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第一部 王国に召喚された魂約者
26.魂約者の劇的スキル講座?乙女の逆鱗に触れた勇者の末路!
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「シア?」
俺と獅童の間に入って来たのは、竜皇国ヴァルゼリオンの第二皇女――シンシアだった。
獅童はそれを見て、偉そうにふんぞり返る。
「あぁ? なんだ、そこの陰キャを自分たちが助けたことがバレて誤魔化そうとでもしてんのか?」
その声には下卑た笑みが混じっている。
彼は続けざまに、まるで見下すようにシアを指さした。
「知ってんぞ? テメェがそこの陰キャに惚れて魂約だかしたんだろ? それで惚れた相手が傷つくのが嫌で助けたはいいが、それがバレると今度はソイツのメンツが傷つくもんなぁ~?」
勝ち誇ったように笑う獅童。
俺に背を向けたシアの様子は見えないが、その沈黙が逆に少し不気味に感じた。
やがて――彼女は、静かに言葉を返す。
「えっと? 言っている意味が全然分かんないんだけど、本当にユウトと同じ勇者?」
「んだとコラァ!?」
怒号が響く。
シアの表情はここからは見えない。だが、その声色だけで“心底呆れている”のが分かった。
獅童の顔はみるみる赤くなり、怒りにこめかみが脈打つ。
≪“シアの挑発は、獅童のプライドにクリティカルヒットした”とかゲームなら出てきそうだよなぁ≫
内心で吹き出しそうになりながらも、シアの天然ぶりに俺は少し苦笑するにとどめることができた。
そんな中、セリィが俺の横にスッと寄ってきて、小声で教えてくれた。
「今のシア様は、結構怒ってますよ?」
「え? あれで?」
「はい。シア様は皇族ですから、感情を表に出さないよう教育を受けています。ですので、いつもならあのような挑発はなさりませんから」
なるほど――どうやら、俺をけなされたことだけでなく、彼女たちが力をかしたと疑われたのも気に入らなかったらしい。
「私たちが助ける必要がないってことくらい、少し見れば分かるのに。その目、ガラス玉なのかな? それならすんごく汚いね!」
訂正、めっちゃ怒ってました。
「テメェら、もう容赦しねぇぞ!」
「容赦って、手加減をしてないと出てこない言葉だよ?」
「ああそうだ! こっちはな、ちゃんと手加減してやってたんだよ!」
「ごめんね、ちょっと訂正するよ――」
空気がピリつく。
ほんの一瞬、場の温度が下がった気がした。
「あなたごとき、手加減しようとしまいと同じことだって、その小さい頭じゃ分からない?あ、空っぽだから仕方ないっか!ごめんね!」
「ぜってぇにぶっ潰す!!」
シアの笑顔まじりの毒舌に獅童の怒号が飛び、次の瞬間には突っ込んできていた。
同時に――シアの声が頭の中に響く。
『ユウト! 私に意識を集中して!』
気づけば、彼女は俺の腕を抱きしめ、胸を押し当てて――いや、訂正。お山に埋めていた。
≪……え? ちょっとシアさん、今バトル中ですよね!?≫と内心で驚いていた。
『い、いつの間に!?』
『ほらほら、早く早く!』
言われるがままに意識を集中させると、再びあの“モノクロの幻影”が現れた。
獅童の動きが、まるで時間を置いてなぞるように見える。
しかも今回はさっきよりもはっきりと――スローモーションのように映っている。
≪うわぁ~、こんなの焦りようがないだろ≫
そう思いながら、俺は目を閉じ――彼女から流れ込む力に意識を集中させた。
その瞬間――前方から“ガン!”という音が響く。
驚いて目を開けると、吹き飛ばされて地面を転がっていく獅童と、半透明に光るバリアのようなものがあった。
獅童は片膝をついた状態で拳を押さえ、悔しそうに俺を睨みつける。
「こ、このクソ陰キャァ~!」
≪え、今の俺、何もしてないけど!?≫
混乱していると、再びシアの声が響く。
『今度は、しっかりとあの人を見て!』
言われるままに視線を向けた瞬間――
獅童の身体が糸の切れた人形のように崩れ、地面に倒れ込んだ。
「え? え? 何がどうなってんの!?」
目の前の光景が理解できないまま、俺は呆然と立ち尽くす。
そんな俺を尻目に、シアは獅童に向かって“アッカンベー”をしていた。
いや、可愛いけど、まず説明して。
セリィが一歩前に出て、冷たく言い放つ。
「シンシア様。そのような汚物は放っておいて、ユウト様にご説明されてはいかがですか?」
どうやら、この二人からの好感度はゼロどころかマイナスらしい。
まあ、自業自得だけど。
≪あれ? さっきは“シア様”って呼んでなかった?≫
内心で首を傾げていると、シアがハッとしたように俺を見た。
どこか申し訳なさそうに、小さな声でつぶやく。
「ごめんね。ユウトのことバカにされたから、つい……」
「いや、それは全然いいんだけど……。何をしたのか、教えてくれる?」
俺が尋ねると、シアは口を開きかけ――その前に、セリィがパンパンと手を叩いて割り込んだ。
「そのお話は、シンシア様のお部屋でお茶を飲みながらされてはいかがでしょう?
