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第76話 4つのケン者の本
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モニターを前に椅子に座る4人は行動を開始しない自分達の映像を見ながらも部屋の様子を伺っていた。
そして誰もがモニターの上部に貼られた地図らしき物に目が行った。
「ねぇ・・・あれ」
「うん・・・」
まなみの問いかけに白根が答える。
それは図書館の地図であった。
そして、現在地と書かれている箇所が目に入り誰もがそこに視線を落とす・・・
「警備室か・・・」
竜一の言葉に無言で頷く竜二。
それは現在居る場所が図書館内である事を示していた。
そして、モニターの中に居る自分達も同様に同じ図書館内に居る事が理解できた。
「でも少し違う・・・」
一番この図書館を知っているまなみの言葉通り図書館と凄く似てはいるが所々に違う部屋が追加されていたり通路が長くなっていたりする。
その言葉を残りの3人は聞きながらモニターに視線を戻すのであった。
モニターの中の4人が動き出した。
「それじゃあ探索っと行きますか」
竜二が楽しそうに口にして部屋を出ようとする。
竜一は何処か楽しそうに4つの穴が開いた部屋を出ようとする弟を見て違和感を覚える・・・
(おかしい・・・なんだこの緊張感が抜ける感じは・・・)
それは魂が半分に裂かれた事による副作用でもあった。
竜二自身も何処と無くいつもと違う自分に気付いているのだが、図書館の中を探してあそこに書かれていた本を探さないと駄目だという思考が体を動かしていた。
4つの穴に書かれていたのは・・・
『見者の本』『研者の本』『嫌者の本』『験者の本』
その字に竜一は視線を一度戻してから部屋を出る竜二の後を白根とまなみに続き追い掛ける。
「賢者じゃないのかよ・・・」
小さく呟いた言葉にまなみが小さく頷き彼等は図書館の中を探し始めるのであった。
「けん者の本・・・」
モニターを見詰めるまなみが口にした。
その4つの言葉に聞き覚えがあったのだ。
そこでフト竜一はある事を実行するのだがその場に居る誰もそれに気付かなかった・・・
再び図書館内を探索する4人に視点は戻る。
先に部屋を飛び出した竜二がまず向かったのは歴史書のコーナーであった。
図書館内の本棚は50音順にタイトルで並べられており『け』の行を探せば直ぐに見つかると簡単に考えていたのだ。
「一番に自分の分を見つけてやるぜ!」
それはゲームでいつも勝てない兄である竜一に勝ちたいという一心での行動なのだがそれが一番危険だと本人は気付いていない。
慎重に思考を巡らせながら行動を起こす兄にいつも勝てない唯一の理由でもあった。
そして、竜二はそれを発見してしまう・・・
「んー無いなぁ~流石にそんなに安直な訳があるわけない・・・ん?!」
それはここからが『こ』の頭文字と記す置物の直ぐ隣に在った。
本棚の中に『験』と書かれた木箱が置かれていたのだ。
「なんだ・・・これ・・・」
「まて竜二触るな!」
だがその言葉も虚しく竜二はその木箱を引き抜く。
その木箱には鎖の様な物が繋がっており本棚の奥から『ガコンッ!』と言う音が響いた。
それと共に突然本棚が大きな音を立てて移動を始めた!?
まるで映画のワンシーンの様にそこに隠し部屋が出現したのだ!
だが問題なのは本棚が動いたせいで竜二の居た場所へ入る事が出来なくなったのである。
「まて!竜二待つんだ!」
「兄ちゃんはちょっと待ってなって」
そう言い残して竜二はその隠し部屋へ入っていく・・・
再びゴゴゴっと大きな音を立てて本棚が動いて隠し部屋は閉じられてしまった。
「なに今の音?」
まなみと白根が竜一の元へやって来て尋ねる。
簡単に今見た事を説明し竜一は2人と共に竜二の引いた木箱を引く・・・
再び大きな音を立てて本棚が動き隠し部屋が出現した。
その中へ恐る恐る足を踏み入れた3人は血の気が引く光景を目の当たりにするのであった・・・
「に・・・兄ちゃん・・・助けて・・・」
頭上に設置された透明の箱の中に『験者の本』と書かれた小さな本が在り、それを取り出そうと下から穴に右腕を突っ込んだ竜二の姿がそこには在った。
それはくじ引きなどで中身が見えないように、腕を入れる所に柔らかい素材の△の形をした物で蓋をしてあると言えば良いだろうか?
