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第四章
第十節
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「睦美。あの肉片は!?」
『現在次元の間を進んでいるようです……扉の繋がる先は日本首都、東京……』
「イヒッ♪★」
楽しそうに呻いた『旧支配者』。機械も取り込んだのか勝ち誇るように大和にモニターを出し見せつけてくる。
映った映像は肉片の視界なのか、飛翔する眼下にはランドマークとも言える赤のタワーとそれの倍程の高さの銀のツリー。特徴的な摩天楼の数々が見えた。
そのまま生々しい音を響かせ肉片は着弾する。
着弾した先、そこははおそらく日本で一番有名な交差点そのど真ん中。
複数台の乗用車を下敷きにして降り立った。
「何だ?何だ?」「えっ、なに?映画の撮影?」「ちょっと見ていこうぜ」
突然の非日常の光景に早速野次馬となる周りにいた人々。呑気に手持ちのスマホを掲げる。
「イッヒぃいいいいい♪♪♪」
楽し気な声をあげた『旧支配者』。そのまま肉片は触手を伸ばし周囲の人々を絡め取り始めた。
「うわあああああ!!」「きゃああああああ!!」「に、逃げろぉおおお!!」
事そこに至り初めて危険だと察した人々。混乱しながら逃げ惑う。
「イッヒヒヒ~~♪」
「手前……ッ、フフ……」
「イヒ?」
初めは怒りの表情を見せた大和が急に笑みを浮かべたことに不思議に思う『旧支配者』。
「だよなぁ……俺にゃあお前らがいるもんなぁ」
『はぁああああああああ!!』
『しッ!!』
【演目】『爆炎 炎壊 ニューク1』
【演目】『鬼震 小噺 二太刀 小烏丸』
降り注ぐ爆撃と斬撃。伸ばした触手は全て破壊される。
現れたのは、門司と晴菜であった。
『成程…こいつが『旧支配者』の一部か……『断片・集』を倒した後、兄弟の奮闘をラジオ代わりに助太刀を急いでいた中、鉄面皮から連絡があったが……まさかこういう手を使い出すとはな……』
『何故にドライブ気分だったのよ……まあ、結果オーライだったからいいけれど……』
刀を担ぐ門司とため息をつく晴菜。
『ふむ、間に合いましたか……大和が察した通りになりましたね…』
『ああ、『旧支配者』の存在が分かった時点で外に餌を求めるとは聞いていたが、間一髪で間に合って何よりだ…』
『これも制御中枢を掌握しましたからね…掌握さえしてしまえば座標が固定されている一般世界に飛ぶなんて一瞬ですからね』
「く、クキィイイイイイイイイイイイイ!!」
思い通りならなかった事に怒りの声のようなモノを上げる『旧支配者』。触手をもう一度伸ばし付近にいる人を絡めようとする。
だが、触手が一般人に触れかけた瞬間。突如として一般人が消える。
見ると門司が以前【天使】が使用したリモコンのようなモノと同じものを手にしていた。
『悪いな、以前会敵した際にクスねておいてな……一回限りだが…百点満点の使いどころだろう?』
「クキィイ!?」
『それでたった今から跡形もなく消滅させるんだが…晴菜は準備はいいか?』
『しなくても決めるんでしょ?お生憎様、準備はもう万全よ』
『そうか……なら良い……』
【演目】『鬼震 小噺 伍ノ太刀 天災』
【演目】『爆炎 炎壊 シーエム13』
演たれた門司と晴菜の【演目】。画面に迫ってくる見るほどに巨大な斬撃波と炎の爆弾に画面は信号なしの砂嵐へと変わった。
「ク…カ……ハ………?」
「どうやら肉片は完全に消滅したようだな…」
「キィイイイイイイイイイイイ!!」
おぞましい表情で醜い悲鳴を上げる『旧支配者』張った根を自ら切り落とし触手をさらに増やす。
そうして下半身がタコのような姿へと変え、さらに化け物じみた見た目で威嚇した。
だが……。
「わりいな…正直さっきの時より昂っているんだわ…妙な高揚感に盛り上がり……負ける気がしねぇ」
「キッ!?」
「さあ、次はお前が消える番だぜ…」
そう言って構えをとる大和。決着のための十八番を演じた。
【演目】『龍桜 誅魔豪拳 春雷』
思わず「ほぉ…」っと、見惚れるほどにきれいな踏み込み。
空気の壁を十重二十重と破る超高速。中国拳法の崩拳の形で放たれる拳。
あまりの高速は拳圧として形を持ち、弩級艦の艦砲の如き規格外の威力と射程を生み出す。
そのまま拳圧は『旧支配者』の胴体を穿つ。
まるでパンチで開けられたようにきれいな大穴。そこに在った心臓部である核すらもきれいに消し去った。
「キュ!?……キュキ……コ……」
肉体が崩れ始める『旧支配者』。反撃の為に伸ばした触手も大和に触れる事すらかなわず形を失う。
