『オメガ・プロジェクト』~閉じられかけている世界に最新鋭の魔王を生み出す計画に選ばれたんやけれど~

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第一話

第一ステージ 幕間①

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「いや~愉快愉快☆」
北斗とポラリスの姿を見送った後、上機嫌で帰って来たアイン。
何処にも属さない別次元。【オメガ・プロジェクト】の統括室である。
「戻りましたか…お帰りなさいませ」
「うんただいま」
彼/彼女を労う補佐の一人。応じつつ彼/彼女は自らの特等席である統括席に座る。
目の前には万でも効かない程に無数に並んだモニターが参加者の様子を映していた。
「如何でしたか?彼の様子は?」
「うん思った通り…いいやそれ以上の逸材だよ☆さすがはボクが直々に認めた9人『珠玉の9人ナインボール』の内の一人だ」
この計画をするにあたり自身が直々に目を付けていた9人、その内の一人。その活躍にアインは非常にご満悦な様子であった。
そんな彼/彼女に補佐の一人が尋ねる。
「しかし、彼は本当に人間なのでしょうか?反応速度を含めた身体能力といい……それに何処であれほどの力を得たのでしょうか?」
「ん?彼は人間だよ…それに自身も言った筈だよ、彼の一族で代々伝わっている技術だって……」
「ですがアレは流石に異質過ぎます。神々すら容易に呪える技術!アレはどう見ても別領域の……」
「うん別領域だ。レコードによれば彼から数えて7代前彼の一族はそれらと接触をしたらしい」
「ッ!?」
「巻き込まれたような境遇だった。だが彼の祖先は生き延びた……そして彼等はその技術を対抗するためにそれらの技術を狂わず学習し、今見せた技術を生み出したんだよ」
「逃げる為でなく立ち向かう為に……」
「うん。そして彼等は受け継ぎ繋いできた……まさか彼の代であれほどの練度になっているとは思わなかったけれどね……」
「どうしようもない程に天才だよ北斗かれ」まるで見て来たようなアインの口ぶり、『珠玉の9人』と選んだという事もあり相当に調べたのだろうと補佐は解釈する。
そんなやり取りをしている最中、別の補佐役がやって来た。
「アイン様。第一ステージの現状ですが……A~Fの全6ルート内にてすでに脱落者は150名を超えました。なお全員が死亡です」
「そうだろうね」
重い内容の報告。だがアインは想定していたように大した反応を見せずカラッと返す。
「ボクの創り上げた迷宮だよ。最序盤でこの脱落はある程度想定済みさ…おそらく第一ステージ終了後は生き残りは開始時の十分の一ぐらいだろうね」
「よろしいのでしょうか?全員が魔王と成れる可能性を持つ身…それをこれ程浪費するなんて……」
「良いんだよ…可能性があっても証明し魅せてくれなければ意味がない。講習を受ければ誰でも取れる資格を与えているんじゃあない……この位の振るいは当然だよ」
「ですが……」
「こちらも神々に戦いを吹っ掛けたんだ。こちらもそれ相応の覚悟を持つ必要がある…それにコレは革命だ……極小ではいいとはいえ血が流れるそれは当然の事じゃあないかい?」
「………………」
「君達が責を負う必要は無いさ☆全てボクが負えば良いだけの話なのだから……」
アインの言葉に何も言えなくなる補佐の者達。他でもない正論であり…それを受け入れて補佐役の者達もこの計画に乗ったからである。
そんな様子を尻目にモニター群へと視線を戻すアイン。瞬間、映って来た光景に目を輝かせる。
「それに今から面白い光景が始まるよ♪同じ『珠玉の9人』の邂逅だ!!」
自分が見出した素晴らし可能性。それが混ざり合う事でどの様な化学反応が起こるのか?遠足前日の子供の様にワクワクした気持ちでアインは北斗のモニターに目を向けた。
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