推し活ぐー!

明日葉

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特別室と呼ばれる部屋は沢山あった。
調理実習室や工作室や理科実験室なんかは小学校にもあったけど、とにかく規模が違う。
調理実習室はちょっとしたお店のキッチンみたいだし、見たこともないような調理器具が揃ってる。
質問するとフードドライヤーやらフリーズドライ機やら、それって授業で使うものなのか??
というものすらあった。
工作室には、陶芸の窯やら版画の機械なるものまであった。
理科実験室は、学校でも見たことのない実験器具ばかりある。
なんでも、申請すれば誰でも借りられるようになっているらしくて、各自学校もしくは自室で研究することが可能になっているらしい。
「総合エンタメ科ですと、こちらの方が身近かもしれませんね。」
そう言って案内されたのは、ダンス練習室、VR実習室、音響設備室、映像実習室などだ。
ダンス練習室は、そこ自体が撮影可能な設備が整っていて、音響も、照明やプロジェクターもプロ仕様。
壁一面の鏡の前に扉がついていて、撮影時には映り込みを防ぐことができる。
VR実習室は、モーションキャプチャーがいくつもあって、Vtuberが何人も同時に撮影できるようになっていた。
音響実習室は、いろんな録音機材が揃っていて、ここで音声加工もできるらしい。ここの部屋自体だスタジオだ。
歌ってみたの人が使うような、丸い板のようなものがついたマイクなど、いろんなマイクが置いてあった。
映像実習室には、動画編集や加工のためのパソコンが置いてある。
なんでも、本格的なソフトがいくつも導入されているから、個人のものではないパソコンがあるらしい。
時間ごとの予約制にはなるけれど、個人個人で撮影のためにこれらの教室も借りられる。
スタジオなどを借りる手間や時間を節約できるし、自分ではお金を出して買うのはためらわれるほどの本格的な設備が使いたい放題というのは、LtubeやMikMok等をやっている人にはすごくありがたい環境だ。
「こんなすごいのが使えるとか、映えそう!!」
「こちらが新設学科の売りですので」
「なーーー!!すげーーーよなーーー!!こりゃ、入学したくなっちゃうよなーー!!」
東園寺さんは私の顔をぬっと覗き込んだ。
「だから、圧かけないでくださいよ、先輩!!」
東園寺さんの視線を遮るように私の目の前に立って庇ってくれる野々原さん。

どれもこれもが素晴らしい設備だけど、私のチャンネルは、皆が家で簡単にできるがコンセプトだ。
(凄い設備ってもので1回くらいは撮ってみたいかもだけど……)
私は、どれだけ凄い設備を見せられても、入学したいとは思えなかった。
(お父さんと今の家で過ごす方が大事ーーー)
私の気持ちは変わらなかった。

「次は、寮を案内しますね」
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