た頃には、空は群青色に染まり始めていた。
街灯がぽつりぽつりと灯りはじめて、人気のない道を歩くと、少し心細く感じる。
俺が手を差し伸べると、羽依は自然な感じに手を繋いだ。一人で歩けば距離を感じる道のりだが、今日の出来事を話してるうちに、すぐ家に着いた。
「ただいま~」
俺が言うと羽依も「ただいまー」と続いてくる。なんかくすぐったいな。
「早速、晩御飯の支度始めるね……。ってどうしたの?」
羽依が俺のそばによってきて、俺の背中にぴたっとくっついてくる。今日一日歩いたからか、少し汗っぽい甘酸っぱい香りに、頭がクラクラする。抱きしめたい衝動が抑えきれない。
「蒼真は優しいよね。今日はありがとう。無理させちゃったかなって。こうして一緒に遊ぶとすごく楽しくて。テンション高すぎて変じゃなかったかな」
「羽依の新しい面が見れたのは楽しかったよ。クラスで一緒に話してるときよりも楽しそうに見えたからさ、そう言ってくれると嬉しいよ」
俺は我慢しきれず振り返り、羽依を抱きしめた。体から伝わる感触に、鼓動が高鳴る。羽依も俺の背中に手を回してきた。
少し長めの包容のあと、羽依は俺の首筋あたりでスンスンしている。
「――蒼真の匂いってさ、前から思ってたけど、なんかエッチだよね」
顔を赤らめてそんなこと言ってくる羽依。なに匂いがエッチって!?
「え?俺、そんなに臭う? じゃあ、先に風呂はいるね!」
臭いとか思われるのは、現代っ子の俺には精神ダメージでかすぎる。
「だめ! その、あれ、先にごはん! おなかすいたー!」
ああ、腹ぺこさんをなんとかするのが先か……まあ、嫌じゃないんなら仕方ないか……。
「すぐお風呂入るのなんて、もったいない……」
何やら羽依がぶつぶつと小さい声でつぶやいている。まあ聞かなかったことにしよう……。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
半世紀の契約
篠原皐月
恋愛
それぞれ個性的な妹達に振り回されつつ、五人姉妹の長女としての役割を自分なりに理解し、母親に代わって藤宮家を纏めている美子(よしこ)。一見、他人からは凡庸に見られがちな彼女は、自分の人生においての生きがいを、未だにはっきりと見い出せないまま日々を過ごしていたが、とある見合いの席で鼻持ちならない相手を袖にした結果、その男が彼女の家族とその後の人生に、大きく関わってくる事になる。
一見常識人でも、とてつもなく非凡な美子と、傲岸不遜で得体の知れない秀明の、二人の出会いから始まる物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる