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頑張れ苦労人
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「マジで何なんスかあの人…。今度インク壺の中身固形にしといてやろ。」
やることちっちゃいな。もっと他にあるだろうに…。
「その可哀想なものを見る目辞めてもらえます?…んでシノ?だっけ。まずは課題やれってことらしいけど…うわぁ、いきなりこれやらすの?どんまい。どこで拾われてきたのか知らないけど、あの人に目を付けられたのが運の尽きだよ。頑張りな。」
ほらコレと言われて数枚の紙の束を受け取る。
パラパラ捲っていくと…数式?
計算問題のようなものがズラっと並んでいる。
「あの、コレどうしたら良いんですか?解いたら良いんですか?」
「あー何書いてるか分からないよな、今教本を…ってええ?解けんの?コレを??法則分かるの?」
サッと見たところ、数Ⅰ・Aから数Ⅲ・Cの基礎問題が並んでいる様に見える。言葉も通じているし、数字も見慣れたものばかりで元の世界と共通点が多そうだ。ご都合主義ってやつ?
となると普通に計算式を解けばいいということで。まぁ先日まで現役だったし、一応は理系出身だ。何とかなるだろう。
「分からないところは空白でも良いですか?いくつかは解けそうです。」
「ヤダこの子、何この子!こんなの初見で解けるの隊長だけだと思ってたのに…。世界は広いんスね~。」
…まぁこの世界の者じゃないですけどね。
それにしても、そうなると隊長は数学者ということだろうか。何度も言うがあの顔で。
ともかく、これを解くことで食事への恩返しになるなら安いもんだ。
信じられない物を見るような目でこっちを見てくるルートさんから紙と筆記具を受け取り、空いてる机で問題を解き出す。万年筆って慣れないと書きにくいな!
暫く時間を貰って問題を解いていく。
全部終わったところで計算ミスのチェック。折角なら正答率を上げておきたいよね!
「ルートさん、出来ました!」
「もう??オレこの問題2ヶ月かかったんスけど!」
可愛い顔して恐ろしいヤツだなと零しながらもルートさんは回答を受け取ってくれた。
「じゃあオレはコレ隊長に届けてくるから。シノはそこ座って待ってて。因みに横の紙の束倒したら隊長に消し炭にされるから気をつけるんスよ。」
じゃーねー!と明るい声で物騒な言葉を残してルートさんは去っていった。
白衣が焦げてるところを見るに、あの人前科持ちだな。
「たいちょー!もう出来たらしいっスよ。」
隊長室の扉を開けてすぐに目当ての人物に紙を押し付ける。オレは郵便屋じゃないってのに。
「ほう…予想より早かったな。もしかしたら見込みアリかと思って軽く試してみたが…こりゃあ思ったより使えるかもしれねぇな。」
「正答率は?」
「100だ。ノーミス、空欄なしだ。かなり正確だな。」
「はーーーー!何それ嫌味か!早くて正確って完璧じゃないっスか…そんで見立てでは勿論『黒』なんスよね?」
「たりめーだろ。『黒』は『証明済み』だ。じゃなかったら捨て置いたさ。こいつぁ隊に引き込むしかねぇな。…身寄りも無さそうだ。丁度いい。」
「苦節1年…やった!!やっとパシリが1人増えるんスね!オレは!開放される!!」
「あとはアイツがどういう『方式』かだな。そこが分からないと話になんねぇ。ルート、お前オレが居ない時付いてやれ。シノはどうも『外』から来たやつみたいだから基礎知識はほぼゼロだ。使いっ走り増やしたきゃ育てるんだな?」
「『外』!?オレ初めて見ましたよ!
…てか嫌っスよ!!!何でオレがそこまで!!赤子じゃあるまいし、1人で放っとけば勝手に育ちますって。要領悪くなさそうだし。」
「また残業代要らねぇんだな?残念だ。今回は時間外報酬も付いたのになぁ?」
「ヤリマス。やらせてくださいこの鬼悪魔!!」
「じゃあまずは『変換方式』の特定からだな。」
「どのくらいかかりますかねぇ…幾ら『計算』出来ても実践はまた別っスからね。」
「2ヶ月で仕上げる。それ以上かかったら…あとはルークに任せる。時間が惜しい、早速始めるか。修練場にシノ連れて来い。」
「今からぁ?!!だーかーらー!!アンタは!!こっちの都合も考えてくださいよ!!速度超過何回起こすんだっての?!ねぇちょっと聞いてます?!」
やることちっちゃいな。もっと他にあるだろうに…。
「その可哀想なものを見る目辞めてもらえます?…んでシノ?だっけ。まずは課題やれってことらしいけど…うわぁ、いきなりこれやらすの?どんまい。どこで拾われてきたのか知らないけど、あの人に目を付けられたのが運の尽きだよ。頑張りな。」
ほらコレと言われて数枚の紙の束を受け取る。
パラパラ捲っていくと…数式?
