27 / 29
身代わりβの恋の行く先3
しおりを挟む
熱い、熱くてたまらない。早くどうにかしたいのに、どうすればいいのかわからなくて涙が出る。
「千香彦くん、キスをしよう」
キス……したい。たくさんしたい。息ができなくなってもいいから、修一朗さんとキスがしたい。
そう思って一生懸命「キス」と口にした。それに応えてくれるかのように修一朗さんが唇に触れて下唇をはむと甘噛みする。
「もうこんなにトロトロだ。これなら今夜の初めても気持ちよくなってもらえそうだね」
「はじめて……?」
「そう、今夜は本当の意味での千香彦くんとの初めてだ。興奮しすぎて、もうノットが出そうになってるよ。これまでずっと我慢してきたせいもあるのかもしれないけどね」
太ももにぬるっとしたものが当たった。熱くて硬いこれは修一朗さんのだ。毎日のように僕の中に入ってきた、僕を気持ちよくしてくれるもの。
僕はもう一度キスをしながら必死にそれに手を伸ばした。キスだけじゃなくこれもほしいのだと伝えたくて、ぬるぬるした部分を指で撫で回す。
「……っ。千香彦くん、そんなにしたら入れる前に出てしまうよ。さぁ、今度は僕の番だ。うん……中はちゃんと濡れてるね。ほぐす前から柔らかいし……これならノットまで入れても大丈夫そうだ」
修一朗さんの指が敏感な場所に触れるだけで腰が震える。ぬちゅぬちゅという濡れた音がいつもより響いて聞こえるのは気のせいだろうか。変な声が出そうになり慌てて手で口を塞ぐと、その手に修一朗さんがキスをした。
「さぁ、手を離して。そうしないとキスできないよ?」
「ん……ふぁ……」
「指一本なんてすぐに入ってしまうね。二本……三本も平気そうだ。あぁ、いじるとこんなにもあふれてくる。それに胸もすぐに尖って、千香彦くんはΩになっても敏感なままだ」
「それとも僕だからこんなに反応してくれるのかな」と言いながら、僕の後ろを指で掻き混ぜ続けている。
「しゅ、いちろ、さん、」
「うん、そろそろよさそうだね。というより、僕のほうが我慢できそうにない」
「後ろを向いて」と言われて、寝返りを打つようにベッドの上を転がった。横向きにはなれたけれど、体に力が入らなくて右を下に寝そべった状態から動けなくなってしまう。
「あぁ、大丈夫。この体勢でも正面からよりは苦しくないはずだ」
左足を持ち上げられて「ん」と声が漏れた。シーツに肌が擦れるとゾワゾワする。「そのまま力を抜いていて」と言われて小さく頷くと、右足を修一朗さんが跨いだのがわかった。
「あ、ぁ……!」
グイッと左足を折り曲げられるのと同時に熱い塊をねじ込まれた。後ろが広がっていくたびに快感も広がり、前からぴゅうっと欲望が噴き出す。熱の塊が奥へと進むたびにピュピュッと欲望が噴き出してしまい、僕は「あ、あ、」と声を出すことしかできなかった。
「今夜はノットまで入れるからね。大丈夫、ここもすっかりΩになっているようだから壊れたりはしないよ」
「ぁ……んっ、ん……!」
「ほら、いつもの場所にもすぐに届いた。さぁ、ここからは初めての場所だ」
「ひ! ひ、ぅぁ……しゅ、いち、ぁ、あ!」
「大丈夫、もっと奥まで入るようにきみは変わったんだ。そう……ほら、もう狭いところまで届いた。……っ、そんなに締めつけないで。もっと奥に入ったところで、うなじを噛んであげるから」
「しゅ、ち、ろ、さん」
「大丈夫、息を吐いて……さぁ、狭いところを抜けるよ……っ」
「ひ、ひっ、い……!」
「ふ……っ、はっ、は……あぁ、ここが突き当たりかな。すごく熱くて、ねっとり絡みついてきて……ははっ、もうノットが膨らんでしまった」
「あ、なに、おおき、の、なに、こわ、ぃ」
「大丈夫。こうして膨らむのは、僕が千香彦くんの奥にたっぷり出したいと心も体も思っている証拠だ。あぁ、出すよ、ほら、千香彦くんの一番奥に、ぐ……っ」
体の奥でびゅう! と何かが勢いよく噴き出した。塊が貫いている出入り口がどんどん膨らんで息が詰まる。持ち上げられた左足がビクビクと震えて、その様子が涙越しの僕の目にも見えた。
爪先まで揺れている足がゆっくりと下ろされる。まだ後ろに入っているからか、僕は半分うつ伏せのような状態になった。
「千香彦くん……」
