10 / 25
花のように10
しおりを挟む
「クリュス!」
クリュスの言葉に驚いたのはディニだった。すぐさま肩を掴み「何を言い出すんだ!」と声を荒げる。
「俺の番は、花嫁はあなただけだ!」
「それは華街で見た夢なのです。一歩外に出れば夢は消えます。わたしはそれでかまわないと思ってついてきました」
「嫌だ! 俺の花嫁はクリュスしかいない! クリュス以外の花嫁なんて必要ない!」
「ですが、わたしはアフィーテです」
「アフィーテなんて関係ないだろ! 俺はあなたがいいんだ! アフィーテだとか華だとか関係なく、あなただから花嫁にしたいと思ったんだ!」
「いけません。それにわたしは適齢期をとうに過ぎています。そもそも番になったとしてもディニ様の子を生むことはできないでしょう。アフィーテは子を孕むことができない劣勢種です。名家のあなたが、わたしのような者を花嫁にしてはいけない。わたしはただそばにいられればいいと、そう思っています。それ以上のことは何も望んでいません」
クリュスの言葉にディニが口を閉じた。ギリッと奥歯を噛み締めながらも言い返せる言葉が見つからないのか、オレンジ色の目で射貫くようにクリュスを見つめる。
(お願いだから、それ以上は何も言わないで)
強い眼差しに心が震えた。それでもディニの願いを叶えることはできない。それではディニの未来が悪い方向へと転がってしまう。
一度瞼を閉じたクリュスは、意を決したように目を開き凜とした眼差しでディニを見た。
「わたしは花嫁になることを望んではいません。ただしばらく番としてそばにいられればよいのです。その間に花嫁を迎える手助けもしましょう。花嫁にはあたなにふさわしい兎族を迎えてください」
静かな声が部屋に広がる。ディニの視線がますます鋭くなるなか、キュマが「なるほど」と口を開いた。
「ディニは見た目だけでなく、中身に夢中になったというわけか」
穏やかな声にクリュスがそっと視線を向ける。そこには声色同様に穏やかな表情でこちらを見るキュマがいた。
「ものをはっきりと口にする兎族は案外珍しい。自ら花嫁を辞退する兎族もほとんどいない。大抵は花嫁になりたがり、そのためなら何でもする兎族のほうが多いからね。頑なに拒むのはきみがアフィーテだからだろうけれど、それでもはっきりと意見できるのは素晴らしいことだ」
まるで褒めているような言葉にクリュスは戸惑った。何か答えたほうがいいのかもしれないが、何と答えてよいのか思いつかない。
「わたしはね、きみを花嫁にと望むディニを応援することにしたよ」
「そ、んなこと……」
思わず漏れた言葉にキュマがにこりと微笑んだ。
「それにきみはディニのことをよく考えてくれている。自分よりもディニの立場や未来を優先しようとしてくれた。つまり、それだけディニのことを大切に思っているということだ」
「それは……」
「ディニは若い。それゆえにきみほど思慮深く考えることは難しいだろう。それでもずっと考え、そうして導き出した答えがこれなのだよ」
キュマの言葉にクリュスはハッとした。ディニの未来ばかりを考えるあまり、ディニの思いを踏みにじっていることに気がつく。
「心から思い合える存在に出会えるというのは奇跡のようなものだ。かく言うわたしも、最近そのことを実感しているところでね。そうそう、子のことは気にしなくていいよ」
「え……?」
「新しく迎えた花嫁に子ができたんだ。だからディニが後継ぎになるという話はなくなった。弟には子がたくさんいるから、孫が一人二人減ったところで文句を言ったりはしないだろう」
驚くクリュスに「俺も驚いたけど本当だ」とディニがつけ加える。
「伯父貴に子ができたってことで、俺はもう後継ぎじゃない。だから何も気にしないで俺の花嫁になればいい。それなのに親父のやつ、いくら言っても俺の話なんて聞こうとしないんだ。きっと勝手に決めたことに腹を立てているんだろうけどさ。そのせいで半月もクリュスに会いに行けなかったなんて最悪だ」
「……でも、」
「あーっ、もう! クリュスは何も気にするな! あなたは俺だけ見てればいいんだ! 親父が何言っても絶対に幸せにするから!」