竜二はそこへ腕を突っ込んで本を手にしようとしていたのだ。
その竜二の真っ青な顔と腕に垂れる血をを見れば直ぐにそれは予想が付いた・・・
蓋の部分が鋭利な刃物で出来ているようであった。
即ち、入れる事は出来ても抜く事が出来ない仕様で一度腕を入れれば返しの様に刃が腕に刺さるのである。
慌てて近寄る竜一であった。
「いてっ・・・いててててて・・・・な、なんだこれ?!」
モニター室でその映像を見ていた竜二が突然腕の痛みを訴え始めた。
見るとそこにはあの映像と同じような刃物で怪我をした様な傷が突然現れて出血を始めていたのであった・・・
そして誰もがモニターの上部に貼られた地図らしき物に目が行った。
「ねぇ・・・あれ」
「うん・・・」
まなみの問いかけに白根が答える。
それは図書館の地図であった。
そして、現在地と書かれている箇所が目に入り誰もがそこに視線を落とす・・・
「警備室か・・・」
竜一の言葉に無言で頷く竜二。
それは現在居る場所が図書館内である事を示していた。
そして、モニターの中に居る自分達も同様に同じ図書館内に居る事が理解できた。
「でも少し違う・・・」
一番この図書館を知っているまなみの言葉通り図書館と凄く似てはいるが所々に違う部屋が追加されていたり通路が長くなっていたりする。
その言葉を残りの3人は聞きながらモニターに視線を戻すのであった。
モニターの中の4人が動き出した。
「それじゃあ探索っと行きますか」
竜二が楽しそうに口にして部屋を出ようとする。
竜一は何処か楽しそうに4つの穴が開いた部屋を出ようとする弟を見て違和感を覚える・・・
(おかしい・・・なんだこの緊張感が抜ける感じは・・・)
それは魂が半分に裂かれた事による副作用でもあった。
竜二自身も何処と無くいつもと違う自分に気付いているのだが、図書館の中を探してあそこに書かれていた本を探さないと駄目だという思考が体を動かしていた。
4つの穴に書かれていたのは・・・
『見者の本』『研者の本』『嫌者の本』『験者の本』
その字に竜一は視線を一度戻してから部屋を出る竜二の後を白根とまなみに続き追い掛ける。
「賢者じゃないのかよ・・・」
小さく呟いた言葉にまなみが小さく頷き彼等は図書館の中を探し始めるのであった。
「けん者の本・・・」
モニターを見詰めるまなみが口にした。
その4つの言葉に聞き覚えがあったのだ。
そこでフト竜一はある事を実行するのだがその場に居る誰もそれに気付かなかった・・・
再び図書館内を探索する4人に視点は戻る。
先に部屋を飛び出した竜二がまず向かったのは歴史書のコーナーであった。
図書館内の本棚は50音順にタイトルで並べられており『け』の行を探せば直ぐに見つかると簡単に考えていたのだ。
「一番に自分の分を見つけてやるぜ!」
それはゲームでいつも勝てない兄である竜一に勝ちたいという一心での行動なのだがそれが一番危険だと本人は気付いていない。
慎重に思考を巡らせながら行動を起こす兄にいつも勝てない唯一の理由でもあった。
そして、竜二はそれを発見してしまう・・・
「んー無いなぁ~流石にそんなに安直な訳があるわけない・・・ん?!」
それはここからが『こ』の頭文字と記す置物の直ぐ隣に在った。
本棚の中に『験』と書かれた木箱が置かれていたのだ。
「なんだ・・・これ・・・」
「まて竜二触るな!」
だがその言葉も虚しく竜二はその木箱を引き抜く。
その木箱には鎖の様な物が繋がっており本棚の奥から『ガコンッ!』と言う音が響いた。
それと共に突然本棚が大きな音を立てて移動を始めた!?
まるで映画のワンシーンの様にそこに隠し部屋が出現したのだ!
だが問題なのは本棚が動いたせいで竜二の居た場所へ入る事が出来なくなったのである。
「まて!竜二待つんだ!」
「兄ちゃんはちょっと待ってなって」
そう言い残して竜二はその隠し部屋へ入っていく・・・
再びゴゴゴっと大きな音を立てて本棚が動いて隠し部屋は閉じられてしまった。
「なに今の音?」
まなみと白根が竜一の元へやって来て尋ねる。
簡単に今見た事を説明し竜一は2人と共に竜二の引いた木箱を引く・・・
再び大きな音を立てて本棚が動き隠し部屋が出現した。
その中へ恐る恐る足を踏み入れた3人は血の気が引く光景を目の当たりにするのであった・・・
「に・・・兄ちゃん・・・助けて・・・」
頭上に設置された透明の箱の中に『験者の本』と書かれた小さな本が在り、それを取り出そうと下から穴に右腕を突っ込んだ竜二の姿がそこには在った。
それはくじ引きなどで中身が見えないように、腕を入れる所に柔らかい素材の△の形をした物で蓋をしてあると言えば良いだろうか?
竜二はそこへ腕を突っ込んで本を手にしようとしていたのだ。
その竜二の真っ青な顔と腕に垂れる血をを見れば直ぐにそれは予想が付いた・・・
蓋の部分が鋭利な刃物で出来ているようであった。
即ち、入れる事は出来ても抜く事が出来ない仕様で一度腕を入れれば返しの様に刃が腕に刺さるのである。
慌てて近寄る竜一であった。
「いてっ・・・いててててて・・・・な、なんだこれ?!」
モニター室でその映像を見ていた竜二が突然腕の痛みを訴え始めた。
見るとそこにはあの映像と同じような刃物で怪我をした様な傷が突然現れて出血を始めていたのであった・・・
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