【2025年再投稿版】蒼炎のカチュア

黒桐 涼風

文字の大きさ
47 / 60
第二章 英雄の力

2ー19 兄を思う妹

しおりを挟む
 はぁ~~。兄様の考えなんて、お見通しです。

 ルナを兄様から遠ざけさせるためですね。

 カチュアさん達の旅をダシに使うなんて、兄様は性格が、悪過ぎますよ。

 そうまでしてでも、兄様はルナに、父様とうさまの命を奪った連中の件に関わらせたくないんですね。

 

 ベレクトさんの話したことが本当なら、恐らく兄様はゲブンの元へ捜索しに行くでしょうね。

 八騎将の一人ゲブンは、とある街にある賭博所とばくじょを所有しているんです。

 賭博所では、人と危険種、または魔物同士を戦わせて、賭け事を行われているんです。

 兄様が目を付けているのは、賭博に使われる魔物です。

 魔物はとらえる事すら、困難なのに、ゲブンはその賭博用の魔物を大量に仕入れているんです。

 兄様はその魔物を流通している者がいるとにらんでいるんです。

 理由は分かりませんが、魔術研究員だった父様の命を奪ったのは、組織絡みに巻き込まれたと兄様は考え、以前からゲブンに目を付けていたんだよ。

 しかし、暗躍する組織は数えきれない程、存在するようですが、その中から父様の命を奪った組織を見つけるのは困難です。

 まさか、かたぱしから組織を潰しに掛かろうとしているのでしょうか? でも、兄様ならやりそうです。仮に父様の命を奪った連中じゃなくっても、民の暮らしに悪影響を生み出すなら、潰しに掛かるでしょうね。

 外道殺しの異名を付けられてでも。

 そんな相手に、ルナを関わらせたくないんですね。兄様は。

 だけど、出会ったばかりのカチュアさん達に、ルナを任せるなんて、信頼するにも早過ぎます。

 確かに、ルナもすぐに打ち解けましたけど。

 それに、あの二人の前では、兄様は

 いつもは、笑っているんです。しかし、ルナから言わせれば、兄様は表面上は笑っているように見えますが、心の底から笑っていないように感じるんです。

 父様が亡くなってからずっとです。

 

 それにしても、向かう先が、セシル王国ですか。

 確かに、国境を跨いだ安全な国は今のところは、セシルしかありません。

 他の国は、コルネリア帝国とは友好関係は気づけていません。しかし、セシルも国としてみれば、友好関係は気づけていません。

 シグマ様とセシル王は二十年前の悪帝の戦いで共に戦った戦友せんゆうでした。現在でも、交流はあるみたいですね。

 だから、兄様は、ルナ達にセシルへ向かうようにしたのです。

 セシル王は『賢王』の異名を持つ立派な方です。……一応。うん、一応実績は本物ですから。シグマ様が証人です。

 ところで、カチュアさんとエドナさんを連れて大丈夫なんでしょうか? だって、セシル王は……。



~ お知らせ ~
本日の投稿も12:00に1話のみの投稿になります。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

処理中です...