「ははは。まだまだ子どもだと思っていたのに、我が甥っ子もすっかり雄らしくなったな」
「伯父貴! 俺だって言うときは言うんだって何度も言ってるだろ!」
「あぁ、わかったわかった。あまり大きな声を出さないでくれ。隣の部屋にいるルヴィニとお腹の子が驚いてしまうだろう?」
「……っ。とにかく、俺はクリュス以外を番に、花嫁にする気はまったくない。親父が認めてくれるまで、言ったとおりここで暮らすから」
そう宣言したディニがクリュスの肩をグッと抱き寄せた。その様子にキュマが「いい目つきになったな」と微笑みを浮かべる。
「というわけでクリュス、しばらくここで暮らすことになるんだけど、その……俺の花嫁としてそばにいてほしい。嫌か?」
キュマ相手に強気で宣言していた表情から一転、ディニが心配そうな顔でクリュスを見つめた。それでもオレンジ色の目の奥はギラギラと光り、絶対に逃がさないと言わんばかりの気配を漂わせている。
(わたしはこんなにも強く想われていた)
番にしたいという言葉には並々ならぬ覚悟が籠もっていたのだ。それなのに自分は若気の至りだと思い込もうとした。それがディニのためだと思っていた。
(そうじゃなかった)
ここでクリュスが断ってもディニは諦めないだろう。ますます強硬な手段を選ぶかもしれない。若いということはそういうこともである。
だからこそ惹かれたのかもしれないと思った。すべてを諦めてきた自分をこんなにも求めてくれることに惹かれ、そんな人だからそばにいたいと思った。そういう居場所をずっと求めてきた。
(スキア、あなたの言うとおりです)
ただの居場所でいいのなら華街で満足できたはず。それなのにずっと満たされないものを感じていた。大輪になったときも、大勢の客に指名されていたときも満たされることはなかった。
(……わたしはディニ様のそばにいたい)
でも、ただそばにいたいと思うだけでは足りない。ディニが向けてくれる想いと同じだけの強さでディニを想いたかった。いや、とっくに同じだけの熱は持っている。それに気づくのが怖くて自分自身をも誤魔化していただけだ。
クリュスは大輪になったときのことを思い出した。あのときも震えるような覚悟をしなくてはいけなかったが、今回はそれとは違う悦びに似た気持ちも感じている。
「ディニ様、正直わたしにはこれが正しいのかわかりません。でも……わたしもあなたのそばにいたい。どんな立場でもいいからそばにいたいと思っています。もう、この気持ちを誤魔化したりはしません」
「クリュス……!」
大きく温かい腕にしっかりと抱きしめられた。その熱にホッとし、この腕を失いたくないと実感した。そんな思いを込めながらそっと背中に手を回す。
「そばにいてもいいですか?」
「当然だろ。これからずっと、クリュスは俺の隣にいるんだ」
ディニの言葉に、背中に回した手に自然と力が籠もった。
クリュスの言葉に驚いたのはディニだった。すぐさま肩を掴み「何を言い出すんだ!」と声を荒げる。
「俺の番は、花嫁はあなただけだ!」
「それは華街で見た夢なのです。一歩外に出れば夢は消えます。わたしはそれでかまわないと思ってついてきました」
「嫌だ! 俺の花嫁はクリュスしかいない! クリュス以外の花嫁なんて必要ない!」
「ですが、わたしはアフィーテです」
「アフィーテなんて関係ないだろ! 俺はあなたがいいんだ! アフィーテだとか華だとか関係なく、あなただから花嫁にしたいと思ったんだ!」
「いけません。それにわたしは適齢期をとうに過ぎています。そもそも番になったとしてもディニ様の子を生むことはできないでしょう。アフィーテは子を孕むことができない劣勢種です。名家のあなたが、わたしのような者を花嫁にしてはいけない。わたしはただそばにいられればいいと、そう思っています。それ以上のことは何も望んでいません」
クリュスの言葉にディニが口を閉じた。ギリッと奥歯を噛み締めながらも言い返せる言葉が見つからないのか、オレンジ色の目で射貫くようにクリュスを見つめる。
(お願いだから、それ以上は何も言わないで)
強い眼差しに心が震えた。それでもディニの願いを叶えることはできない。それではディニの未来が悪い方向へと転がってしまう。
