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一章
四話 怠惰なあいつは無能力
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「いやぁ遅れてすまない。」
そう言って部屋に入ってきたのは30代前半、男性の先生だ。
「私の名前は五藤樹だ。よろしく頼む。」
「はいこんにちは。僕の名前は星影来翔です。慣れていないことも多いですがよろしくお願いします。」
そんな会話の最中、俺はライトのさっきの言葉を思い出していた。
『あー…表向きはこんな感じにした方が色々都合がいいからね。』
どういうことだ?あいつは猫を被っているのか?
まぁそれは置いといて
「何で私たちを集めたんですか?先生。」
そう。九の言う通りもう顔見知りのようなものなのだから集まる必要はないはずだ。
「みんなの能力の確認をしようと思って。」
なるほど。俺は二人の能力を知らない。
「じゃあまず私からね。私の能力は『heal』まぁその名の通り自他を癒す能力ね。怪我を直すのはもちろん、人のバイタルチェックとかも出来るわ。」
「おお。」
「何よ。」
「威張ってる分良い能力持ってるなって。」
「ぶっ飛ばすわよ。」
「じゃあ次は道裏君。」
名指しかよ。まぁいいか。
「俺の能力は『judgement』相手の嘘を見破りその嘘の重さだけ罰、つまりはダメージを与えることが出来る。」
「あんたの能力難しいのよね~。」
「まぁ嘘を見抜けるとだけ覚えてくれたら良いっすよ。対人で使うことあんまないし。」
「二人ともカッコいいねー。じゃあ最後は星影君。」
「……。」
その時俺は気付いたライトが机に突っ伏していることに。
「星影くーん?」
「と…………が………ない。」
「何だって?」
「糖分が足りない!」
「「へっ?」」
俺と先生は固まる。
「猫被るの疲れるんだよ~。そもそも学校とか来たくないし、勉強もめんどくさいだけなんだよ~。家でずっとゲームしていたいんだよ~。甘いものを誰か恵んでくれ~。」
急なキャラチェンジはやめてくれ。
「お、昔のライトに戻ったね。」
「これが素かよ。」
俺は溜め息を着いた。
「で、お前の能力は何なんだよ?」
「……。」
「早く言えよ。言えば早く帰れるぞ。」
「う……。」
ライトは悩んだ結果言う方を選んだみたいだ。
「使えない。」
「…………は?」
「自分にも能力はあるんだけど、今使えないんだ。自発的じゃなく、能動的な能力だと思う。」
「じゃあ……なんだ?リベンジャーの首を吹き飛ばしたあれは?」
「単純に素早く動いて切っただけだよ?」
「そっちも素かい!」
能力なしであんなこと出来るとは…
「落ち込まなくて良いよマサト。」
「うるせぇ、落ち込んでねぇ。」
図星を突かれ逆ギレしてしまった。
「多分しっかりした知識があればマサトは僕より上だから。」
そう言って部屋に入ってきたのは30代前半、男性の先生だ。
「私の名前は五藤樹だ。よろしく頼む。」
「はいこんにちは。僕の名前は星影来翔です。慣れていないことも多いですがよろしくお願いします。」
そんな会話の最中、俺はライトのさっきの言葉を思い出していた。
『あー…表向きはこんな感じにした方が色々都合がいいからね。』
どういうことだ?あいつは猫を被っているのか?
まぁそれは置いといて
「何で私たちを集めたんですか?先生。」
そう。九の言う通りもう顔見知りのようなものなのだから集まる必要はないはずだ。
「みんなの能力の確認をしようと思って。」
なるほど。俺は二人の能力を知らない。
「じゃあまず私からね。私の能力は『heal』まぁその名の通り自他を癒す能力ね。怪我を直すのはもちろん、人のバイタルチェックとかも出来るわ。」
「おお。」
「何よ。」
「威張ってる分良い能力持ってるなって。」
「ぶっ飛ばすわよ。」
「じゃあ次は道裏君。」
名指しかよ。まぁいいか。
「俺の能力は『judgement』相手の嘘を見破りその嘘の重さだけ罰、つまりはダメージを与えることが出来る。」
「あんたの能力難しいのよね~。」
「まぁ嘘を見抜けるとだけ覚えてくれたら良いっすよ。対人で使うことあんまないし。」
「二人ともカッコいいねー。じゃあ最後は星影君。」
「……。」
その時俺は気付いたライトが机に突っ伏していることに。
「星影くーん?」
「と…………が………ない。」
「何だって?」
「糖分が足りない!」
「「へっ?」」
俺と先生は固まる。
「猫被るの疲れるんだよ~。そもそも学校とか来たくないし、勉強もめんどくさいだけなんだよ~。家でずっとゲームしていたいんだよ~。甘いものを誰か恵んでくれ~。」
急なキャラチェンジはやめてくれ。
「お、昔のライトに戻ったね。」
「これが素かよ。」
俺は溜め息を着いた。
「で、お前の能力は何なんだよ?」
「……。」
「早く言えよ。言えば早く帰れるぞ。」
「う……。」
ライトは悩んだ結果言う方を選んだみたいだ。
「使えない。」
「…………は?」
「自分にも能力はあるんだけど、今使えないんだ。自発的じゃなく、能動的な能力だと思う。」
「じゃあ……なんだ?リベンジャーの首を吹き飛ばしたあれは?」
「単純に素早く動いて切っただけだよ?」
「そっちも素かい!」
能力なしであんなこと出来るとは…
「落ち込まなくて良いよマサト。」
「うるせぇ、落ち込んでねぇ。」
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「多分しっかりした知識があればマサトは僕より上だから。」
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