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異世界転移で勇者になりたい学生を転移させる神 ※ホラーです
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「お願い・・・もう・・・」
目の前の女生徒は両手を組んで自分を見上げながら懇願している。
あぁ・・・もう何度目だろう、いつになったら俺は自由になれるんだ。
そう考えたと同時に女生徒はいつもの言葉を口にする。
「殺さないで!」
目の前の女生徒は次の瞬間俺の手にしていたナイフにより頭部が粉砕する。
そう、刺した箇所を木端微塵に吹き飛ばす。これが俺の能力だ。
そして、いつもの声が響く・・・
『第1119回目の試練は突破者無し、引き続き明日第120回目の試練を行なう』
目を閉じれば俺はそのまま翌日のその時まで起きる事無く眠り続ける。
そして、あの声が聞こえて目が覚める。
『ただいまより第1120回目の試練を行なう』
床に魔法陣が現われそこに現われるのは1120人の学生だ。
だが殆どの学生はもう精神状態が正常ではなかった。
「なんで・・・一体・・・あと何回・・・」
「もういやだ・・・死にたくない・・・」
「はははっ・・・俺また死ぬのか・・・」
新しく加わった1人は見るからに引き篭もりの様な学生で周囲を見て驚愕の表情を浮かべている。
そして、あの声が再び響く・・・
『ここは異世界へ転移し勇者になりたいと願う者の試練の間、貴方達は目の前に居るその男を殺す事が出来れば異世界へ転移し勇者として生きる事が出来る。逆に殺されても貴方達が全滅すれば再び神の力で生き返り人数を増やして再挑戦する事が出来る。それでは検討を祈る』
神の言葉が終わり体が動くようになったと同時に何人かが男に襲いかかる!
目潰し、金的と各々が急所を狙って攻撃を仕掛けていた。
だが・・・
「同じことの繰り返しじゃ意味がねぇよ」
一斉に数十人が襲いかかっていたが俺が手にしていたナイフによって傷を付けられた人間はその瞬間に粉々に肉片と血を撒き散らせて粉砕する。
断末魔の叫びすら上げる暇なく一瞬にして死ぬのだ。
まだここで死んだ回数が少ない者はなんとかして俺を殺そうと様々な方法を使って挑んでくる。
だが俺のナイフに掠りでもすればその体は木端微塵になり死ぬ。
それを理解していてもこの永遠に続く無間地獄から脱出したくて彼等は死を恐れずに突撃してくる。
俺はいつもの様に作業を行なうだけだ・・・
1時間を経過して残ったのが100人くらいになる。
ここからは単なる鬼ごっととなるのは毎度の事だ。
何度死んでも生き返らせられ直ぐにでも死ぬ為に俺に突撃してくる者の方がよっぽど楽な相手だ。
そう考えながら俺は逃げた相手を追う。
ここは東京ドームの様な閉鎖された球状の空間で柱の様な身を隠す場所は何箇所も在る。
そこを使ってなんとか俺に反撃をしようと試みるのだろうが既にそれ自体が無駄なのだ。
「うわあああああ!!」
柱の影から襲い掛かってきた男子をゴミを払うようにナイフで傷つけ粉砕する。
その男の後ろに隠れていた女生徒もそのまま頭部にナイフを突き立て粉砕して殺す。
俺はただ延々と殺すだけである・・・
ここへは望んだ者だけが来る事が出来るが現実は常に非情で過酷だ。
「また・・・殺すのね・・・」
前回最後まで生き残った女生徒が涙を流しながら前に立つ。
迷う事無くナイフを向けて無言で頷く。
彼女を含め殺されて生き返れば死ぬ時までの記憶は継続されるのだ。
「これは報いなのかしらね・・・」
そう言い女生徒は両手を広げ目を閉じて立ち尽くす。
おかしい・・・前回の最後と明らかに違いすぎる。
生きる事に諦めても何度も殺されると言う事だけは変わらない。
「お願いが在るの、貴方は一体何なのか教えて」
女生徒は抵抗をしないと体で表現をして知りたいと言う事だけを伝える。
俺が誰かだって?
思わず笑いが込み上げそうになる。
記憶を辿れば確かに俺は自分が何か知っている。
だがそれを教えてどうなる?
お前達は永遠に死ぬ続けるだけだと言うのに・・・
男は無言でナイフを女生徒に突き刺した。
その体はそのまま木端微塵に吹き飛ぶ。
残るのは肉片と血飛沫だけである。
しかし、ここで男にとって一つだけ誤算が在った。
女生徒の肉片が飛び散ったと同時にその肉片を全身に浴びながら一人の少年が突っ込んで来たのだ。
そして、その手が男の手にしていたナイフを持つ手を掴んだ。
男は歓喜した。
1日に1人ずつ増える学生を毎日殺し続ける事3年・・・
やっと自分に抵抗できる存在が表れたのだ。
「終わりだ!」
少年が叫ぶと共に俺の手首を捻ってナイフを俺の左肩に突き立てた!