一度瞼を閉じたクリュスは、意を決したように目を開き凜とした眼差しでディニを見た。
「わたしは花嫁になることを望んではいません。ただしばらく番としてそばにいられればよいのです。その間に花嫁を迎える手助けもしましょう。花嫁にはあたなにふさわしい兎族を迎えてください」
静かな声が部屋に広がる。ディニの視線がますます鋭くなるなか、キュマが「なるほど」と口を開いた。
「ディニは見た目だけでなく、中身に夢中になったというわけか」
穏やかな声にクリュスがそっと視線を向ける。そこには声色同様に穏やかな表情でこちらを見るキュマがいた。
「ものをはっきりと口にする兎族は案外珍しい。自ら花嫁を辞退する兎族もほとんどいない。大抵は花嫁になりたがり、そのためなら何でもする兎族のほうが多いからね。頑なに拒むのはきみがアフィーテだからだろうけれど、それでもはっきりと意見できるのは素晴らしいことだ」
まるで褒めているような言葉にクリュスは戸惑った。何か答えたほうがいいのかもしれないが、何と答えてよいのか思いつかない。
「わたしはね、きみを花嫁にと望むディニを応援することにしたよ」
「そ、んなこと……」
思わず漏れた言葉にキュマがにこりと微笑んだ。
「それにきみはディニのことをよく考えてくれている。自分よりもディニの立場や未来を優先しようとしてくれた。つまり、それだけディニのことを大切に思っているということだ」
「それは……」
「ディニは若い。それゆえにきみほど思慮深く考えることは難しいだろう。それでもずっと考え、そうして導き出した答えがこれなのだよ」
キュマの言葉にクリュスはハッとした。ディニの未来ばかりを考えるあまり、ディニの思いを踏みにじっていることに気がつく。
「心から思い合える存在に出会えるというのは奇跡のようなものだ。かく言うわたしも、最近そのことを実感しているところでね。そうそう、子のことは気にしなくていいよ」
「え……?」
「新しく迎えた花嫁に子ができたんだ。だからディニが後継ぎになるという話はなくなった。弟には子がたくさんいるから、孫が一人二人減ったところで文句を言ったりはしないだろう」
驚くクリュスに「俺も驚いたけど本当だ」とディニがつけ加える。
「伯父貴に子ができたってことで、俺はもう後継ぎじゃない。だから何も気にしないで俺の花嫁になればいい。それなのに親父のやつ、いくら言っても俺の話なんて聞こうとしないんだ。きっと勝手に決めたことに腹を立てているんだろうけどさ。そのせいで半月もクリュスに会いに行けなかったなんて最悪だ」
「……でも、」
「あーっ、もう! クリュスは何も気にするな! あなたは俺だけ見てればいいんだ! 親父が何言っても絶対に幸せにするから!」
「ははは。まだまだ子どもだと思っていたのに、我が甥っ子もすっかり雄らしくなったな」
「伯父貴! 俺だって言うときは言うんだって何度も言ってるだろ!」
「あぁ、わかったわかった。あまり大きな声を出さないでくれ。隣の部屋にいるルヴィニとお腹の子が驚いてしまうだろう?」
「……っ。とにかく、俺はクリュス以外を番に、花嫁にする気はまったくない。親父が認めてくれるまで、言ったとおりここで暮らすから」
そう宣言したディニがクリュスの肩をグッと抱き寄せた。その様子にキュマが「いい目つきになったな」と微笑みを浮かべる。
「というわけでクリュス、しばらくここで暮らすことになるんだけど、その……俺の花嫁としてそばにいてほしい。嫌か?」
キュマ相手に強気で宣言していた表情から一転、ディニが心配そうな顔でクリュスを見つめた。それでもオレンジ色の目の奥はギラギラと光り、絶対に逃がさないと言わんばかりの気配を漂わせている。
(わたしはこんなにも強く想われていた)
番にしたいという言葉には並々ならぬ覚悟が籠もっていたのだ。それなのに自分は若気の至りだと思い込もうとした。それがディニのためだと思っていた。
(そうじゃなかった)
ここでクリュスが断ってもディニは諦めないだろう。ますます強硬な手段を選ぶかもしれない。若いということはそういうこともである。
だからこそ惹かれたのかもしれないと思った。すべてを諦めてきた自分をこんなにも求めてくれることに惹かれ、そんな人だからそばにいたいと思った。そういう居場所をずっと求めてきた。
