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第一章 異世界召喚者
十一談~魔王様初対面(写真)!~
しおりを挟む能力の打合せは私が悪魔を召喚したと言うことで騎士団長のニックさんとお偉い方々が会議を開くそうで一時中止となった。お陰で部屋でぐったりできるから私は文句無いけどね。
『白様~』
『ん?……その声は紅葉チか?』
『そうでっせ、魔王ハンの写真撮ってきましたで~』
『早っ!出てって五時間ぐらいしかたってないよ!?』
『ワッチは速攻で魔王城に向かいましたからな、侵入して写真撮って直ぐ召喚門を介して帰ってきたけん早いんやわ、他の二人は実地調査中ですわ』
『それにしても早くない?』
『途中まで梛の背に乗せててもらっいましたんやわ』
あぁ~、梛竜だもんね。そりゃあ早いわ。目立ちそうだけど隠蔽魔法をかければ大丈夫だ、魔法便利だよね。そして、魔王の写真とな!こんな早々にご対面できるとは思ってもいなかった。
「じゃあ!写真見せてもらってもいいかな!」
「了解でせ!こちらになりますわ~」
そこに写っていたのはドアップの骸骨だった……。
「えぇ!?骸骨!?」
「あっ……すいません間違えましたわ」
「いや、何で骸骨の写真あるの!?」
「いきなり本番て、失敗しても困まるけん、試し撮りをしてんですわ」
「そうなんだ……でも何で骸骨……まぁ、いいけど……」
地味に驚いた、いや私アンデットと好きだよ。特にスケルトンが好み。虚空の中にある赤の光がたまらなくかっこいいしヒヤッとして無表情な顔クールでいていい。ゲームの中の話だからヒヤッとしていると思うのは想像だけどね。こんど召喚してみよう。
「こちが魔王ハンの写真ですわ」
「これが……」
艶やかな腰までとどく漆黒の長髪に鋭い切れ長の紅の瞳、滑らかな褐色の肌とスラッと伸びる手足、髪に合わせたような黒色の服は飾り気がなく実用性に長けた最低限の飾りしか無い。
この様に紹介すればとんでもない美青年に皆様思うだろう?身長は165㎝と平均より低く、魔王様の顔は言っては悪いが中の上と平凡で少し目付きが悪い感じだ。だが、体つきは中々に鍛えられており、しきしまっている。ただ……
「思ったより……何となんちゅうか……普通やな」
「そうだな」
「陰月さんもそう思うんやんなぁ」
「もっと、強面を想像していたからな」
「そんなよ、ワッチも魔王ちゅうけん厳つい感じの筋肉男やと思っておたんや」
「白様はどう思いますか?」
「……よ……」
「?……よ?白様?」
「おーい、白様大丈夫でっかぁ~?」
これは物凄く…………
「良いぞ!!」
「へっ?」
「はっ?」
魔王と言えば戦闘狂の化け物か、危ない感じの男だと思っていたがどちらも外れたぞ!だが、良い物凄く非常に堪らなく良い!これがギャプ萌と言うのだろう!そして、心臓がドキドキする!これが一目惚れなのだな!
「白様大丈夫ですか!?」
「なんか目がギランギランしとりまっせ!?」
「フッフフフフ……」
今すぐ会いたい、会って頬をつまみたい。耳を甘噛みしてみたい。抱きついて振り回してみたい。寝起きに水をぶっかけてみたい。羞恥心で頬を赤くする姿が見たい。強気なその瞳に涙を溜めた姿が見たい。
「泣かしてみたい……」
「白様!?」
「誰を!?魔王をですかぁ!?」
その後陰月君と紅葉チにめちゃ心配された。
◆◆◆◆◆
魔王は主人公の残虐心を射止めました(笑)
私にラブコメは書けません。最初から純粋な愛なんか寒気がします。そもそも、私恋愛ものの小説読んだことがありませんから恋の駆け引きなんて知りません。
こんな作者ですいません。そして読んでくれる皆様誠にありがとうございます!お気に入り登録してくださった片も感謝です!
応援ありがとうございます!
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