それと同時に俺の左腕が方から木端微塵に消失する。
力を解除するのが遅れたが左腕だけで済んでよかった。
そう考えたのは甘かった。
柱に隠れていた生き残った学生達が一斉に襲い掛かったのだ。
ある者は100回を超える回数殺され続けていた。
またある者は何度も自殺をした。
殺されるのではなく自殺なら生き返らないと考えたのだろう。
あの糞神がそんな甘い事するわけ無いだろ?
そう考える俺を学生達は一斉に蹴り、踏み、攻撃をし続ける。
あぁ・・・やっとか・・・やっと俺は終われるのか・・・
そう考えた時に残った右腕が学生達によって折られた。
痛みはあるが俺は幸せだ。
これで終われるのだ・・・
そして誰かの蹴りが俺の喉を潰し呼吸が出来なくなり視界がブラックアウトしていく・・・
これが・・・死か・・・
それが俺の最後の記憶であった。
『ただいまより第11回目の試験を行なう』
あの神の声で俺は再び目を覚ました。
いや、俺は挑戦者として生き返っていたのだ。
全身から力は無くなり能力も完全に消失していた。
そして、俺達を殺そうとする男の姿を見る・・・
やはり俺のナイフを肩に当てたやつか・・・
泣きそうになりながらも俺の能力を所持している学生はナイフを手に立つ。
俺を殺して神に言われたのだろう・・・俺と同じように・・・
『おめでとうございます。あなたは見事試練に打ち勝ちました。ですが貴方はまだ勇者として未熟です。ここで勇者として戦えるレベルに達するまで試練を受けてもらいます。その時が来るまで・・・』
少年は叫び声と共に学生達にナイフを手にして襲い掛かる。
殺戮と言う終わらない無限地獄の中で・・・
神が本当に異世界に転移させる気が在るのか・・・
それは誰にも分からない・・・
ただ分かるのは今日も一人世界の何処かで異世界に行きたがる学生がここへ連れ込まれるだけである・・・
END
目の前の女生徒は両手を組んで自分を見上げながら懇願している。
あぁ・・・もう何度目だろう、いつになったら俺は自由になれるんだ。
そう考えたと同時に女生徒はいつもの言葉を口にする。
「殺さないで!」
目の前の女生徒は次の瞬間俺の手にしていたナイフにより頭部が粉砕する。
そう、刺した箇所を木端微塵に吹き飛ばす。これが俺の能力だ。
そして、いつもの声が響く・・・
『第1119回目の試練は突破者無し、引き続き明日第120回目の試練を行なう』
目を閉じれば俺はそのまま翌日のその時まで起きる事無く眠り続ける。
そして、あの声が聞こえて目が覚める。
『ただいまより第1120回目の試練を行なう』
床に魔法陣が現われそこに現われるのは1120人の学生だ。
だが殆どの学生はもう精神状態が正常ではなかった。
「なんで・・・一体・・・あと何回・・・」
「もういやだ・・・死にたくない・・・」
「はははっ・・・俺また死ぬのか・・・」
新しく加わった1人は見るからに引き篭もりの様な学生で周囲を見て驚愕の表情を浮かべている。
そして、あの声が再び響く・・・
『ここは異世界へ転移し勇者になりたいと願う者の試練の間、貴方達は目の前に居るその男を殺す事が出来れば異世界へ転移し勇者として生きる事が出来る。逆に殺されても貴方達が全滅すれば再び神の力で生き返り人数を増やして再挑戦する事が出来る。それでは検討を祈る』
神の言葉が終わり体が動くようになったと同時に何人かが男に襲いかかる!