そのまま溶けたアイスのようにドロドロに液状化していく『旧支配者』。
そこから復元され一振りの剣の姿で現れた『月下の雫』。
これがこの争奪戦を幕引きの光景であった。
『現在次元の間を進んでいるようです……扉の繋がる先は日本首都、東京……』
「イヒッ♪★」
楽しそうに呻いた『旧支配者』。機械も取り込んだのか勝ち誇るように大和にモニターを出し見せつけてくる。
映った映像は肉片の視界なのか、飛翔する眼下にはランドマークとも言える赤のタワーとそれの倍程の高さの銀のツリー。特徴的な摩天楼の数々が見えた。
そのまま生々しい音を響かせ肉片は着弾する。
着弾した先、そこははおそらく日本で一番有名な交差点そのど真ん中。
複数台の乗用車を下敷きにして降り立った。
「何だ?何だ?」「えっ、なに?映画の撮影?」「ちょっと見ていこうぜ」
突然の非日常の光景に早速野次馬となる周りにいた人々。呑気に手持ちのスマホを掲げる。
「イッヒぃいいいいい♪♪♪」
楽し気な声をあげた『旧支配者』。そのまま肉片は触手を伸ばし周囲の人々を絡め取り始めた。
「うわあああああ!!」「きゃああああああ!!」「に、逃げろぉおおお!!」
事そこに至り初めて危険だと察した人々。混乱しながら逃げ惑う。
「イッヒヒヒ~~♪」
「手前……ッ、フフ……」
「イヒ?」
初めは怒りの表情を見せた大和が急に笑みを浮かべたことに不思議に思う『旧支配者』。
「だよなぁ……俺にゃあお前らがいるもんなぁ」
『はぁああああああああ!!』
『しッ!!』
【演目】『爆炎 炎壊 ニューク1』
【演目】『鬼震 小噺 二太刀 小烏丸』
降り注ぐ爆撃と斬撃。伸ばした触手は全て破壊される。
現れたのは、門司と晴菜であった。
『成程…こいつが『旧支配者』の一部か……『断片・集』を倒した後、兄弟の奮闘をラジオ代わりに助太刀を急いでいた中、鉄面皮から連絡があったが……まさかこういう手を使い出すとはな……』
『何故にドライブ気分だったのよ……まあ、結果オーライだったからいいけれど……』
刀を担ぐ門司とため息をつく晴菜。
『ふむ、間に合いましたか……大和が察した通りになりましたね…』
『ああ、『旧支配者』の存在が分かった時点で外に餌を求めるとは聞いていたが、間一髪で間に合って何よりだ…』
『これも制御中枢を掌握しましたからね…掌握さえしてしまえば座標が固定されている一般世界に飛ぶなんて一瞬ですからね』
「く、クキィイイイイイイイイイイイイ!!」
思い通りならなかった事に怒りの声のようなモノを上げる『旧支配者』。触手をもう一度伸ばし付近にいる人を絡めようとする。
だが、触手が一般人に触れかけた瞬間。突如として一般人が消える。
見ると門司が以前【天使】が使用したリモコンのようなモノと同じものを手にしていた。
『悪いな、以前会敵した際にクスねておいてな……一回限りだが…百点満点の使いどころだろう?』
「クキィイ!?」
『それでたった今から跡形もなく消滅させるんだが…晴菜は準備はいいか?』
『しなくても決めるんでしょ?お生憎様、準備はもう万全よ』
『そうか……なら良い……』
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演たれた門司と晴菜の【演目】。画面に迫ってくる見るほどに巨大な斬撃波と炎の爆弾に画面は信号なしの砂嵐へと変わった。
「ク…カ……ハ………?」
「どうやら肉片は完全に消滅したようだな…」
「キィイイイイイイイイイイイ!!」
おぞましい表情で醜い悲鳴を上げる『旧支配者』張った根を自ら切り落とし触手をさらに増やす。
そうして下半身がタコのような姿へと変え、さらに化け物じみた見た目で威嚇した。
だが……。
「わりいな…正直さっきの時より昂っているんだわ…妙な高揚感に盛り上がり……負ける気がしねぇ」
「キッ!?」
「さあ、次はお前が消える番だぜ…」
そう言って構えをとる大和。決着のための十八番を演じた。
【演目】『龍桜 誅魔豪拳 春雷』
思わず「ほぉ…」っと、見惚れるほどにきれいな踏み込み。
空気の壁を十重二十重と破る超高速。中国拳法の崩拳の形で放たれる拳。
あまりの高速は拳圧として形を持ち、弩級艦の艦砲の如き規格外の威力と射程を生み出す。
そのまま拳圧は『旧支配者』の胴体を穿つ。
まるでパンチで開けられたようにきれいな大穴。そこに在った心臓部である核すらもきれいに消し去った。
「キュ!?……キュキ……コ……」
肉体が崩れ始める『旧支配者』。反撃の為に伸ばした触手も大和に触れる事すらかなわず形を失う。
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