自死を求める者を招く者

昆布海胆

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自死を求める者を招く者

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自殺の名所・・・
ネットで検索すれば直ぐに沢山の候補が出てくる・・・
俗に言うホットスポットと呼ばれる場所の中で選ばれた人にだけ見付けられる場所がある・・・

「確実に死ねるホットスポットっか・・・」

ギャンブルに溺れ全てを失った俺は自殺を考えていた。
そんな俺でもいざ死のうとなると中々踏み出せないのも事実・・・
出来るだけ苦しまずに楽になりたい・・・
そう思うのは仕方の無い事だろう・・・

「裏神戸ダム・・・あぁあそこもそうなのか・・・」

そこは自分の両親が昔よく遊んだと言っていた川の上流にあるダム。
子供の頃は川でウナギが取れたなんて眉唾な話を聞かされた事もあったのでよく覚えていた。
借金のかたに車も取られ、徒歩と公共交通機関で行ける場所を探していた俺はそこを人生最後の場所に選んだ・・・
俺は知らない、通常はそこが自殺の名所と呼ばれる候補に挙がらない場所だという事を・・・




「ふぅ・・・今日は暑いな・・・」

電車を降りてバスに乗り、窓から入る生暖かい風を浴びながら一人呟く・・・
田舎という事もありバス車内には老婆が一人いるだけである・・・

「こんなんで経営成り立つのかな・・・まぁどうでもいいけど」

もうすぐ死ぬ身でありながらそんな事を考えていた俺は正面の電光掲示板に表示されている金額を眺めている・・・
それが自分が持つ全財産ギリギリの額内に収まるか少し気にはなっていた・・・
死ぬためにバスに乗っているのに無賃乗車で警察に連れていかれたら本末転倒なのだから・・・

『次は、裏神戸川~裏神戸川~御降りの方はボタンを押してお知らせ下さい』
「おっ次か・・・」
『次、停まります・・・』

ボタンを押して次のバス停で降りる事にした俺はお茶しか入ってないカバンを手に持ち到着を待つ・・・
勿論俺はそこに本来ある筈の無いバス停が存在し、そこでバスが停まるなんて事が無い事も知らない・・・

「ふぅ・・・ここからは歩きだな」

通り過ぎていくバスをフト見ると、乗っていた老婆が最後部座席に何時の間にか移動してこっちを見ているのに気付いた。
何故か笑っている様に見えるその顔に小さな恐怖を感じつつも、もうすぐ自分は死ぬのだからと気にするのを止めて足を進めた・・・
川沿いに続く道は木が多く、日影が多数あって暑さも和らいで非常に歩きやすかった。
ダムへ向かう為の車道が在って、俺はそこをゆっくりと徒歩で進んでいく・・・
すぐ横を流れる川の水音を聞きながら涼し気な風がたまに肌をなぞる・・・

「いいところだなぁ~」

素直な感想であった。
悩み続けて生きていたこの数か月、こんなに安らいだ時間は今までに無かったから凄く心が安らいだ。
30分くらい歩いて俺はそれに気が付いた・・・
人である、白いワンピースを着て麦わら帽子を被った人が川沿いで屈んでいたのだ。

「何かを探しているのか?それともどうかしたんだろうか?」

まだその人影とは距離が在り、遠目にダムの姿が見え始めた事もあって俺は道を外れて川沿いへ降りて行った・・・
徐々にその姿が鮮明に見え始め俺は気付いてしまった。
肌の白いワンピースを着た女性だった、その目を疑ったのも無理はないだろう、周りに民家なんて物もなくここまで誰にも会わなかったのだから・・・
近付いた事でそれは聞こえてきたのだ。

「あ”っ♡ あ”♡ あ”っ♡ あひッ♡」

小刻みに震える体、周囲に誰も居ないと考えての自粛しない喘ぎ声・・・
近付いた事ですぐ横に純白のパンツが落ちている事にも直ぐ気が付いた。
そう・・・彼女は自慰に耽っていたのだ。

