ビッグデータ探偵

なかの

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第93話 ロボット倉庫

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「そうだね。ハードウェアも結構強くなってきてる」
僕は説明する。
人工知能が活躍するのはゲームだけじゃない。
ネットワークが繋がるハードウェアにも大きく貢献していく。

「え、そうなんですか??」
高崎くんが驚く。
ソフトの中でも充分すごかったが、さらにハードも人工知能が進出してくる。

「そう、サッカーで戦うロボットがあるんだけど」
僕が説明する。
20年前からあって、2050年のプロサッカー選手に勝つことを目標とした大会がある。
さすがに20年世界最先端の研究室が参加して研究しているだけあってかなり進化している。

「あー、見たことあるかも」
高崎くんが言う。
毎年行われていて、定期的にテレビで放映されている。

「もう、これを人間が操縦してもロボットには勝てない」
僕が言う。
完全な人型ロボットではないが、タイヤ型のサッカーロボットの場合、もう人が操縦したら自律ロボットに勝つことはできない。

「え!すごいですね!」
高崎くんが驚く。
そう、ラジコンロボットももう人間に勝てるレベルにきている。
人が電子機器を操作するようなものは人工知能に勝つのは基本的には難しくなると言っていいだろう。

「うん、そしてこれの優勝チームが、世界で一番大きなネット通販サービスの倉庫のロボットを作ってるんだ」
僕が説明する。
世界一大きいネットショップの自動ロボット倉庫は話題になることが多い。
僕らが注文ボタンを押した瞬間ロボットは走り出す。

「倉庫のロボット??」
高崎くんが聞き返す。

「そう、人が立ってるところに、ロボットが本とか運んできてくれるんだ。もう大規模すぎて人が探しに行くみたいなことはできないんだね」
僕が言う。
倉庫というと人が行き来できるレベルを想像しがちだと、世界最大の倉庫となると、それは大型ショッピングモールと同じ規模になってくるので、ロボットが取りに行った方が効率がいい。

「すごい!そうなんですね」
高崎くんが驚く。
普段目にすることがないことなので驚いているようだった。
ネットショップはボタンを押してから届くまでの時間が短くなればなるほど、継続して利用してもらえることがわかっているので、1秒でも短くしようと努力されている。


「そう、やっぱりそういう感じで、基幹になる技術は積み上げて横展開されていくんだ」
僕は言う。
ロボット大会に使った技術が、ロボット倉庫に転用され今までよりずっと短い時間で我々の元に商品が届くようになっている。

「そうだな。超解像の技術はいくらでも展開できるんじゃないか」
佐々木が言う。今回ヒカルちゃんが作った超解像の仕組みは何にでも使える感じのことだ。

「そうなんですか??」
高崎くんが聞く。

「そうだね、反射するものは全部行けるんじゃない?」
僕は言う。

「反射するものは全部??」
高崎くんが言った

「それは面白そうだ」
佐々木は言った。
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