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第二章 英雄の力
2ーおまけ③ 夢『もしも』
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「で? 何それ? 人の名前?」
「そーよ~。もし、私に子供ができたらの名前よ。あなたの名前から取ったのよ~。いい名前でしょ?」
「気が早くね? あんたらは、恋人同士であるけど、夫婦ではないだろ?」
「え~? ん~~……。でも、わたし、今から子供が生まれてくるのが楽しみなのよ。勿論、名前を考えるのも」
「そういうものか? まあいいや。……それで? その名前のどこに、私の名前から取ったの? 面影がないような……」
「反対にしたのよ~。そーすれば、読めるでしょ~?」
「反対に? ……ああ、なるほどね。反対に……って! 合っているのは、最初と最後だけだよ。真ん中が違うじゃん。『ギ』になっているよ」
「う~ん……。細かいことは気にしなーい、気にしなーい~?」
「なんで、そこでハテナが付くんだよ!? でも、まあ、ネーミングセンスの一欠片すらない、あんたにしては、いい名前付けることが出来たんだね」
「え~~。酷いわ~。わたしなりに、一生懸命に名前を考えたのに~」
「どこが? 確かに、キラキラネームじゃないんだけど、あんたが考える名前って、明らかにペットに付けた方がしっくりするような名前ばかりなんだよ。此間のは、何だ? 危険種に「ミケガルル」何か付けやがって!」
「可愛いでしょ~?」
「どこか? 危険種、何だから、もうちょっと危機感を覚える名前の付け方をしろよ! しかも、名付け先は、巨大な蛇だし。何で、猫に付けそうな名前と、狼の鳴き声を足したような名前にしたんだよ?」
「だって~。本当に鳴く時、そう聞こえたんだもん。それに、猫さんに見えるでしょ? あ|の蛇さん」
「あれ、模様だから! 恐らく、あの猫の模様で油断させて、近づいた相手を捕食するんだよ。てか、あんた、あいつに近寄らなかった? 私が気づいていなかったら、あんたは捕食されていたってこと!?」
「そう考えると、助かったわ~。ありがとうね~」
「もう少し、危機感を覚えろよ!」
また、あの二人が出て来る夢を見ていた。
一人は穏やかな口調で話す女性。何となく雰囲気がカチュアに似ている気がする。
もう一人の女性? というよりも、声からすれば、十代前半くらいの小生意気な印象を持つ、女の子の声だ。最近、どこかで聞いたことがある声だ。どこだっけ?
それにしても、この二人のやり取りは、まるで私とカチュアみたいだ。
この終わりの分からない、漫才しているような会話が。
「そーよ~。もし、私に子供ができたらの名前よ。あなたの名前から取ったのよ~。いい名前でしょ?」
「気が早くね? あんたらは、恋人同士であるけど、夫婦ではないだろ?」
「え~? ん~~……。でも、わたし、今から子供が生まれてくるのが楽しみなのよ。勿論、名前を考えるのも」
「そういうものか? まあいいや。……それで? その名前のどこに、私の名前から取ったの? 面影がないような……」
「反対にしたのよ~。そーすれば、読めるでしょ~?」
「反対に? ……ああ、なるほどね。反対に……って! 合っているのは、最初と最後だけだよ。真ん中が違うじゃん。『ギ』になっているよ」
「う~ん……。細かいことは気にしなーい、気にしなーい~?」
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「え~~。酷いわ~。わたしなりに、一生懸命に名前を考えたのに~」
「どこが? 確かに、キラキラネームじゃないんだけど、あんたが考える名前って、明らかにペットに付けた方がしっくりするような名前ばかりなんだよ。此間のは、何だ? 危険種に「ミケガルル」何か付けやがって!」
「可愛いでしょ~?」
「どこか? 危険種、何だから、もうちょっと危機感を覚える名前の付け方をしろよ! しかも、名付け先は、巨大な蛇だし。何で、猫に付けそうな名前と、狼の鳴き声を足したような名前にしたんだよ?」
「だって~。本当に鳴く時、そう聞こえたんだもん。それに、猫さんに見えるでしょ? あ|の蛇さん」
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「そう考えると、助かったわ~。ありがとうね~」
「もう少し、危機感を覚えろよ!」
また、あの二人が出て来る夢を見ていた。
一人は穏やかな口調で話す女性。何となく雰囲気がカチュアに似ている気がする。
もう一人の女性? というよりも、声からすれば、十代前半くらいの小生意気な印象を持つ、女の子の声だ。最近、どこかで聞いたことがある声だ。どこだっけ?
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