悲劇の令嬢の逆襲〜旦那様契約結婚の延長は致しません〜

maruko

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何度も言います!困ってません

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颯爽と立ち上がりエミリーナをエスコートしようと彼女に手を差し出してるサミュエル。
白けた顔をしていた父が徐に話しかけた。

「いえそのままでお座りください」

そう言って両親は私を挟んでソファに座った。
サミュエルに名乗ることもなく。
セルトは一人がけ用に座った、こちらも名乗ってはいない。

「なっ⋯⋯えっ?」

両親達の無礼な振る舞いに驚き何かを言いかけていたけれど、どうやらサミュエルは思い出したみたい。
そうよね私を挟んで座る行為をするのが、親だと気付かないほどアホは重症ではなかったみたいだ。

黙ってそのまま力が抜けたようにソファに沈んだサミュエルは項垂れている。
没落妊婦とロットは解らないからこの場で何が起こっているのか困惑しています。

「⋯まさかでしたわ。流石に契約結婚でも相手の親の顔くらい覚えて頂けてると思っていましたのに、そこまで軽んじているなんて⋯」

私が口火を切ると困惑していた二人も青ざめ始めた。

「⋯何故⋯」

サミュエルは顔をあげてわたしを見て問うた。

「何故とは⋯⋯契約違反をすると言われて私が何の手立ても考えないと思ったのですか?侮りすぎです」

「君は私を好いていたのではないのか?」

お前からきみに変わりました、もう意味ないですよ、今更です。

「正直に言います、契約結婚を言われるまでは密かにお慕いしていました。貴方は学園で孤立していた私に唯一優しくしてくださいましたから「だったら」」

「ですが!に全て霧散いたしました。キレイに塵のようにパラパラと⋯当たり前ではありませんか?だって貴方の優しさは紛い物だったのですから」

私の言葉に途中サミュエルは言葉を被して来たけれど遮って私の気持ちを伝えました。

「どうあっても離婚するのか?」

まだ言うか!

「それが契約ですし、私も身軽になりたいのです」

「離婚しても君には次はないだろう、だったら!」

「それが貴方にどう関係があるの?」

「伯爵家もお困りでしょう?ミランダ!君は家の事も考えるんだ!」

到頭、スチュート伯爵家いえを持ち出しました。

「両親には離婚の承諾をもらっています」

「!⋯⋯伯爵!いいのですか!」

「いいに決まってるだろう、何だそれは。私が娘の幸せを考えてないとでも言うのか?バカにするな!」

父がサミュエルに怒鳴ってます。
っていうよりも父は温和な人で私でさえ怒鳴られたことなどありませんわ。
いえ怒鳴っている所を見たことがないが正解です。

「公爵家との繋がりは「最初からそんな物はないよ」」

「えっ?ですが⋯」

「あぁ公爵家そちらからは事業の提案の話しはあったがね、お断りした。伯爵家うちは全く困っていないし、新たに事業を展開するとなれば今以上に酷使しなければならない、門下の者にそんな無理はさせられないからな。だが公爵家もうちと態々事業展開する必要もなかっただろう。貴様との婚姻があったから声をかけてくれただけだ」

スチュート伯爵家うちに恩を売りたかったのでしょうに、残念でした。
ロットから口座を受け取ったのは生活費として当然の権利だからなのに、お金に困ってと思い込んだのかしら?

「お金に困っていたでしょう?」

突然没落妊婦が叫びだしたけど⋯この人平民、よね。

「無礼な子ね」

今まで黙っていた母が没落妊婦を見据えて言い放ちました。
こちらも常にないドスの聞いた声です。
因みに母は何度か兄が怒られているのを見たことあるので、そこまで吃驚はしませんでした。

「なっ無礼はそっちでしょう」

「貴方何様のおつもりなの?」

「私はサミュエルに愛されて「だから?愛されてるだけでしょう身分の話しをしているの」」

母が怖いですわ。
私はふとセルトを見ました。
彼は一人がけソファの肘掛けに肘を付き頭を支えて目を瞑っています。
何を考えてるのかしら?
待って!
寝ている?

まさかね

私の視線に気付いたロットが不快な声で怒鳴ります。

「お前はギルドの者だろう!何故ここにいる!」

その声で目を開けたセルト(良かった寝てなかった)は皆の注目を集めたのに気付いて

「はぁくだらない男の戯言は終わりましたか?」

とサミュエルを煽りました。






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