今の状況は、他の方が見れば少々印象が悪くなってしまいますので」
視線を倒れた獅童に向ければ――なるほど、確かに見られたら誤解されて噂話のネタにされそうだ。
≪ラノベだと、貴族ってこういうの好きだもんなぁ~……≫
俺たちはセリィの提案に従い、シアの部屋へと向かった。
――――
シアの部屋の応接室。
俺がふと壁に視線を向けると、特に異常は見当たらなかった。
「シンシア様がおあけになった穴なら、すでに修復済みですよ」
セリィの言葉に、シアが慌てて両手を振る。
「あけたのはお姉さまで、私は被害者だよ!」
さっきまで少し落ち込んでいた彼女だったが、今はすっかり元気を取り戻していた。
その姿に少し安堵しながら、俺は尋ねる。
「え~と、それで獅童に何をしたんだ?」
シアは少し困ったように目を伏せるが、俺が「怒ってないよ。むしろスッキリしたくらいだ」と言うと、ぱっと笑顔を取り戻した。
「えっと、じゃあ説明するね!」
彼女の頬がほんのり染まりながら語られる。
「私がやったのはね、ユウトと同調して、ユウトの持ってるスキルを使ったんだよ!」
「え? シアのスキルじゃなくて?」
「うん。私の力は封印されてるから、今はほとんど使えないの。
でもね、魂約で繋がった“魂の回路”を通じて、ユウトのスキルを借りられるの」
「だから、“意識を集中して”って言ったのか」
「うん、そうだよ! すっごく幸せだったの!」
頬を上気させながら言うシアは、まるで夢見心地のようだった。
だが、セリィが「シンシア様……」と呆れたように声をかけると、彼女はハッと我に返り、軽く咳払いして説明を続ける。
「私が借りたユウトのスキルは、【多重障壁】、【思考超加速】、【覇気】の三つ。
ユウトが自分で使ったのは【竜眼】と【天竜燐】だね!」
「なるほど……。さっきのモノクロの幻影は、【竜眼】の中の【先見】スキルか」
「うん、たぶんそう!」
俺が納得する一方で、頭の中では冷静に整理していた。
スローモーションのように見えたのは【思考超加速】の効果で、気絶させたのが【覇気】だったと。
ちなみに突進してきた獅童を吹き飛ばしたのは【多重障壁】だが、ぶつかる瞬間に押し出すことで効果を底上げしたそうだ。
魂の回廊で繋がれるとはいえ、俺のスキルを使いこなせるとは……。
≪俺の初戦闘、マジで突っ立ってただけで終わったんだけど……≫
改めてとんでもないスキルを見せつけられ、内心で苦笑する。
するとセリィがコホンと咳払いをして――シアがどうしてこんなことをしたのかを教えてくれる。
「悠斗様のスキル練習に最適で、あの勇者もどきに意趣返しができて、同調をすると言う“大義名分を得て抱き着ける”――ということですね」
つまり、合理性五割、感情三割、欲望二割といったところですねと締めくくった。
「ちょ、セリィ! 同調するのに抱き着くのは必要だったのは本当だよ!」
「事実ですから」
真っ赤になって抗議するシアに俺は内心で思った。
≪シア……なんて恐ろしい子!≫
そんなやり取りを眺めながら、ふと気になっていたことを口にする。
「なぁシア? 竜眼を使ったとき、友莉たちの時とは違うものが見えたんだけど?」
「違うもの? あぁ! スリーサイズとかなら、ユウトが興味ないから見えなかったんだと思うよ!」
「そ、そっちじゃなくて!」
慌てて否定したが遅かった。
シアの後ろで控えているセリィから、氷点下の視線を浴びる羽目になる。
――が、次の俺の言葉でその空気は一変した。
「俺が獅童に竜眼を使った時さ――発動してるスキルとか、状態とか、魔力の残量とかまで見えたんだよね」
「え!? 本当に!」
「そ、それが本当でしたら……とてもすごいことですね!」
二人の驚きの声が重なり、静かな応接室に響いた。
俺と獅童の間に入って来たのは、竜皇国ヴァルゼリオンの第二皇女――シンシアだった。
獅童はそれを見て、偉そうにふんぞり返る。
「あぁ? なんだ、そこの陰キャを自分たちが助けたことがバレて誤魔化そうとでもしてんのか?」
その声には下卑た笑みが混じっている。
彼は続けざまに、まるで見下すようにシアを指さした。
「知ってんぞ? テメェがそこの陰キャに惚れて魂約だかしたんだろ? それで惚れた相手が傷つくのが嫌で助けたはいいが、それがバレると今度はソイツのメンツが傷つくもんなぁ~?」