計算問題のようなものがズラっと並んでいる。
「あの、コレどうしたら良いんですか?解いたら良いんですか?」
「あー何書いてるか分からないよな、今教本を…ってええ?解けんの?コレを??法則分かるの?」
サッと見たところ、数Ⅰ・Aから数Ⅲ・Cの基礎問題が並んでいる様に見える。言葉も通じているし、数字も見慣れたものばかりで元の世界と共通点が多そうだ。ご都合主義ってやつ?
となると普通に計算式を解けばいいということで。まぁ先日まで現役だったし、一応は理系出身だ。何とかなるだろう。
「分からないところは空白でも良いですか?いくつかは解けそうです。」
「ヤダこの子、何この子!こんなの初見で解けるの隊長だけだと思ってたのに…。世界は広いんスね~。」
…まぁこの世界の者じゃないですけどね。
それにしても、そうなると隊長は数学者ということだろうか。何度も言うがあの顔で。
ともかく、これを解くことで食事への恩返しになるなら安いもんだ。
信じられない物を見るような目でこっちを見てくるルートさんから紙と筆記具を受け取り、空いてる机で問題を解き出す。万年筆って慣れないと書きにくいな!
暫く時間を貰って問題を解いていく。
全部終わったところで計算ミスのチェック。折角なら正答率を上げておきたいよね!
「ルートさん、出来ました!」
「もう??オレこの問題2ヶ月かかったんスけど!」
可愛い顔して恐ろしいヤツだなと零しながらもルートさんは回答を受け取ってくれた。
「じゃあオレはコレ隊長に届けてくるから。シノはそこ座って待ってて。因みに横の紙の束倒したら隊長に消し炭にされるから気をつけるんスよ。」
じゃーねー!と明るい声で物騒な言葉を残してルートさんは去っていった。
白衣が焦げてるところを見るに、あの人前科持ちだな。
「たいちょー!もう出来たらしいっスよ。」
隊長室の扉を開けてすぐに目当ての人物に紙を押し付ける。オレは郵便屋じゃないってのに。
「ほう…予想より早かったな。もしかしたら見込みアリかと思って軽く試してみたが…こりゃあ思ったより使えるかもしれねぇな。」
「正答率は?」
「100だ。ノーミス、空欄なしだ。かなり正確だな。」
「はーーーー!何それ嫌味か!早くて正確って完璧じゃないっスか…そんで見立てでは勿論『黒』なんスよね?」
「たりめーだろ。『黒』は『証明済み』だ。じゃなかったら捨て置いたさ。こいつぁ隊に引き込むしかねぇな。…身寄りも無さそうだ。丁度いい。」
「苦節1年…やった!!やっとパシリが1人増えるんスね!オレは!開放される!!」
「あとはアイツがどういう『方式』かだな。そこが分からないと話になんねぇ。ルート、お前オレが居ない時付いてやれ。シノはどうも『外』から来たやつみたいだから基礎知識はほぼゼロだ。使いっ走り増やしたきゃ育てるんだな?」
「『外』!?オレ初めて見ましたよ!
…てか嫌っスよ!!!何でオレがそこまで!!赤子じゃあるまいし、1人で放っとけば勝手に育ちますって。要領悪くなさそうだし。」
「また残業代要らねぇんだな?残念だ。今回は時間外報酬も付いたのになぁ?」
「ヤリマス。やらせてくださいこの鬼悪魔!!」
「じゃあまずは『変換方式』の特定からだな。」
「どのくらいかかりますかねぇ…幾ら『計算』出来ても実践はまた別っスからね。」
「2ヶ月で仕上げる。それ以上かかったら…あとはルークに任せる。時間が惜しい、早速始めるか。修練場にシノ連れて来い。」
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