「はッ♡ あ・・・っ♡ はぁッ・・・ んぁっ・・・♡」

その姿は美しく、透き通るような喘ぎ声が川の音とマッチし、俺は呆然とその場に立ち尽くしていた・・・
そして、俺の手からお茶の入ったバックがするりと地面へ落ちる・・・

「あっ・・・やべっ?!」

トサッとカバンが砂利の上に落ちた事で彼女の手が止まった。
そして、ゆっくりとこっちにその視線が動く・・・
右目の泣きホクロがチャーミングな美女であった。
高揚し火照った頬、透き通った涎が唇の端から流れており光を反射していた。
彼女を見て『美しい』と言う言葉以外何も浮かばなかった。
20歳前後に見えた彼女のセミロングな髪がフワリと風に揺れ、その潤んだ瞳が俺を写す。

「す、すみません・・・」

俺は何故か視線が外せないまま謝罪を述べていた。
だがそんな俺に対し彼女は微笑みを浮かべ両手を広げた。
ハグを求められている・・・
直感で俺はそれを感じ取り彼女に歩いて近寄っていく・・・

「い、いいんですか?」
「・・・」コクン

なにを聞いているのか理解しているのか、彼女は潤んだ瞳を俺に向けたまま無言で頷く。
吸い寄せられるように俺は彼女の元まで歩いていき、そのまま彼女を抱きしめた。
柔らかく、暖かく、優しい香りに俺は包まれた。
無我夢中で彼女の唇を奪い、獣の様に俺は彼女を強く抱きしめ、彼女の腕も俺を抱きしめ返し背中を摩る・・・
求め合う男女がそこにあった・・・
彼女の手が俺のズボンを開き、俺の手が彼女のワンピースを持ち上げ中へ侵入する・・・
互いに互いが求める事をしている直感の様な物が働き、俺達は直ぐに一つになった・・・

「い”っっ♡ いっっ♡ うーっくぅぅー♡♡♡」

彼女の片膝の裏に腕を回し、持ち上げたまま俺の物が彼女の中を行き来する・・・
ビクッビクッっと震える彼女が少し苦しそうにしながらも虚ろな瞳を魅せる・・・
川の流れる音をかき消す様に俺と彼女の体が発する音が広がる・・・

「あ”ああ”ッッ♡♡ あ・・・あ”ッ あ”っ♡ あ”ーーーーっっ♡♡」

何度も何度も彼女の体は震え、イっているのが分かった。
それでも俺は止まる事無く彼女の体を突き上げる。
何時の間にか彼女の瞳からは泣きホクロを伝って涙が流れ、快楽に浸っている様が見て取れた。
俺が彼女をこれ程喜ばせているのだと歓喜し、俺も限界が直ぐに来た。

「でっでるよ!」
「あ”ッ あっ あ”ーーーーー~~~ッッ♡♡♡」

彼女の股から俺の射精と同時に潮が噴き出す。
同時に達したと言う幸せが俺を更なる衝動に駆らせる・・・
そう、彼女を孕ませたいと・・・

「はっ・・・は―――っ はっ は・・・」

俺の体にグッタリと体重を預ける彼女のもう片方の膝裏に腕を回す・・・
そして、そのまま持ち上げ駅弁の体勢に移行した。
驚く事に彼女はそれほど重くなく、足元が不安定にも関わらず俺はその体勢で彼女を続けて犯し出した!

「あぇっ♡ あ”っ♡ あぁんっ♡ らめっ♡ らっ♡♡」

ぐしゃぐしゃになった表情で一番奥を貫かれる彼女の表情があまりに可愛くて、俺は彼女の唇を塞ぐ・・・
何度も何度も彼女の子宮口をノックし口内を舌で蹂躙する。

「ん”ぅ♡ ――~~ッ♡ ん”ッ♡ んぅっ♡♡ う”――――~~♡♡♡♡」

何時の間にか俺は射精していたが、お構いなしに止まらず彼女を犯し続ける・・・
少し頼りないが俺の脱いだ衣類の上に彼女を寝かせ正常位で何度も何度も彼女の中を往復する・・・
射精しても休む事無く彼女の背中が痛むのも気にせず犯し犯し犯し犯す・・・