勝ち誇ったように笑う獅童。
俺に背を向けたシアの様子は見えないが、その沈黙が逆に少し不気味に感じた。
やがて――彼女は、静かに言葉を返す。
「えっと? 言っている意味が全然分かんないんだけど、本当にユウトと同じ勇者?」
「んだとコラァ!?」
怒号が響く。
シアの表情はここからは見えない。だが、その声色だけで“心底呆れている”のが分かった。
獅童の顔はみるみる赤くなり、怒りにこめかみが脈打つ。
≪“シアの挑発は、獅童のプライドにクリティカルヒットした”とかゲームなら出てきそうだよなぁ≫
内心で吹き出しそうになりながらも、シアの天然ぶりに俺は少し苦笑するにとどめることができた。
そんな中、セリィが俺の横にスッと寄ってきて、小声で教えてくれた。
「今のシア様は、結構怒ってますよ?」
「え? あれで?」
「はい。シア様は皇族ですから、感情を表に出さないよう教育を受けています。ですので、いつもならあのような挑発はなさりませんから」
なるほど――どうやら、俺をけなされたことだけでなく、彼女たちが力をかしたと疑われたのも気に入らなかったらしい。
「私たちが助ける必要がないってことくらい、少し見れば分かるのに。その目、ガラス玉なのかな? それならすんごく汚いね!」
訂正、めっちゃ怒ってました。
「テメェら、もう容赦しねぇぞ!」
「容赦って、手加減をしてないと出てこない言葉だよ?」
「ああそうだ! こっちはな、ちゃんと手加減してやってたんだよ!」
「ごめんね、ちょっと訂正するよ――」
空気がピリつく。
ほんの一瞬、場の温度が下がった気がした。
「あなたごとき、手加減しようとしまいと同じことだって、その小さい頭じゃ分からない?あ、空っぽだから仕方ないっか!ごめんね!」
「ぜってぇにぶっ潰す!!」
シアの笑顔まじりの毒舌に獅童の怒号が飛び、次の瞬間には突っ込んできていた。
同時に――シアの声が頭の中に響く。
『ユウト! 私に意識を集中して!』
気づけば、彼女は俺の腕を抱きしめ、胸を押し当てて――いや、訂正。お山に埋めていた。
≪……え? ちょっとシアさん、今バトル中ですよね!?≫と内心で驚いていた。
『い、いつの間に!?』
『ほらほら、早く早く!』
言われるがままに意識を集中させると、再びあの“モノクロの幻影”が現れた。
獅童の動きが、まるで時間を置いてなぞるように見える。
しかも今回はさっきよりもはっきりと――スローモーションのように映っている。
≪うわぁ~、こんなの焦りようがないだろ≫
そう思いながら、俺は目を閉じ――彼女から流れ込む力に意識を集中させた。
その瞬間――前方から“ガン!”という音が響く。
驚いて目を開けると、吹き飛ばされて地面を転がっていく獅童と、半透明に光るバリアのようなものがあった。
獅童は片膝をついた状態で拳を押さえ、悔しそうに俺を睨みつける。
「こ、このクソ陰キャァ~!」
≪え、今の俺、何もしてないけど!?≫
混乱していると、再びシアの声が響く。
『今度は、しっかりとあの人を見て!』
言われるままに視線を向けた瞬間――
獅童の身体が糸の切れた人形のように崩れ、地面に倒れ込んだ。
「え? え? 何がどうなってんの!?」
目の前の光景が理解できないまま、俺は呆然と立ち尽くす。
そんな俺を尻目に、シアは獅童に向かって“アッカンベー”をしていた。
いや、可愛いけど、まず説明して。
セリィが一歩前に出て、冷たく言い放つ。
「シンシア様。そのような汚物は放っておいて、ユウト様にご説明されてはいかがですか?」
どうやら、この二人からの好感度はゼロどころかマイナスらしい。
まあ、自業自得だけど。
≪あれ? さっきは“シア様”って呼んでなかった?≫
内心で首を傾げていると、シアがハッとしたように俺を見た。
どこか申し訳なさそうに、小さな声でつぶやく。
「ごめんね。ユウトのことバカにされたから、つい……」
「いや、それは全然いいんだけど……。何をしたのか、教えてくれる?」
俺が尋ねると、シアは口を開きかけ――その前に、セリィがパンパンと手を叩いて割り込んだ。
「そのお話は、シンシア様のお部屋でお茶を飲みながらされてはいかがでしょう?
