竜王召喚~どうしよう、この竜自由奔放過ぎる~

紫蘇テン

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第一章 竜王参上!

三竜~竜は自分勝手と共に!~

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「フハハハハハ!」

 ドッカ!

「ぐぁああ!」

 余は竜王リヒッテン・ズイルバァヴァイス・アルタートゥム・ドラッヘと言う。親しきものはリッヒテン様と言う。長いか?自分でつけた名前ながら余も長いと思う、他人の名前なら絶対覚えられないだろうな。
 今は竜王をやっているが、前世は学生であった。まぁ族に言う異世界転生と言うもので、居眠り運転をし道を外れた車に衝突されスクラップである。顔が潰された感覚がかったからさぞ、グロい死体になったのであろうな!ハハハハハ!

「ちょとぐらい、手加減してくださいよぉお!」

 ドッン!

「フハハハハハ!精進せよ!」

 転生したら、余は竜になっていた。最初はそれはそれは、無様にあわてふためいたものだ。右も左もわけの分からない世界で、更に余は竜の中で特殊な竜であったことで同族にも多々挑まれたものだ。全て返り討ちにしてやったがな!
 しかし、余より強い相手に会ったこともあったな、その時は全力で逃亡してやったわ!

「ひぃいいい~!リッヒテン様強すぎますよ~!!」

 バッシ!

「そう褒めるの照れるであろぉう!」

 そこから、登り詰めて余は竜王になりいつの間にか家臣もでき竜の王国の王になっていたのだ。王と言っても細かな事は家臣達がやってくれておるから余は殆ど判子作業よ。重要な資料には目を通すがな。家臣は皆優秀どころがそろって余の役目はなしである。
 国も栄え、スラムでのたれ死ぬ者も少なくなり、前世まではいかぬが中々に不便のない生活環境が整えられた。娯楽に頭を回せる余裕もでき、漫画や小説等が出てきた。これには余も大変嬉しいく思う。

「うわぁ~…」

 ドッカ!

「もう少しやる気をださぬか!」

 しかし、最近は平和的過ぎてで正直つまらん。そこにだ、召喚陣が現れたのだ!だが、あまり役目が無いとは言え一様これでも王である。急にいなくなるわけにもいかない、そこで召喚陣を開いたままににし、伝えてから家臣も一人連れ召喚陣に入ったのた。
 異世界と言うわけでもなく違う大陸からの召喚と魔法陣見て分かったからな。何故召喚陣が異世界ではなく大陸になったかと言うと伝達ミスで『さぁ!いでよ異世界からの戦士よ!』と言うところを『いでよ!異世界の戦士よ!』と『から』のところを『の』と言ってしまったのが原因らしい。そこで異世界転生した余が引っ掛かったと言うわけだ。
 まぁ、失敗は誰にでもある仕方のないことだ。次に生かせばよいことだ、次があればだがな!

「魔王様あと任せました~」

 ドッカ!

「フッフフフ、残りはナハトだけであるな!」
「知るか!お前が勝手に引きずって来たんだろうが!!」

 ん?何をしてるかと?ドッチボールである!残りはナハトただ一人!

「行くぞ!」
「来んな!」

 こやつ中々に元気がよい。いじりがい……鍛えがいがあるものだ!余は足を地面に踏みしめ、ボールに魔力を纏わせ大きく振りかぶる。狙いはナハトとの顔面!安心しろ顔はセーフだ!では何故狙ったかと?この男顔が凄いイケメン以上!

「オリャァアアアア!!潰れろ顔面!」
「おい!今最後なんて言っーーー!?」

 ドッカァァァァァアーー!!

 余がナハトに投げたボールは突風と共に砂塵を巻き上げ竜巻を発生させぶつかる。もはやボールがどこにあるかなどわかるまい!爆音の後にクレーターが地面に深々と刻まれている。

「お前!!今のは本当に危なかったぞ!」
「チッ……潰れなかったか」

 転移魔法で空中に逃げ事なきをえたナハトのヤツが余を睨んでくる。顔には少し頬に切り傷があるが直ぐに治っていく、残念。速さが足りなかったか?周囲に配慮し投げるとどうしてもこうなるか。

「魔王ともあろう者が逃げるなど情けないであろう!」
「避けなかったら顔面が潰れてたわ!」
「潰れればよかろうに……」
「全然一欠片もよくないわ!」

 ナハトのヤツが胸ぐらを掴んで揺さぶってくるが……連れてこられて嫌々ながら律儀に遊びに加わるコイツもどうかと思うのだが……まぁ、よいか。さて、次は何をするか?



◆◆◆◆◆

 主人公でしたー。自分勝手な感じのヤツって初めて書くから書きにくいですね。書いてて楽しいですが。
 読んでくださった方、お気に入り登録してくださった方ありがとうございます!
 ではまた!
 
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