(スキア、あなたの言うとおりです)
ただの居場所でいいのなら華街で満足できたはず。それなのにずっと満たされないものを感じていた。大輪になったときも、大勢の客に指名されていたときも満たされることはなかった。
(……わたしはディニ様のそばにいたい)
でも、ただそばにいたいと思うだけでは足りない。ディニが向けてくれる想いと同じだけの強さでディニを想いたかった。いや、とっくに同じだけの熱は持っている。それに気づくのが怖くて自分自身をも誤魔化していただけだ。
クリュスは大輪になったときのことを思い出した。あのときも震えるような覚悟をしなくてはいけなかったが、今回はそれとは違う悦びに似た気持ちも感じている。
「ディニ様、正直わたしにはこれが正しいのかわかりません。でも……わたしもあなたのそばにいたい。どんな立場でもいいからそばにいたいと思っています。もう、この気持ちを誤魔化したりはしません」
「クリュス……!」
大きく温かい腕にしっかりと抱きしめられた。その熱にホッとし、この腕を失いたくないと実感した。そんな思いを込めながらそっと背中に手を回す。
「そばにいてもいいですか?」
「当然だろ。これからずっと、クリュスは俺の隣にいるんだ」
ディニの言葉に、背中に回した手に自然と力が籠もった。
16
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される
水ノ瀬 あおい
BL
若くして王となった幼馴染のリューラと公爵令息として生まれた頃からチヤホヤされ、神童とも言われて調子に乗っていたサライド。
昔は泣き虫で気弱だったリューラだが、いつの間にか顔も性格も身体つきも政治手腕も剣の腕も……何もかも完璧で、手の届かない眩しい存在になっていた。
年下でもあるリューラに何一つ敵わず、不貞腐れていたサライド。
リューラが国民から愛され、称賛される度にサライドは少し憎らしく思っていた。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
藤吉めぐみ
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。
抹茶砂糖
BL
いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い
<あらすじ>
魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。
見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。
いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。
ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。
親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。
第13回BL大賞にエントリーしています。
応援いただけるとうれしいです!
※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。
└性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。
侯爵様の愛人ですが、その息子にも愛されてます
muku
BL
魔術師フィアリスは、地底の迷宮から湧き続ける魔物を倒す使命を担っているリトスロード侯爵家に雇われている。
仕事は魔物の駆除と、侯爵家三男エヴァンの家庭教師。
成人したエヴァンから突然恋心を告げられたフィアリスは、大いに戸惑うことになる。
何故ならフィアリスは、エヴァンの父とただならぬ関係にあったのだった。
汚れた自分には愛される価値がないと思いこむ美しい魔術師の青年と、そんな師を一心に愛し続ける弟子の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる