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夢の始まり6
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カッポーンッ………
実際には聞いた事は無いけど、なんだか何処かの風呂屋の音が聞こえてきそうな程広い。
『落ち着かない……』
旅館や銭湯等の浴場ならば広さに嬉しさが込み上げテンションが上がるのだが、いかんせんここは個人宅。
しかも、親友の部屋風呂!
『ブルジョアジーで、セレブリティーですかっ!』
湯加減は丁度良いのに、親友の部屋風呂っ!と思ったら何故だか顔に熱が集まって真っ赤になり、バッシャンバッシャン音を立てながら湯船で湯をすくって顔を洗ってしまった。
非現実世界な部屋風呂に己の思考回路もおかしな方向性。
ちらりと浴室の出入口に目をやる。
『隣に居るんだよなぁ…』
正確には隣の隣だか、今日のあいつは何かおかしい。
いや、学校では普通だったよな……?
俺がこの家で目を覚ましてから、なんか変な言動が多くないか?
それとも、やっぱり吸わされた睡眠薬がなんかの副作用を起こしていて、俺が変なのか?
『なんで、色々ドキドキしているんだ……?』
偶然なのか、それとも弟か母から聞いたのか脱衣場に俺が好んで使っているシャンプー、コンディショナー、ボディソープが揃って置いてあり、更に疲れた時には絶対に使っている入浴剤まであったのだ。
それが何故か妙に嬉しく感じてしまい、顔が緩みまくってしまった。
だがしかし、ここは親友(♂)の部屋風呂。
ちなみに俺だって♂。のはず……。
おかしい方向性から未だに還ってこれていない己に思わず湯の中の分身を見つめてしまった。
『……………』
うむ。普通だ。
万が一元気な姿だったら、冷水修行でもしなければいけなかっただろう。
「彰、お前大丈夫か?」
「!?」
突然久志の声が脱衣場の方から聞こえ、勢い良く立ち上がってしまった。
「だ、大丈夫か?って……な、何が!?」
驚きすぎて声が上ずってしまった……。
「え?いや、長いからもしかして逆上せたか?って思って」
俺の変なトーンに更に心配そうな声音になった久志。
「いや、大丈夫だ。もう上がるよ。……あっ、久志ももう入れよ。そうしたら追い焚きしなくて済むぞ」
「は!?……いや、お前が出てからで良い。ちゃんと拭いて乾かしてから来いよ」
声をかけながら直ぐにでも浴室の戸を開けようとしたら、久志は何故か慌てた様に隣の部屋に出て行った。
「?」
やはり久志の行動も変な気がしてならないけど、突然声を掛けられて驚いた事によるショック療法が効いた。
先程までの顔の熱とおかしな思考回路は無事元に戻り、落ち着いて脱衣場に出る事が出来た。
『………………』
コレを履けってか?
今、俺の目の前に新品ピカピカな紺色のブーメランが……。
否、ブーメランの様に細くてカーブを、描きまくった奴が……っ!!
大会の試合でもない限り、基本的に俺はトランクス派。(試合中は収まり所の安定を考えて履いてもボクサー系)
こんな、万が一収まりが悪かったり履いていた時に何かの拍子に分身が元気を出したら確実に泣きを見そうなピッチピチなゴム具合の代物なんて履いた事無いぞ!?
ってか、コレ誰が用意したんだ………?
やっぱり普段愛用(?)しているあいつか?
愛用者かどうか小等科の時以来下着姿なんて見た事は無いが、貴美恵さんや蕾紗さんが用意したとは考えにくし、風呂に入る時には無かったからやはり久志がさっき声をかけにきた時に置きにきたのだろう。
『……………男は度胸!』
このまま腰タオルのままでは確実に湯冷めするし、棚のあちこちを開けても他に下着は見当たらなかった為、俺は勇気を出してブーメランを履き、パジャマを着込んで脱衣場を後にした。
実際には聞いた事は無いけど、なんだか何処かの風呂屋の音が聞こえてきそうな程広い。
『落ち着かない……』
旅館や銭湯等の浴場ならば広さに嬉しさが込み上げテンションが上がるのだが、いかんせんここは個人宅。
しかも、親友の部屋風呂!
『ブルジョアジーで、セレブリティーですかっ!』
湯加減は丁度良いのに、親友の部屋風呂っ!と思ったら何故だか顔に熱が集まって真っ赤になり、バッシャンバッシャン音を立てながら湯船で湯をすくって顔を洗ってしまった。
非現実世界な部屋風呂に己の思考回路もおかしな方向性。
ちらりと浴室の出入口に目をやる。
『隣に居るんだよなぁ…』
正確には隣の隣だか、今日のあいつは何かおかしい。
いや、学校では普通だったよな……?
俺がこの家で目を覚ましてから、なんか変な言動が多くないか?
それとも、やっぱり吸わされた睡眠薬がなんかの副作用を起こしていて、俺が変なのか?
『なんで、色々ドキドキしているんだ……?』
偶然なのか、それとも弟か母から聞いたのか脱衣場に俺が好んで使っているシャンプー、コンディショナー、ボディソープが揃って置いてあり、更に疲れた時には絶対に使っている入浴剤まであったのだ。
それが何故か妙に嬉しく感じてしまい、顔が緩みまくってしまった。
だがしかし、ここは親友(♂)の部屋風呂。
ちなみに俺だって♂。のはず……。
おかしい方向性から未だに還ってこれていない己に思わず湯の中の分身を見つめてしまった。
『……………』
うむ。普通だ。
万が一元気な姿だったら、冷水修行でもしなければいけなかっただろう。
「彰、お前大丈夫か?」
「!?」
突然久志の声が脱衣場の方から聞こえ、勢い良く立ち上がってしまった。
「だ、大丈夫か?って……な、何が!?」
驚きすぎて声が上ずってしまった……。
「え?いや、長いからもしかして逆上せたか?って思って」
俺の変なトーンに更に心配そうな声音になった久志。
「いや、大丈夫だ。もう上がるよ。……あっ、久志ももう入れよ。そうしたら追い焚きしなくて済むぞ」
「は!?……いや、お前が出てからで良い。ちゃんと拭いて乾かしてから来いよ」
声をかけながら直ぐにでも浴室の戸を開けようとしたら、久志は何故か慌てた様に隣の部屋に出て行った。
「?」
やはり久志の行動も変な気がしてならないけど、突然声を掛けられて驚いた事によるショック療法が効いた。
先程までの顔の熱とおかしな思考回路は無事元に戻り、落ち着いて脱衣場に出る事が出来た。
『………………』
コレを履けってか?
今、俺の目の前に新品ピカピカな紺色のブーメランが……。
否、ブーメランの様に細くてカーブを、描きまくった奴が……っ!!
大会の試合でもない限り、基本的に俺はトランクス派。(試合中は収まり所の安定を考えて履いてもボクサー系)
こんな、万が一収まりが悪かったり履いていた時に何かの拍子に分身が元気を出したら確実に泣きを見そうなピッチピチなゴム具合の代物なんて履いた事無いぞ!?
ってか、コレ誰が用意したんだ………?
やっぱり普段愛用(?)しているあいつか?
愛用者かどうか小等科の時以来下着姿なんて見た事は無いが、貴美恵さんや蕾紗さんが用意したとは考えにくし、風呂に入る時には無かったからやはり久志がさっき声をかけにきた時に置きにきたのだろう。
『……………男は度胸!』
このまま腰タオルのままでは確実に湯冷めするし、棚のあちこちを開けても他に下着は見当たらなかった為、俺は勇気を出してブーメランを履き、パジャマを着込んで脱衣場を後にした。
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