「イ”ッ♡ ぃイ――――~~♡ う”っ♡♡ うぎぃぃ~~~♡♡♡♡」

何度も何度も飽きる事無く俺は彼女の中へ精を注ぎ込み、何度も何度もそれを掻き出す様に中を抉り続ける・・・
止まる事の無い営みは続き二人の汗も唾液も体液全てが混ざり合う・・・
絶頂をし続けている彼女は全身を痙攣させながらも喘ぎつつ俺を求め続ける・・・
だから俺も彼女の期待に応え延々と彼女を犯し続けた・・・
何度も・・・何度も・・・何度も・・・

「はっ♡ うっ♡ あふっ♡ はっ♡ あふ♡ んふぅ~♡」

出せば出す程快楽と性欲が高まる様に感じ終わりなく続けていたSEX。
だが気が付けば彼女の表情に余裕の様子が見え始めていた。
彼女の足が何時の間にか俺の腰に回され、腰の動きをサポートし始めていたのだ。
まるで、自ら俺の腰を自分の腰に打ち付けるかのように・・・

「ん”♡ん”♡ん”ぅ―――――♡♡♡ ん”ぶぅ――――♡♡♡」

何時の間にか騎乗位に移行しており彼女は俺の上で自らの指をしゃぶりながら喘ぐ・・・
美しい・・・美しすぎて何故か怖い・・・
既に10回以上射精しているにも関わらず彼女を見ていると勃起は収まらず腰が動き続ける・・・
何度射精しても飽きる事無く彼女を犯し続ける自分、初めてそれをおかしいと感じた時は既に遅かった・・・

「うぁ・・・あれ・・・?」

仰向けに寝ている状態で手足が何時の間にか動かなくなっていたのだ。
唯一首だけが動かせる状態でそれに気付き、俺は見てしまった・・・
俺を見下ろす彼女の嬉しそうなその表情、その顔は快楽よりも愉悦を浮かべていた。
二人の体液でドロドロになった結合部からは生々しい音が響き続け、俺は止まらなくなった射精を何度も繰り返す。
その度に体が、声が・・・そして、鼓動が弱くなっていくのを感じ取っていたのだ・・・

「ぅ・・・ぁ・・・や・・・も・・・っ・・・や・・・め・・・」

何時の間にか喘がなくなった彼女は腰を動かしながら俺を見つめ続ける・・・
その目が表すのは愛ではない、きっと俺の最後の瞬間を見ようとしているのだ。

「ぅ・・・ぁぁ・・・ぁぁぁ・・・・」

射精・・・彼女の中にドクドクっと何かが流れ込むのを感じる・・・
もう精液なんてとっくの前に枯れ果てている・・・
いよいよ首にも力が入らなくなり自然と首が横を向く・・・
そして、俺の目にそれが飛び込んできた・・・
骨である・・・

気付けば周囲にある砂利は石ではなく骨だったのだ。
砕けて細かくなって分からなかった自分たちの周囲の骨とは違い、少し離れた場所にいつくもの頭蓋骨が転がっていたのだ。
自分はここへ死にに来たはずなのに、今から自分が死ぬのだと感じた時に初めてそれを恐怖するなんて・・・
俺は薄れていく意識の中で最後にそう考えて小さく笑った・・・
それに気付いたのか、彼女が俺の両頬を手で挟んで自分の方を向けた。
殆ど目が見えない状態であったが、俺の顔を覗き込む彼女の顔がそこに在るのを理解する・・・

(ぁぁ・・・き・・・れ・・・い・・・だ・・・な・・・)










彼女が一体何者であったのかは誰にも分からない・・・
ただ偶然にも自殺先を探して彼女を巡りあてた者は最高の快楽の中でその人生を終える事が出来る・・・
それが幸せか不幸かは本人にしか分からない・・・
ひょっとしたら探している側ではなく、彼女の方が自分を見つけて真似ていているのかもしれない・・・


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