8 / 29
熱帯夜に見るホラー映画の恐怖
しおりを挟む
子供の頃からホラー映画に免疫のない自分はその存在を知っていても手を出すことはなかった。
切欠は何でも些細なものである。
ある暑い夜に涼を求めて近所のレンタルショップに入ったのであった。
この店はレンタルショップは激減している現代でも生き残ってる数少ない店で昔からあるので古いビデオのレンタルも行っているのが嬉しい限りだ。
「暑い夏にホラーで涼しもう?」
かなり古い一枚のポスターが目に留まり書かれている事を無意識に読み上げてしまった。
これも何かの縁と自分はホラー映画のコーナーに足を運ぶのであった。
「結構色々あるもんなんだな…」
そのコーナーに行って品揃えの豊富さに驚いたが一通り目を通して自分は2本の映画に最終的に絞っていた。
一つは有名なテレビから怨霊が出てきてってやつだ。
もう一つは有名な電話がかかってくるやつだ。
さんざん悩んだあげく俺はその二本を借りることにした。
やっぱりこういうモノは環境が大事である。
部屋を暗くしてテレビの前に布団を敷いてそこで早速電話のヤツから見ることにした。
怖かった。
正直ホラー映画を舐めていた。
元々免疫が無い自分はきっと他の人より怖く感じるものなのだろう。
それでも二時間の恐怖に打ち勝った自分には少し余裕のようなものができていた。
「もう一本も見てから寝よう。」
誰に告げるわけでもなく一人で口にするのは恐怖に震えている証拠なのだが、そんな事にも気付かない俺はもう一本の映画をセットした。
その映画もまたかなり怖く自分は暑い夜だと言うのに布団にくるまりながら鑑賞をしていた。
そして、いよいよ問題のシーンだ。
テレビから怨霊が出てくるのをテレビで見ると言う状況はまさに恐怖としか言いようがなかった。
だがそれでも人が死ぬシーンで最後に登場人物が絶叫するのは近所に御迷惑だろう。
俺は自分が怖がっているのを誤魔化す様にテレビのリモコンに手を伸ばした。
もし今テレビから怨霊が出てきたら…
そんな考えが頭に浮かぶ…
そして、そのままボリュームを下げようとリモコンを操作したときであった。
「ぎゃああああああああ!!!!!!!!!?ふじこっ」
部屋に俺の叫び声が響き、俺はそのまま翌朝まで意識を手放すのであった…
人は予期せぬ事態にこそ喜怒哀楽が激しく起こる。
俺は間違いなく見たのだ。
我が家のテレビにも現れたそいつの存在に…
そう…
『オンリョウ』
に…
切欠は何でも些細なものである。
ある暑い夜に涼を求めて近所のレンタルショップに入ったのであった。
この店はレンタルショップは激減している現代でも生き残ってる数少ない店で昔からあるので古いビデオのレンタルも行っているのが嬉しい限りだ。
「暑い夏にホラーで涼しもう?」
かなり古い一枚のポスターが目に留まり書かれている事を無意識に読み上げてしまった。
これも何かの縁と自分はホラー映画のコーナーに足を運ぶのであった。
「結構色々あるもんなんだな…」
そのコーナーに行って品揃えの豊富さに驚いたが一通り目を通して自分は2本の映画に最終的に絞っていた。
一つは有名なテレビから怨霊が出てきてってやつだ。
もう一つは有名な電話がかかってくるやつだ。
さんざん悩んだあげく俺はその二本を借りることにした。
やっぱりこういうモノは環境が大事である。
部屋を暗くしてテレビの前に布団を敷いてそこで早速電話のヤツから見ることにした。
怖かった。
正直ホラー映画を舐めていた。
元々免疫が無い自分はきっと他の人より怖く感じるものなのだろう。
それでも二時間の恐怖に打ち勝った自分には少し余裕のようなものができていた。
「もう一本も見てから寝よう。」
誰に告げるわけでもなく一人で口にするのは恐怖に震えている証拠なのだが、そんな事にも気付かない俺はもう一本の映画をセットした。
その映画もまたかなり怖く自分は暑い夜だと言うのに布団にくるまりながら鑑賞をしていた。
そして、いよいよ問題のシーンだ。
テレビから怨霊が出てくるのをテレビで見ると言う状況はまさに恐怖としか言いようがなかった。
だがそれでも人が死ぬシーンで最後に登場人物が絶叫するのは近所に御迷惑だろう。
俺は自分が怖がっているのを誤魔化す様にテレビのリモコンに手を伸ばした。
もし今テレビから怨霊が出てきたら…
そんな考えが頭に浮かぶ…
そして、そのままボリュームを下げようとリモコンを操作したときであった。
「ぎゃああああああああ!!!!!!!!!?ふじこっ」
部屋に俺の叫び声が響き、俺はそのまま翌朝まで意識を手放すのであった…
人は予期せぬ事態にこそ喜怒哀楽が激しく起こる。
俺は間違いなく見たのだ。
我が家のテレビにも現れたそいつの存在に…
そう…
『オンリョウ』
に…
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる