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第七十三話『地味で最強』
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油断していたわけじゃないんだけどなー。
エキドナは特に派手なバトルの伝説があるわけじゃないけど
普通に強いということが分かった。
「二回戦開始といきますか!!」
と、僕は走りだした。キョウちゃんに腕の治療をしてもらい、全快とはいかないまでも、大分楽になっていた。十分戦えるレベルまで回復したといえる。
走ってエキドナに近づくと、カナデが空中に浮くエキドナの、下半身のヘビと戦っている。空中に浮くエキドナにはなかなか、攻撃が当たらず、ヘビの攻撃は、カナデが剣で弾く。
つまり、どちらも、決定的なダメージを与えられないでいる状況が続いている。
「なかなか、致命傷を与えられない感じなんだよなー」
と、僕が呟く。エキドナの『今までの暴力的なボス』とはまったく違う戦いに戸惑っているともいえる。
「めちゃくちゃな火力とか、そういうのがあるわけじゃないんだけど、いままでの暴力系ボスと違って、かなり知能があって、攻撃を当てられない」
そう、分析した。
いままでの敵は、最高の攻撃力とか、不死身の肉体とか、シンプルな暴力的な戦い方に特化したものが多かったので、正直分かりやすかったといえる。
エキドナはかなり違う。
「目の動きを見ていると、四人の動きを一定のタイミングで確認しているんだよなー」
と、僕はエキドナの目の動きを追っていた。
エキドナはカナデと闘いながら定期的に、僕、キョウちゃん、ヒビキさんの四人を目で追っている。
そして、それは正しい。
キョウちゃんと、ヒビキさんは遠隔支援タイプなので、隙があったら、遠隔攻撃を仕掛ける、常にその準備をしている。
いまは、迂闊に攻撃すると、カナデにあたってしまうので、その機会を伺っている。
エキドナはそもそも、それすらわかっているようだ
「常に、カナデを挟むように位置とっている」と僕。
「そうなのよねぇ」とヒビキさんが僕の仮説に答える。
「おかげで、ずっと手が出せないでいるのよね」とヒビキさんは続ける。
「それがエキドナの知能のようですね」と僕が言う。
「まるで、凄腕のFPSプレイヤーのようだ」
と、ゲームを思い浮かべる。
「翼の機動力と、ヘビの攻撃で、隙を見つけるとがぶりといく感じ」
厄介な攻撃方法。
「つまり、地味に強い。」
エキドナの強さを実感していた。地味こそ最強かもしれない。
「そして、さっきから気になってたんだけど!!」
と僕がみんなに言う。
「魔王がいない!」
そう、一緒にお茶を飲んでいた、ハーデスちゃんがいなくなっているのだ!!
「あ、ほんとだ!」とカナデ。
「うん」
とキョウちゃんが頷く。彼女も気がついていたようだ。
「出口は通ってない」
キョウちゃんが言う。
出入りをしっかり確認していたのだろう。
「やっぱりそうか」
と、僕がキョウちゃんの言葉を受けて納得する。
「つまり、この階にいるはずなのに、見当たらない!!」
魔王の姿は消え。
依然エキドナは無傷のまま。
戦いは続いている。
「このままだジリジリやられる、魔王も気になる」
そう言って力を込める。
『覇竜の宝石』が光り出す。
僕の体が光に包まれる。
「出し惜しみしないで!総攻撃しよう!」
剣を構え、超常の力を身にまとい、僕は、エキドナに向かっていった。
エキドナは特に派手なバトルの伝説があるわけじゃないけど
普通に強いということが分かった。
「二回戦開始といきますか!!」
と、僕は走りだした。キョウちゃんに腕の治療をしてもらい、全快とはいかないまでも、大分楽になっていた。十分戦えるレベルまで回復したといえる。
走ってエキドナに近づくと、カナデが空中に浮くエキドナの、下半身のヘビと戦っている。空中に浮くエキドナにはなかなか、攻撃が当たらず、ヘビの攻撃は、カナデが剣で弾く。
つまり、どちらも、決定的なダメージを与えられないでいる状況が続いている。
「なかなか、致命傷を与えられない感じなんだよなー」
と、僕が呟く。エキドナの『今までの暴力的なボス』とはまったく違う戦いに戸惑っているともいえる。
「めちゃくちゃな火力とか、そういうのがあるわけじゃないんだけど、いままでの暴力系ボスと違って、かなり知能があって、攻撃を当てられない」
そう、分析した。
いままでの敵は、最高の攻撃力とか、不死身の肉体とか、シンプルな暴力的な戦い方に特化したものが多かったので、正直分かりやすかったといえる。
エキドナはかなり違う。
「目の動きを見ていると、四人の動きを一定のタイミングで確認しているんだよなー」
と、僕はエキドナの目の動きを追っていた。
エキドナはカナデと闘いながら定期的に、僕、キョウちゃん、ヒビキさんの四人を目で追っている。
そして、それは正しい。
キョウちゃんと、ヒビキさんは遠隔支援タイプなので、隙があったら、遠隔攻撃を仕掛ける、常にその準備をしている。
いまは、迂闊に攻撃すると、カナデにあたってしまうので、その機会を伺っている。
エキドナはそもそも、それすらわかっているようだ
「常に、カナデを挟むように位置とっている」と僕。
「そうなのよねぇ」とヒビキさんが僕の仮説に答える。
「おかげで、ずっと手が出せないでいるのよね」とヒビキさんは続ける。
「それがエキドナの知能のようですね」と僕が言う。
「まるで、凄腕のFPSプレイヤーのようだ」
と、ゲームを思い浮かべる。
「翼の機動力と、ヘビの攻撃で、隙を見つけるとがぶりといく感じ」
厄介な攻撃方法。
「つまり、地味に強い。」
エキドナの強さを実感していた。地味こそ最強かもしれない。
「そして、さっきから気になってたんだけど!!」
と僕がみんなに言う。
「魔王がいない!」
そう、一緒にお茶を飲んでいた、ハーデスちゃんがいなくなっているのだ!!
「あ、ほんとだ!」とカナデ。
「うん」
とキョウちゃんが頷く。彼女も気がついていたようだ。
「出口は通ってない」
キョウちゃんが言う。
出入りをしっかり確認していたのだろう。
「やっぱりそうか」
と、僕がキョウちゃんの言葉を受けて納得する。
「つまり、この階にいるはずなのに、見当たらない!!」
魔王の姿は消え。
依然エキドナは無傷のまま。
戦いは続いている。
「このままだジリジリやられる、魔王も気になる」
そう言って力を込める。
『覇竜の宝石』が光り出す。
僕の体が光に包まれる。
「出し惜しみしないで!総攻撃しよう!」
剣を構え、超常の力を身にまとい、僕は、エキドナに向かっていった。
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