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第十六話『爆炎』

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「こんどはこっちの番だな」
ライオンが戦闘態勢をとった。

「どうするの?」
と私がライオンに聞いた。
今回の作戦を聞いたのだ。
足回りは主に私なので・・・。

「お前らで、やっつけてもらうのがいいんだけど、今回は遠隔攻撃してくるしな、俺がやるよ!」
そう、へびくん主体の攻撃だと、肉弾戦になってしまう。近づいてガブッてやるのが基本だからだ。近づく間に炎で遠隔攻撃されてしまうと、結構ピンチ。

ライオンは「獄炎 - ファイヤーブレス」のスキルを持っているので、遠隔攻撃が可能だ。
ただ、連続攻撃はできないらしい。

と、言ってると『ヒョウLv15』が追っかけて来た。
「遠隔攻撃もできるし、接近戦もできるし、凄いね『ヒョウLv15』は!」
とヘビくんが言った。

「冷静に言ってる場合ですか!!避けないと!」
まっすぐ向かってくるヒョウに大して直感に左側に逃げた。
しかし、四本足の私たちは、日本足の時と違って、方向転換がそんなに得意じゃないんだなって思った。
まっすぐすすむのはめちやくちゃ速いんだけど。

「さて、やるか」
とライオンが言った。
私の進行方向とは別の、『チーターLV15』の方をしっかりと向いて、大きく息を吸っている。

「獄炎 - ファイヤーブレス」

ライオンが口から爆炎を吐いた。

「え?なにそれ!!」
妖精くんが叫んでいる。
そう、砦の一回は炎に包まれた。
まさに爆炎だった。

前回の軽く吹いた炎とは別次元の量の炎をはいていた。
まるで前が見えない。
キマイラのポテンシャル計り知れないわ!!
<ヒョウLv15を倒しました>

「倒したみたい」
爆炎で未だに前は見えない。
しかし、しっかりと『ヒョウ』は倒したみたいだった。
そして、謎の声は続く。

<ライオンはレベル6になった>
<ライオンはレベル7になった>
<ライオンはレベル8になった>

<ヘビはレベル6になった>
<ヘビはレベル7になった>
<ヘビはレベル8になった>

<ヤギはレベル6になった>
<ヤギはレベル7になった>
<ヤギはレベル8になった>

<ライオンさんのスキルが上がりました。「獄炎 - ファイヤーブレス」がLv3になりました>
<ヤギさんにスキルがつきました。「天秤 - ライブラ」のLv2を覚えました。>
<ヘビさんのスキルが上がりました。「蛇毒 - ポイズン」がLv3になりました>

「じゃんじゃんレベルが上がるわね!」
「これ以上『獄炎 - ファイヤーブレス』つよくなってどうするんだろう」私は笑った。

「この炎は・・・想像以上だ・・・何者なのいったい?」
と驚きながら、妖精くんが私たちにきいた。
確かにこの爆炎を見たらびっくりするかもしれない。
なぜなら私もびっくりしたし、多分、ライオンもびっくりしている。

「通りすがりのキマイラです。」
私が代表して答えてみた。爆炎の中で。
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