耳元で囁かれてゾクッとした。耳たぶを甘噛みされて、すぐ下の首筋をチュッと吸われる。
「小さい頃のきみからは、ほんの少しだけど香りがしていたんだ。だからきっとΩだと僕は思っていた。それなのに結果はβだった。僕には到底信じられなかったよ」
再びチュッと吸われ、さらにぺろりと舐められ肌が粟立った。
「しゅ、いちろ、さん、」
「きっときみの奥底にはΩが眠っている、そう思ってずっと見守ってきた。誰かに奪われないように僕の香りを付けた贈り物もした。そのせいで明香莉ちゃんに気づかれてしまったけど、彼女はこんな僕をずっと応援してくれていた」
「僕はね、千香彦くんのお守りであり魔除けなんだそうだよ」と笑う吐息が首筋を撫でる。それだけで僕の体はカッと熱くなり、目の前がパチパチと弾けた。
「そして今夜、きみはΩとして花開いた。これで千香彦くんは僕だけのΩになる。僕が望み、きみが願った結果だ。さぁ、願いどおり今夜うなじを噛んで僕だけのΩにしよう」
「しゅ……ろ、さ、」
「あぁ、なんていい香りだろう。でも、この香りを知っているのは僕だけだ。そしてこの先も僕しか知らない。もちろん、体の奥深くも僕しか知らないままだ。さぁ、また僕の欲をしっかり受け止めてくれ」
「あぁ……!」
「千香彦くん、キスをしよう」
キス……したい。たくさんしたい。息ができなくなってもいいから、修一朗さんとキスがしたい。
そう思って一生懸命「キス」と口にした。それに応えてくれるかのように修一朗さんが唇に触れて下唇をはむと甘噛みする。
「もうこんなにトロトロだ。これなら今夜の初めても気持ちよくなってもらえそうだね」
「はじめて……?」
「そう、今夜は本当の意味での千香彦くんとの初めてだ。興奮しすぎて、もうノットが出そうになってるよ。これまでずっと我慢してきたせいもあるのかもしれないけどね」
太ももにぬるっとしたものが当たった。熱くて硬いこれは修一朗さんのだ。毎日のように僕の中に入ってきた、僕を気持ちよくしてくれるもの。
僕はもう一度キスをしながら必死にそれに手を伸ばした。キスだけじゃなくこれもほしいのだと伝えたくて、ぬるぬるした部分を指で撫で回す。
「……っ。千香彦くん、そんなにしたら入れる前に出てしまうよ。さぁ、今度は僕の番だ。うん……中はちゃんと濡れてるね。ほぐす前から柔らかいし……これならノットまで入れても大丈夫そうだ」
修一朗さんの指が敏感な場所に触れるだけで腰が震える。ぬちゅぬちゅという濡れた音がいつもより響いて聞こえるのは気のせいだろうか。変な声が出そうになり慌てて手で口を塞ぐと、その手に修一朗さんがキスをした。
「さぁ、手を離して。そうしないとキスできないよ?」
「ん……ふぁ……」
「指一本なんてすぐに入ってしまうね。二本……三本も平気そうだ。あぁ、いじるとこんなにもあふれてくる。それに胸もすぐに尖って、千香彦くんはΩになっても敏感なままだ」
「それとも僕だからこんなに反応してくれるのかな」と言いながら、僕の後ろを指で掻き混ぜ続けている。
「しゅ、いちろ、さん、」
「うん、そろそろよさそうだね。というより、僕のほうが我慢できそうにない」
「後ろを向いて」と言われて、寝返りを打つようにベッドの上を転がった。横向きにはなれたけれど、体に力が入らなくて右を下に寝そべった状態から動けなくなってしまう。
「あぁ、大丈夫。この体勢でも正面からよりは苦しくないはずだ」
左足を持ち上げられて「ん」と声が漏れた。シーツに肌が擦れるとゾワゾワする。「そのまま力を抜いていて」と言われて小さく頷くと、右足を修一朗さんが跨いだのがわかった。
「あ、ぁ……!」
グイッと左足を折り曲げられるのと同時に熱い塊をねじ込まれた。後ろが広がっていくたびに快感も広がり、前からぴゅうっと欲望が噴き出す。熱の塊が奥へと進むたびにピュピュッと欲望が噴き出してしまい、僕は「あ、あ、」と声を出すことしかできなかった。
「今夜はノットまで入れるからね。大丈夫、ここもすっかりΩになっているようだから壊れたりはしないよ」
「ぁ……んっ、ん……!」
「ほら、いつもの場所にもすぐに届いた。さぁ、ここからは初めての場所だ」
「ひ! ひ、ぅぁ……しゅ、いち、ぁ、あ!」