今の状況は、他の方が見れば少々印象が悪くなってしまいますので」
視線を倒れた獅童に向ければ――なるほど、確かに見られたら誤解されて噂話のネタにされそうだ。
≪ラノベだと、貴族ってこういうの好きだもんなぁ~……≫
俺たちはセリィの提案に従い、シアの部屋へと向かった。
――――
シアの部屋の応接室。
俺がふと壁に視線を向けると、特に異常は見当たらなかった。
「シンシア様がおあけになった穴なら、すでに修復済みですよ」
セリィの言葉に、シアが慌てて両手を振る。
「あけたのはお姉さまで、私は被害者だよ!」
さっきまで少し落ち込んでいた彼女だったが、今はすっかり元気を取り戻していた。
その姿に少し安堵しながら、俺は尋ねる。
「え~と、それで獅童に何をしたんだ?」
シアは少し困ったように目を伏せるが、俺が「怒ってないよ。むしろスッキリしたくらいだ」と言うと、ぱっと笑顔を取り戻した。
「えっと、じゃあ説明するね!」
彼女の頬がほんのり染まりながら語られる。
「私がやったのはね、ユウトと同調して、ユウトの持ってるスキルを使ったんだよ!」
「え? シアのスキルじゃなくて?」
「うん。私の力は封印されてるから、今はほとんど使えないの。
でもね、魂約で繋がった“魂の回路”を通じて、ユウトのスキルを借りられるの」
「だから、“意識を集中して”って言ったのか」
「うん、そうだよ! すっごく幸せだったの!」
頬を上気させながら言うシアは、まるで夢見心地のようだった。
だが、セリィが「シンシア様……」と呆れたように声をかけると、彼女はハッと我に返り、軽く咳払いして説明を続ける。
「私が借りたユウトのスキルは、【多重障壁】、【思考超加速】、【覇気】の三つ。
ユウトが自分で使ったのは【竜眼】と【天竜燐】だね!」
「なるほど……。さっきのモノクロの幻影は、【竜眼】の中の【先見】スキルか」
「うん、たぶんそう!」
俺が納得する一方で、頭の中では冷静に整理していた。
スローモーションのように見えたのは【思考超加速】の効果で、気絶させたのが【覇気】だったと。
ちなみに突進してきた獅童を吹き飛ばしたのは【多重障壁】だが、ぶつかる瞬間に押し出すことで効果を底上げしたそうだ。
魂の回廊で繋がれるとはいえ、俺のスキルを使いこなせるとは……。
≪俺の初戦闘、マジで突っ立ってただけで終わったんだけど……≫
改めてとんでもないスキルを見せつけられ、内心で苦笑する。
するとセリィがコホンと咳払いをして――シアがどうしてこんなことをしたのかを教えてくれる。
「悠斗様のスキル練習に最適で、あの勇者もどきに意趣返しができて、同調をすると言う“大義名分を得て抱き着ける”――ということですね」
つまり、合理性五割、感情三割、欲望二割といったところですねと締めくくった。
「ちょ、セリィ! 同調するのに抱き着くのは必要だったのは本当だよ!」
「事実ですから」
真っ赤になって抗議するシアに俺は内心で思った。
≪シア……なんて恐ろしい子!≫
そんなやり取りを眺めながら、ふと気になっていたことを口にする。
「なぁシア? 竜眼を使ったとき、友莉たちの時とは違うものが見えたんだけど?」
「違うもの? あぁ! スリーサイズとかなら、ユウトが興味ないから見えなかったんだと思うよ!」
「そ、そっちじゃなくて!」
慌てて否定したが遅かった。
シアの後ろで控えているセリィから、氷点下の視線を浴びる羽目になる。
――が、次の俺の言葉でその空気は一変した。
「俺が獅童に竜眼を使った時さ――発動してるスキルとか、状態とか、魔力の残量とかまで見えたんだよね」
「え!? 本当に!」
「そ、それが本当でしたら……とてもすごいことですね!」
二人の驚きの声が重なり、静かな応接室に響いた。
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