【完結】オレンジ色の空に誓う

maruko

文字の大きさ
5 / 58

あの日の出来事

しおりを挟む
陛下がお父様の部屋に来てから二人で奥の小部屋に引き篭もっちゃいました。

私は暫くしたら公爵家の執事のセバスが迎えに来たので公爵家に帰ることに。
良かった⋯結構退屈だったのよ、すること無いし幾ら美味しいフィナンシェでも山盛りは食べれないもの。

家に帰る馬車の中であの日のお茶会での出来事を思い返していました。

あの日はおそらくだけど王太子様の婚約者や側近を選定する為のお茶会だったと思う。
私は朝からマルシェとお義母様とお出かけが嬉しくてワクワクしていたのを覚えてる。

本当はお揃いの衣装でお出かけしたかった。
でもお義母様はそこの線引きが途轍もなく厳しい人なの。
ちょっとしたお出かけなら揃いの衣装で出かけるのも何も言わないのだけれど、公の場では駄目なんだって言って、私とマルシェに少しだけ(生地の優劣)差をつける。
同じシルクの生地だったけどマルシェのは少しだけ光沢が落ちてた。

公爵家と伯爵家の違いなんだって、その時は良くわからなかった。
なんせ6歳ですから。
今ならわかるけどね、お義母様は私に配慮をちゃんとしてくれる。

お茶会は多分30人位は集まってたと思う。
数は男の子のほうが多かった。

この国の王太子は王妃様の産んだ唯一の男の子であるリスキャリー様。
陛下そっくりの黒髪で王妃様と同じサファイアブルーの瞳。
少し切れ長の目が子供ながらに印象的だった。

王妃様と二人のテーブルに挨拶に行ったのだけど、やはりこういう時は爵位順になるわけよ。
私の前には一人だけ三公爵の一角を担うサバイア公爵家のライアン様、その次が私になるんだけれどお義母様は王妃様の元侍女なわけで、気安い関係もあったのだと思う、王妃様がマルシェにも一緒に挨拶の許可を出したの。
私は別段不思議に思わなかったけどお義母様はとても恐縮してた。

挨拶のあとは案内されたテーブルに三人で座って出された極上のジュースをマルシェとニコニコしながら飲んでたの。

そうしたら王族への挨拶が終わった子達がワラワラとこちらのテーブルに挨拶に来るのよ。
何故?公爵家だから?
今思えば笑っちゃうんだけど男の子はマルシェの方へ女の子は私の方へと⋯。

まぁマルシェは可愛い子だから男の子達も舞い上がっていたんでしょう。
みんな顔が真っ赤だったもの。

みんなで楽しくお話していたら突然王太子様がやってきた。

「とっても楽しそうだね、僕も入れてもらってもいいかな?」

王太子様は流石に礼儀を重んじる方だったのか、その問いかけは私にしてくれた。

「どうぞ王太子様お座りください」

お義母様がそう言って私とマルシェの間の椅子を王太子様に奨めたの。
ニコニコ顔で座った王太子様はマルシェの方に向かってあれやこれやと質問してた。

何故か私にはサバイア公爵子息が矢鱈と話しかけてたんだけど。

その時にあの子がやってきた。

「リス様ぁ私ともお話してくださいませ」

私達の前に来てマリエーヌ様が王太子様に話しかけたんだけど、王太子様のあからさまな嫌がる顔はちょっと吃驚しちゃった。

「マリエーヌ今はみんなで語らいの時間なんだ、君とはさっき話したじゃないか」

「まだぁ足りません~」

「⋯⋯」

大きく「はぁ」とため息を一つ吐いて王太子様は私達に「じゃあまた後で」と席を立ち上がったのでした。

私はただ「この子凄いな」と思ったんだけどその瞬間あの子がテーブルにあったアップルジュースを持ったのが見えて、私は直ぐ様立ち上がってマルシェの前に立ったの。

丁度王太子様が立った後だったから私達も挨拶する為に立ち上がってたの。

間に合って良かった。

それにしてもとんでもない女だ。
あの子絶対悪役令嬢よね、確定だと思う。

だってプンプン匂うもん
悪役の匂いだわ。
悪役の子って親もだいたい碌でもないけど、今日のこと考えたらそのとおりだなぁって思ったよ。

でもこんな面倒臭いこと早く解決してほしい。
あ~あ前途多難だ
やっぱり何か対策を立てるべき?
私じゃなくてマルシェのために。





しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

拝啓 お顔もお名前も存じ上げない婚約者様

オケラ
恋愛
15歳のユアは上流貴族のお嬢様。自然とたわむれるのが大好きな女の子で、毎日山で植物を愛でている。しかし、こうして自由に過ごせるのもあと半年だけ。16歳になると正式に結婚することが決まっている。彼女には生まれた時から婚約者がいるが、まだ一度も会ったことがない。名前も知らないのは幼き日の彼女のわがままが原因で……。半年後に結婚を控える中、彼女は山の中でとある殿方と出会い……。

これ以上私の心をかき乱さないで下さい

Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。 そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。 そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが “君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない” そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。 そこでユーリを待っていたのは…

報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を

さくたろう
恋愛
 その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。  少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。 20話です。小説家になろう様でも公開中です。

ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく

犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。 「絶対駄目ーー」 と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。 何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。 募集 婿入り希望者 対象外は、嫡男、後継者、王族 目指せハッピーエンド(?)!! 全23話で完結です。 この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。

【完結】あなたを忘れたい

やまぐちこはる
恋愛
子爵令嬢ナミリアは愛し合う婚約者ディルーストと結婚する日を待ち侘びていた。 そんな時、不幸が訪れる。 ■□■ 【毎日更新】毎日8時と18時更新です。 【完結保証】最終話まで書き終えています。 最後までお付き合い頂けたらうれしいです(_ _)

王太子妃専属侍女の結婚事情

蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。 未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。 相手は王太子の側近セドリック。 ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。 そんな二人の行く末は......。 ☆恋愛色は薄めです。 ☆完結、予約投稿済み。 新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。 ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。 そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。 よろしくお願いいたします。

つかれやすい殿下のために掃除婦として就くことになりました

樹里
恋愛
社交界デビューの日。 訳も分からずいきなり第一王子、エルベルト・フォンテーヌ殿下に挨拶を拒絶された子爵令嬢のロザンヌ・ダングルベール。 後日、謝罪をしたいとのことで王宮へと出向いたが、そこで知らされた殿下の秘密。 それによって、し・か・た・な・く彼の掃除婦として就いたことから始まるラブファンタジー。

地味りんご令嬢は婚約破棄だと王子に弄ばれる【完結】

鏑木 うりこ
恋愛
 私は辺境伯の寄子のりんご農園の管理をしている貧乏男爵の娘だ。  それなのに、手近にいたからって第三王子の婚約破棄に巻き込まれてしまう。  わ、私はそんな事言われても困ります!

処理中です...