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第一章
32.逃げられない③※
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「はぁっ…はぁっ…」
ロランは漸く中心から唇を離すと、私の方に視線を向けた。
今の私は息をするのもやっとで、涙で曇った視界の奥にロランの姿が薄らとぼやけて見えていた。
(体が熱い…)
私の視線はロランに向けられているが、ぼやけているせいで視線が合っているのか、合っていないのかが良くわからなかった。
それから間もなくしてロランの顔が私の方へと降りて来ると、額にふわっとした感触を感じた。
「俺も準備をするから少し待っていてくれ…」
「……うん…」
ロランは優しい声で呟くと、私の傍から離れ横で服を脱ぎ始めていた。
私は首を傾けその様子をぼーっと眺めていた。
(私…本当にこれからロランと繋がるんだ……)
ここまで来たらもう逃げようとは思ってはいない。
ロランは意地悪だけど、きっと私のことを大切にしてくれる…様な気がする。
それに私も気心が知れたロランとならば、この先上手くやっていける気がすると感じていた。
私がじっとロランの方に視線を向けていると、その視線に気付いたロランは私の方に視線を寄せた。
そしてロランが小さく微笑むと、私はドキッとして胸の奥を跳ね上げた。
「……どうした…?」
「…べ…別にっ…」
私は恥ずかしくなり視線を正面に戻した。
(なんで……ロランが笑っただけで、こんなに胸がバクバクなるの…!?)
私が自分の反応に戸惑っていると、ベッドが軋みロランが私の隣へと寝転がって来た。
直ぐ近くにロランがいると思うだけど、私の心臓は爆発してしまいそうな程にバクバクと激しい鼓動を鳴り響かせている。
「……なんで今更照れているんだよ…。本当にシャルは可愛いな」
「ロラン、可愛いって言い過ぎっ…!」
すぐ隣にロランがいると思うと私は顔を横に傾けることが出来ず、天井を向いて文句を言っていた。
すると天井が映っていた視界にロランの顔が映りこんで来たかと思うと、突然組み敷かれる様にロランが私の上に覆い被さって来た。
完全に私の逃げ道は絶たれてしまい、一度合った視線はもう逸らす事なんて出来なくなっていた。
「シャルに恥ずかしがるな…なんて言っても無理だと思うけど、そのまま俺の話を聞いて…」
「……っ…わ、わかったわ……」
ロランは私の瞳を覗くかのように、真直ぐに瞳の奥を見つめていた。
「俺は…本気でシャルの事が好きだ。この気持ちは子供の頃からずっとで、今でも変わってないし…これからだって変えるつもりはない。だから俺を求めて欲しい…。俺が見ているのはシャルだけだ、愛しているのもシャルだけ。だから俺を選んで…」
「……っ…」
ロランの表情はひどく優しく、それでいて瞳からは私への愛情が十分過ぎる程に伝わって来る。
こんなに思ってくれる人はきっと他にはいない。
そう思った。
だから私は小さく頷いた。
ロランは漸く中心から唇を離すと、私の方に視線を向けた。
今の私は息をするのもやっとで、涙で曇った視界の奥にロランの姿が薄らとぼやけて見えていた。
(体が熱い…)
私の視線はロランに向けられているが、ぼやけているせいで視線が合っているのか、合っていないのかが良くわからなかった。
それから間もなくしてロランの顔が私の方へと降りて来ると、額にふわっとした感触を感じた。
「俺も準備をするから少し待っていてくれ…」
「……うん…」
ロランは優しい声で呟くと、私の傍から離れ横で服を脱ぎ始めていた。
私は首を傾けその様子をぼーっと眺めていた。
(私…本当にこれからロランと繋がるんだ……)
ここまで来たらもう逃げようとは思ってはいない。
ロランは意地悪だけど、きっと私のことを大切にしてくれる…様な気がする。
それに私も気心が知れたロランとならば、この先上手くやっていける気がすると感じていた。
私がじっとロランの方に視線を向けていると、その視線に気付いたロランは私の方に視線を寄せた。
そしてロランが小さく微笑むと、私はドキッとして胸の奥を跳ね上げた。
「……どうした…?」
「…べ…別にっ…」
私は恥ずかしくなり視線を正面に戻した。
(なんで……ロランが笑っただけで、こんなに胸がバクバクなるの…!?)
私が自分の反応に戸惑っていると、ベッドが軋みロランが私の隣へと寝転がって来た。
直ぐ近くにロランがいると思うだけど、私の心臓は爆発してしまいそうな程にバクバクと激しい鼓動を鳴り響かせている。
「……なんで今更照れているんだよ…。本当にシャルは可愛いな」
「ロラン、可愛いって言い過ぎっ…!」
すぐ隣にロランがいると思うと私は顔を横に傾けることが出来ず、天井を向いて文句を言っていた。
すると天井が映っていた視界にロランの顔が映りこんで来たかと思うと、突然組み敷かれる様にロランが私の上に覆い被さって来た。
完全に私の逃げ道は絶たれてしまい、一度合った視線はもう逸らす事なんて出来なくなっていた。
「シャルに恥ずかしがるな…なんて言っても無理だと思うけど、そのまま俺の話を聞いて…」
「……っ…わ、わかったわ……」
ロランは私の瞳を覗くかのように、真直ぐに瞳の奥を見つめていた。
「俺は…本気でシャルの事が好きだ。この気持ちは子供の頃からずっとで、今でも変わってないし…これからだって変えるつもりはない。だから俺を求めて欲しい…。俺が見ているのはシャルだけだ、愛しているのもシャルだけ。だから俺を選んで…」
「……っ…」
ロランの表情はひどく優しく、それでいて瞳からは私への愛情が十分過ぎる程に伝わって来る。
こんなに思ってくれる人はきっと他にはいない。
そう思った。
だから私は小さく頷いた。
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