目潰し、金的と各々が急所を狙って攻撃を仕掛けていた。
だが・・・
「同じことの繰り返しじゃ意味がねぇよ」
一斉に数十人が襲いかかっていたが俺が手にしていたナイフによって傷を付けられた人間はその瞬間に粉々に肉片と血を撒き散らせて粉砕する。
断末魔の叫びすら上げる暇なく一瞬にして死ぬのだ。
まだここで死んだ回数が少ない者はなんとかして俺を殺そうと様々な方法を使って挑んでくる。
だが俺のナイフに掠りでもすればその体は木端微塵になり死ぬ。
それを理解していてもこの永遠に続く無間地獄から脱出したくて彼等は死を恐れずに突撃してくる。
俺はいつもの様に作業を行なうだけだ・・・
1時間を経過して残ったのが100人くらいになる。
ここからは単なる鬼ごっととなるのは毎度の事だ。
何度死んでも生き返らせられ直ぐにでも死ぬ為に俺に突撃してくる者の方がよっぽど楽な相手だ。
そう考えながら俺は逃げた相手を追う。
ここは東京ドームの様な閉鎖された球状の空間で柱の様な身を隠す場所は何箇所も在る。
そこを使ってなんとか俺に反撃をしようと試みるのだろうが既にそれ自体が無駄なのだ。
「うわあああああ!!」
柱の影から襲い掛かってきた男子をゴミを払うようにナイフで傷つけ粉砕する。
その男の後ろに隠れていた女生徒もそのまま頭部にナイフを突き立て粉砕して殺す。
俺はただ延々と殺すだけである・・・
ここへは望んだ者だけが来る事が出来るが現実は常に非情で過酷だ。
「また・・・殺すのね・・・」
前回最後まで生き残った女生徒が涙を流しながら前に立つ。
迷う事無くナイフを向けて無言で頷く。
彼女を含め殺されて生き返れば死ぬ時までの記憶は継続されるのだ。
「これは報いなのかしらね・・・」
そう言い女生徒は両手を広げ目を閉じて立ち尽くす。
おかしい・・・前回の最後と明らかに違いすぎる。
生きる事に諦めても何度も殺されると言う事だけは変わらない。
「お願いが在るの、貴方は一体何なのか教えて」
女生徒は抵抗をしないと体で表現をして知りたいと言う事だけを伝える。
俺が誰かだって?
思わず笑いが込み上げそうになる。
記憶を辿れば確かに俺は自分が何か知っている。
だがそれを教えてどうなる?
お前達は永遠に死ぬ続けるだけだと言うのに・・・
男は無言でナイフを女生徒に突き刺した。
その体はそのまま木端微塵に吹き飛ぶ。
残るのは肉片と血飛沫だけである。
しかし、ここで男にとって一つだけ誤算が在った。
女生徒の肉片が飛び散ったと同時にその肉片を全身に浴びながら一人の少年が突っ込んで来たのだ。
そして、その手が男の手にしていたナイフを持つ手を掴んだ。
男は歓喜した。
1日に1人ずつ増える学生を毎日殺し続ける事3年・・・
やっと自分に抵抗できる存在が表れたのだ。
「終わりだ!」
少年が叫ぶと共に俺の手首を捻ってナイフを俺の左肩に突き立てた!
それと同時に俺の左腕が方から木端微塵に消失する。
力を解除するのが遅れたが左腕だけで済んでよかった。
そう考えたのは甘かった。
柱に隠れていた生き残った学生達が一斉に襲い掛かったのだ。
ある者は100回を超える回数殺され続けていた。
またある者は何度も自殺をした。
殺されるのではなく自殺なら生き返らないと考えたのだろう。
あの糞神がそんな甘い事するわけ無いだろ?
そう考える俺を学生達は一斉に蹴り、踏み、攻撃をし続ける。
あぁ・・・やっとか・・・やっと俺は終われるのか・・・
そう考えた時に残った右腕が学生達によって折られた。
痛みはあるが俺は幸せだ。
これで終われるのだ・・・
そして誰かの蹴りが俺の喉を潰し呼吸が出来なくなり視界がブラックアウトしていく・・・
これが・・・死か・・・
それが俺の最後の記憶であった。
『ただいまより第11回目の試験を行なう』
あの神の声で俺は再び目を覚ました。
いや、俺は挑戦者として生き返っていたのだ。
全身から力は無くなり能力も完全に消失していた。
そして、俺達を殺そうとする男の姿を見る・・・
やはり俺のナイフを肩に当てたやつか・・・
泣きそうになりながらも俺の能力を所持している学生はナイフを手に立つ。
俺を殺して神に言われたのだろう・・・俺と同じように・・・
『おめでとうございます。あなたは見事試練に打ち勝ちました。ですが貴方はまだ勇者として未熟です。ここで勇者として戦えるレベルに達するまで試練を受けてもらいます。その時が来るまで・・・』
少年は叫び声と共に学生達にナイフを手にして襲い掛かる。
殺戮と言う終わらない無限地獄の中で・・・
神が本当に異世界に転移させる気が在るのか・・・
それは誰にも分からない・・・
ただ分かるのは今日も一人世界の何処かで異世界に行きたがる学生がここへ連れ込まれるだけである・・・
END
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