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第4話 撮影者
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すっと車を止めて、僕達は降りる。
そして、目的地に向かって少し歩く。
「ここですね。映っていたのは」
と彼女は立ち止まる。
ここはこの学校の中でもわりと有名な場所で海外のカフェのチェーン店が日本で初めて大学に入ったということで有名になった場所だ。
「うちの研究室の近くじゃないか。」
そう、僕が所属する研究室の近くのカフェだった。
僕も利用したことが当然ある。
もしかしたら、知っている学生かもしれない。
「じゃあ、先生、あれを見ながらポーズを取ってください」
と、彼女は指指しながら言う。
さらりとポーズを取れという高崎くん。
しかし、彼女の趣味という理由ではない。
あながち意味が無いことではなかった。
「さすがにポーズはムリだよ」
と僕が言う。
ポーズとは、地下アイドルがとる決めポーズのことだ、さすがにそれはちょっと難しい。
しかし、顔の向きは、この実験には必要なので、しっかりとやることにした。
「えー、しょうが無いなぁ。じゃあ、視線だけで許して上げます。」
と彼女は言った。
僕はきちんと、それを見つめた。
そう、この大学の特色の時計台だ。
これが地下アイドルのブログの写真にバッチリ映っていたのだ。
犯人はこれを拡大して、この場所を特定したのだろう。
「やっぱり綺麗に映ってますね」
と、彼女が僕の瞳を拡大して、表示する。
そう、しっかりと時計台が移っていた。
「そして、君もしっかり写っているね」
と僕が言う。
そう、それが今回の事件のトリガーだ。
撮影者が写っていることが問題だったのだ。
「はい、私。つまり、撮影者がしっかり映ってますね。この写真と同様に」
ともともとの地下アイドルの写真を出して言う。
そして、彼女は拡大する。
そこには男性が映って見える。
「この人が彼氏に見えたんですよね・・・きっと」
と彼女が言う。
そう、この事件のトリガーは、アイドルの瞳に映る、彼氏らしき人物の存在だった。
普通だったら、そんなことにはならない。
男性がとるのはわりと普通だからだ
マネージャが撮ることはよくあることだろう。
ただし今回はそうはいかなかった。
「ブログにウソなんて書くから・・・」
と彼女は言う。
そう、地下アイドルはウソを書いてしまったのだ。
そのウソがこの、瞳の画像によって判明してしまったのだ。
「なんて書いてあったんだっけ?」
と僕が聞く。
「アイドルのかれんちゃんと来てまーす!かれんちゃんがとってくれてます。ピース!」
と彼女は感情を込めて言った。
「です」
と、間をおいて冷静になった彼女は言った。
無駄に演技力がある。
「うん、ウソになるよね。この瞳に映るおじさまが『かれんちゃん』じゃない限りは」
もちろん、それは『かれんちゃん』ではなかった。
中年のおじさんだ。
そして、目的地に向かって少し歩く。
「ここですね。映っていたのは」
と彼女は立ち止まる。
ここはこの学校の中でもわりと有名な場所で海外のカフェのチェーン店が日本で初めて大学に入ったということで有名になった場所だ。
「うちの研究室の近くじゃないか。」
そう、僕が所属する研究室の近くのカフェだった。
僕も利用したことが当然ある。
もしかしたら、知っている学生かもしれない。
「じゃあ、先生、あれを見ながらポーズを取ってください」
と、彼女は指指しながら言う。
さらりとポーズを取れという高崎くん。
しかし、彼女の趣味という理由ではない。
あながち意味が無いことではなかった。
「さすがにポーズはムリだよ」
と僕が言う。
ポーズとは、地下アイドルがとる決めポーズのことだ、さすがにそれはちょっと難しい。
しかし、顔の向きは、この実験には必要なので、しっかりとやることにした。
「えー、しょうが無いなぁ。じゃあ、視線だけで許して上げます。」
と彼女は言った。
僕はきちんと、それを見つめた。
そう、この大学の特色の時計台だ。
これが地下アイドルのブログの写真にバッチリ映っていたのだ。
犯人はこれを拡大して、この場所を特定したのだろう。
「やっぱり綺麗に映ってますね」
と、彼女が僕の瞳を拡大して、表示する。
そう、しっかりと時計台が移っていた。
「そして、君もしっかり写っているね」
と僕が言う。
そう、それが今回の事件のトリガーだ。
撮影者が写っていることが問題だったのだ。
「はい、私。つまり、撮影者がしっかり映ってますね。この写真と同様に」
ともともとの地下アイドルの写真を出して言う。
そして、彼女は拡大する。
そこには男性が映って見える。
「この人が彼氏に見えたんですよね・・・きっと」
と彼女が言う。
そう、この事件のトリガーは、アイドルの瞳に映る、彼氏らしき人物の存在だった。
普通だったら、そんなことにはならない。
男性がとるのはわりと普通だからだ
マネージャが撮ることはよくあることだろう。
ただし今回はそうはいかなかった。
「ブログにウソなんて書くから・・・」
と彼女は言う。
そう、地下アイドルはウソを書いてしまったのだ。
そのウソがこの、瞳の画像によって判明してしまったのだ。
「なんて書いてあったんだっけ?」
と僕が聞く。
「アイドルのかれんちゃんと来てまーす!かれんちゃんがとってくれてます。ピース!」
と彼女は感情を込めて言った。
「です」
と、間をおいて冷静になった彼女は言った。
無駄に演技力がある。
「うん、ウソになるよね。この瞳に映るおじさまが『かれんちゃん』じゃない限りは」
もちろん、それは『かれんちゃん』ではなかった。
中年のおじさんだ。
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