【本編完結】逃げるが価値

maruko

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「先ず、色々と話して頂きありがとうございます。話しにくい事もあったと思うのに」

「いえ、マイラを無事に連れてきて頂いた恩人に隠し事はしたくなかったのと、こちらの事情をお伝えしたほうがいいと判断しました」

「実はマイラはフンバル小公爵との婚約を解消したいと望んでいる。その手段で除籍届を書いていたんだが、理由あって私が今預かっています」

「理由をお聞きしてもよろしいですか?」

「私の息子、次男ですがマイラとの婚約を望んでいるからです」

「ご子息が次男であるならば除籍しても問題ないのでは?」

叔父様の最もな意見に師匠様が説明して下さりました。

「ジョルデ実は今度シルバー家の伯爵位は私が受け継ぐ事になったんだ」

「サイウェル様が?」

「そうだ、弟はもうじき侯爵を賜る事になっていてね。伯爵位も現状維持と言われてるんだよ。それで私が継ぐんだが、君も知ってるだろう、私は跡継ぎを望めない。だから弟の次男を私の養子に迎えるんだ」

「では、シルバー伯爵の次男様は貴族のままという事になるんですね」

叔父様は直ぐに理解してくれたようです
アルが貴族のままで、しかも伯爵位の継嗣なら平民とは婚姻が出来ないのです。
子爵位か男爵位なら可能だったのですけれど⋯。

「息子はマイラ以外とは婚姻しないと昔から言っていてね。叙爵の話がある前から自分は結婚しないからと宣言していたんだよ、私はそんな息子の願いを叶えてやりたいんだ」

「マイラはどうしたいんだい?」

叔父様が私に尋ねます。

「叔父様、私はタンキ様とは結婚したくありません。だから平民になろうと思っていたのです。でもアル⋯アルフォンス様から求婚して頂いて、私も彼が好きになっていたので、こんな私でも望んでもらえるならアルフォンス様と結婚したいです」

「そうか⋯⋯わかった。マイラ好きな人に好きって言ってもらえたんだろう?良かったね」

「叔父様、ありがとう」

「お礼はまだ早いよ、でも私は君の幸せを望んでいるんだ、出来る限りの事をしないとな。ではここから大人の話をするからマイラはサーラと散策でもしてきてくれないか。あっとルーチェ嬢も外してもらってもいいですか?」

「畏まりました、ジョルデ・バイカ卿」

私はミナさんとサーラの案内で街を散策する事にします。

お義父様や叔父様、師匠様にミナさんのお兄様、皆様よろしくお願いします。

お母様、お元気かしら?
もし今度お会いすることが出来たら、普通の母娘のように接してくれるかしら?

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