「大丈夫、もっと奥まで入るようにきみは変わったんだ。そう……ほら、もう狭いところまで届いた。……っ、そんなに締めつけないで。もっと奥に入ったところで、うなじを噛んであげるから」
「しゅ、ち、ろ、さん」
「大丈夫、息を吐いて……さぁ、狭いところを抜けるよ……っ」
「ひ、ひっ、い……!」
「ふ……っ、はっ、は……あぁ、ここが突き当たりかな。すごく熱くて、ねっとり絡みついてきて……ははっ、もうノットが膨らんでしまった」
「あ、なに、おおき、の、なに、こわ、ぃ」
「大丈夫。こうして膨らむのは、僕が千香彦くんの奥にたっぷり出したいと心も体も思っている証拠だ。あぁ、出すよ、ほら、千香彦くんの一番奥に、ぐ……っ」
体の奥でびゅう! と何かが勢いよく噴き出した。塊が貫いている出入り口がどんどん膨らんで息が詰まる。持ち上げられた左足がビクビクと震えて、その様子が涙越しの僕の目にも見えた。
爪先まで揺れている足がゆっくりと下ろされる。まだ後ろに入っているからか、僕は半分うつ伏せのような状態になった。
「千香彦くん……」
耳元で囁かれてゾクッとした。耳たぶを甘噛みされて、すぐ下の首筋をチュッと吸われる。
「小さい頃のきみからは、ほんの少しだけど香りがしていたんだ。だからきっとΩだと僕は思っていた。それなのに結果はβだった。僕には到底信じられなかったよ」
再びチュッと吸われ、さらにぺろりと舐められ肌が粟立った。
「しゅ、いちろ、さん、」
「きっときみの奥底にはΩが眠っている、そう思ってずっと見守ってきた。誰かに奪われないように僕の香りを付けた贈り物もした。そのせいで明香莉ちゃんに気づかれてしまったけど、彼女はこんな僕をずっと応援してくれていた」
「僕はね、千香彦くんのお守りであり魔除けなんだそうだよ」と笑う吐息が首筋を撫でる。それだけで僕の体はカッと熱くなり、目の前がパチパチと弾けた。
「そして今夜、きみはΩとして花開いた。これで千香彦くんは僕だけのΩになる。僕が望み、きみが願った結果だ。さぁ、願いどおり今夜うなじを噛んで僕だけのΩにしよう」
「しゅ……ろ、さ、」
「あぁ、なんていい香りだろう。でも、この香りを知っているのは僕だけだ。そしてこの先も僕しか知らない。もちろん、体の奥深くも僕しか知らないままだ。さぁ、また僕の欲をしっかり受け止めてくれ」
「あぁ……!」
105
あなたにおすすめの小説
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
白金の花嫁は将軍の希望の花
葉咲透織
BL
義妹の身代わりでボルカノ王国に嫁ぐことになったレイナール。女好きのボルカノ王は、男である彼を受け入れず、そのまま若き将軍・ジョシュアに下げ渡す。彼の屋敷で過ごすうちに、ジョシュアに惹かれていくレイナールには、ある秘密があった。
※個人ブログにも投稿済みです。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
うそつきΩのとりかえ話譚
沖弉 えぬ
BL
療養を終えた王子が都に帰還するのに合わせて開催される「番候補戦」。王子は国の将来を担うのに相応しいアルファであり番といえば当然オメガであるが、貧乏一家の財政難を救うべく、18歳のトキはアルファでありながらオメガのフリをして王子の「番候補戦」に参加する事を決める。一方王子にはとある秘密があって……。雪の積もった日に出会った紅梅色の髪の青年と都で再会を果たしたトキは、彼の助けもあってオメガたちによる候補戦に身を投じる。
舞台は和風×中華風の国セイシンで織りなす、同い年の青年たちによる旅と恋の話です。
愛のない婚約者は愛のある番になれますか?
水無瀬 蒼
BL
Ωの天谷千景には親の決めた宮村陸というαの婚約者がいる。
千景は子供の頃から憧れているが、陸にはその気持ちはない。
それどころか陸には千景以外に心の決めたβの恋人がいる。
しかし、恋人と約束をしていた日に交通事故で恋人を失ってしまう。
そんな絶望の中、千景と陸は結婚するがーー
2025.3.19〜6.30
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる