曲がり角は異世界の始まり

ころ

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お金は大事だから

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ルートさんとの共同課題も今日はここまでとなった。

「シノの目下の課題としては、魔力を使いすぎないよう調整出来るようになること、あとは基礎体力の向上っスかね。」

それで2ヶ月終わっちゃうなとシノさんが呟く。2ヶ月?何か期限があったのだろうか。

「いつまでに何を出来るようになれ!みたいな目安があるんですか?」

「あぁ、隊長から聞いてない?シノがこの世界で生きていくにあたって、どうもうちの部隊に入れるみたいっスよ。だからコスパが良いように育てるってわけ。」

「はぁ、聞いてませんけど。ルートさんの部隊ってあの研究室ですか?…まぁデスクワークなら何とか。研究にも体力って要りますもんね。頑張ります!」

コスパが良いってただのスパルタやないかーい。ものは言い様ってな。
でも部隊ということは寝床とかも保証してもらえるんだろうか。そうであればこの世界に身寄りはないので悪い条件ではない。
部屋は相部屋かなぁ…。トイレはお風呂と別が良い、これ絶対!現代っ子なもんで。

少しだけこれからの生活にソワソワしてたら
ルードさんから消火の勢いで水を差された。

「いや、うちはバリバリの戦闘部隊。研究部門は隊長の趣味っスよ。シノは1番の下っ端になるから大抵4人部屋か相部屋なんだけど、入隊までの2ヶ月はめでたく1人部屋っスよ。研修してる新人隊士居ないし。入隊後は…今どこ空いてたかな。あ、相部屋が1つ空いてるっス!問題児ヤローの。」

やったー!最初は1人部屋ってガッツポーズ決めてたら処理しきれない情報が流れてきた。

は?戦闘部隊??こちとら恒久平和主義を掲げた国出身ぞ???
そしてヤロー?野郎??Yeah-LOW??
え、入隊後の相部屋メンズなの?
いくら図太さには定評があるとはいえ、うら若き乙女とメンズの相部屋はいかがなものか。
もしかしてレディースだと気付かれていないとか?一緒に課題までしたのに。

…まぁショートカットだし、短パンTシャツじゃ難しいかと慌ててルートさんに重要事項を伝えようと試みたとき。

「うちの部隊は女人禁制っスからね。回復メインの『緑』には女性が多いんだけど。もし知り合いが居たとしても寮には入れないように。これ鉄則っスからね!破ったら除隊っス。」

呼びかけようとして出かけたルの字は
強制引き戻し命令が出され、すぐ確保された。あっぶねぇええ!!今『女でーす!』って言うとこだった!
鍵かけとかなきゃ。

…いや、待てよ?ここには女性も居るみたいだし、戦闘部隊なんて以ての外。
いっそ『女』だと伝えて部隊を変えてもらおう、職があればどこでも生きていける。

そうしよう!と早速ルの字の封印を解こうとしていたとき。

「いやぁ、『黒』はかなり希少っスからね。精鋭部隊になるんで給金は保証するっスよ。他部隊の平隊士なら3倍くらいか?俺には足りねーけど。相手は『人間』じゃねーから思いっきり異能をぶつけられるって点が最高っス!」

「オナシャス!!!」
気付けば勝手に戸口を開けて懇願がお外に出ていた。全くこの子ったら!!
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